JR直営の印刷場名は国鉄時代の印刷場名を使用します。
10年以上前に御紹介した券も再度御紹介しようかと思います。
古紙蒐集雑記帖
ジェイアールバス関東 白棚線1日フリーきっぷ
2024(令和6)年12月に発行された、ジェイアールバス関東白棚線の1日フリーきっぷです。
1500円で白棚線全線を1日自由に乗り降りできるフリー乗車券で、片道運賃が800円なので、往復すれば元が取れてしまう優れものです。
ただし、駅や白河支店では発売されておらず、同社のホームページでも案内されているように、「高速バスネット」というサイトでのみ発売しており、駅や車内、白河支店窓口での発売はありません。また、電子決済のみとなっています。
同線は約1時間おきに便が出ていますので、結構いろいろな場所の探索ができます。
専用道路を走るバス
専用道路を走るバス
専用道路を走るバス
専用道路から出てくるバス
番所駅
磐城金山駅
国鉄白棚高速線時代からの専用道路看板
こちらの看板は白棚線が「白棚高速線」と呼ばれていたころからの専用道路看板です。白棚線が開業した当初、当時の幹線級の国道でも地方では砂利道のような舗装されていない道路が多かった時代に、国鉄は舗装された直線でスピードが出せる画期的なバス専用道路を開通させ、白棚高速線として開業し、名神高速線および東名高速線が開業するとき、名神・東名両線に導入する高速仕様の車両を白棚高速線に持ってきて、高速試運転も行われていたようです。
しかし、1969(昭和44)年6月に東名高速線が開業すると、白棚高速線は高速道路を経由しないことから白棚線に路線名が改称されています。
上の看板を拡大してみました。
「国鉄高速度線用自動車道」という表記も時代を感じさせますが、「一般の人車馬は通行できません」という表記には、さらに時代を感じさせられます。
ジェイアールバス関東 白河支店発行 白河から磐城棚倉駅ゆき 片道乗車券
2024(令和6)年12月に、ジェイアールバス関東白河支店で発行された、白棚線の白河駅から磐城棚倉駅ゆきの片道乗車券です。
桃色JRB地紋の特別補充券で発行されています。
同線の乗車券はかつて、白河駅や磐城棚倉駅で発売されていましたが、現在は運賃箱に現金を入れるか、Suicaなどの交通系IC乗車券で乗車するようになって乗車券は設備されていないため、白棚線の乗車券を購入したい旨を申し上げたところ、補充券での発行になりました。
発行箇所部分が黒く塗られていますが、「東北道統括支店」となっていたものを白河支店に変更しているようです。
裏面です。ご案内文が印刷されています。
2.の「下車のときは、切り離して・・・」とはどういうことか?と思ってしまいます。
ジェイアールバス関東 草津温泉駅発行 東京山手線内ゆき 片道連絡乗車券 ~その2
前回エントリーで、ジェイアールバス関東の草津温泉駅で発行された、東京山手線内ゆきの、乗継券の付いた片道連絡乗車券を御紹介いたしましたが、その数ヶ月後には、様式が変更されていましたので御紹介いたしましょう。
前回御紹介した券が発行されてから5ヶ月後の1991(平成3)年3月に、ジェイアールバス関東志賀草津高原線の「◯簡」草津温泉駅で発行された、長野原(現・長野原草津口)駅接続、JR東日本線東京山手線内ゆきの片道連絡乗車券です。
青色JRE地紋のA型一般式大人・小児用券で、東京印刷場で調製されたものです。
通常の鉄道の長距離用乗車券と同じ様式ですが、自動車線と乗り継ぎになっているため、有効日は1日追加されて3日間になります。
裏面です。
券番と東京山手線内各駅下車前途無効の文言の他、自動車線内下車前途無効の文言があります。
前回御紹介いたしましたような従来の券には乗継券が付けられていましたが、バスを降りて鉄道に乗換える際、乗継券を回収することはありませんでしたので、特殊な様式を止め、一般的な様式に変更されたものと思われます。
尤も、乗継券は他バス業者との共同運行の際の会社間の運賃精算用に使用されていたようですが、草津温泉駅~長野原駅間はジェイアールバス関東だけで運行されていますので、乗継券付きでなくても問題はないと思われます。
本年も拙ブログをご贔屓下さいましてありがとうございました。本年の更新は今回で終了させていただきます。来年もまたご贔屓のほど、よろしくお願いいたします。
良いお年をお迎え下さい。 管理人:isaburou_shinpei
ジェイアールバス関東 草津温泉駅発行 東京山手線内ゆき 片道連絡乗車券 ~その1
1990(平成2)年10月に、ジェイアールバス関東志賀草津高原線の「◯簡」草津温泉駅で発行された、長野原(現・長野原草津口)駅接続のJR東日本線東京山手線内ゆきの片道連絡乗車券です。
青色JRE地紋のA型相互式大人・小児用のバス乗継券が付けられている様式で、東京印刷場で調製されたものです。
裏面です。
券番の他、自動車線内下車前途無効である旨と、東京山手線内各駅では下車前途無効である旨が記載されており、表面にはスペースの関係で記載出来なかった発行駅名が記載されています。
年の瀬を迎え、温泉地で年末年始を過ごす方も多いかと思います。管理人は年末年始は家に居るのが殆どですが、定年を迎えたら、そんなこともしてみたいと思うこの頃です。
JR九州 ◯自 博多から150円区間ゆき 片道乗車券
日付が見づらいですが、1989(平成元)年8月にJR九州自動車事業部(JR九州バス)の、◯自 博多駅(博多バスターミナル)で発行された150円区間ゆきの片道乗車券です。
桃色JRK地紋のB型金額式大人専用券で、門司印刷場で調製されたものです。
裏面です。券番の他に、料金機内で裏返しに着地してしまった場合の対策として、運賃額である「150」の文字が大きく印刷されています。
この頃はまだ各地のバス券売所(案内所)では硬券乗車券を発売しているところが多く、実際にはそのようなことはありませんでしたが、管理人のコレクター仲間の間では「意外とバスの方が遅くまで硬券残るんじゃない?」などという話をしていたこともありました。
この券が発行された時のJR九州バスは、国鉄民営化の際にJR九州の自動車事業部として承継されていましたが、2001(平成13)年に自動車事業部がJR九州の子会社化されてジェイアール九州バスとなり、現在はJR九州バスに商号変更されています。
JRバス関東 館山駅発行 小塚大師ゆき片道乗車券
2015(平成27)年の1月にJRバス関東館山支店管内の ◯自 館山駅(館山駅高速バスきっぷうりば)で発行された、館山駅から小塚大師ゆきの往復乗車券です。
桃色JRB地紋のD型大人専用券で、関東交通印刷で調製されたものと思われます。
スタイル的には一般的な硬券式の往復乗車券のような感じですが、往路用と復路用の双方に「発売当日限り有効 下車前途無効」の文言と発行箇所名、片道運賃の記載があり、かなり独特な様式になっています。
裏面です。裏面をみると分かるように、表面には往路用と復路用の間に切取用の波線が入れられていますが、券紙には切り取り用の点線は入れられておらず、実使用の際に往路用を乗務員が回収するために切り取ることは難しいです。
この券は関東厄除三大師随一の霊場である、館山市内にある小塚大師さまの開創1200年記念大祭のため、ジェイアールバス関東では臨時バスの運行をした際に「小塚大師の開創1200年記念乗車券」として発売されたもので、通常発売の乗車券ではありません。
もともと、小塚大師さまへ参拝に交通機関で行くには、JR内房線の館山駅でジェイアールバス関東南房州本線のバスに乗換えて25分のところにあります犬石停留所から徒歩30分という道のりで、交通の便は良くありませんが、毎年1月21日の「初大師」の日のみ、小塚大師直通の臨時バスが運行されています。
ジェイアールバス関東 〇簡 草津温泉駅発行 殺生河原ゆき片道乗車券
平成4年9月にジェイアールバス関東「〇簡」草津温泉駅で発行された、殺生河原ゆきの片道乗車券です。
青色JRE地紋の軟券式券です。
この券が設備された当時はちょうど硬券が廃止されて軟券に設備移行されていた頃であったと記憶していますが、同駅は平成3年7月頃のことであったと思います。
硬券から軟券化された際には硬券の様式を踏襲した常備軟券が設備されたものが殆どでしたが、この券は風変わりなクーポン券様式で設備されています。
この様式は草津管内では他にも使用されていたものを見かけたことがありますが、西武観光バスや草軽交通バスなどの他事業者が共同運行している路線で使用され、右側の券片が「乗継券」や「通過票」となっており、他事業者のバスに乗車したときはそれらの券片が回収され、事業者間の運賃決済のために使用されているものであったかと記憶しています。
しかしこの券の場合、通過票のようなものはなく、右側にある空白の券片は全く意味のないものになってしまっています。
参考までに、以前御紹介したかと思いますが、同駅で発行されていた白根火山ゆきの相互式券です。
この様式で充分かと思いますが、かつて同路線が湯田中駅まで運行されていた頃のまま、何らかの理由でクーポン式となってしまった可能性があります。
この路線は志賀草津高原線として今でも運行されておりますが、かつては湯田中駅まで運行されていたためにこのような路線名になっています。平成2年頃に白根火山駅~湯田中駅間が部分廃止され、現在では草津温泉駅~殺生河原停留場~白根火山駅の路線として現存しています。
ただし、白根火山噴火警戒レベルの引き上げにより、今は当面の間運行を見合わせているようです。
ジェイアールバス東北「〇自」青森駅発行 バス指定券
前回エントリーでJR東日本時代の「〇自」青森駅で発行されたバス指定券を御紹介いたしましたので、購入箇所は違いますが、それから約6年後の平成5年10月に購入したバス指定券がありましたので御紹介いたしましょう。
平成5年10月に十和田南営業所で発行された、「とわだこ」号のバス指定券です。桃色JRB地紋のA型千切り軟券となっています。
様式としては前回エントリーの硬券のバス指定券と似ていますが、裏面にあったご案内文が表面に移動し、図示いたしませんが、裏面は券番のみとなっています。
とわだこ号は十和田南線盛岡駅から十和田湖間を走る季節運行の高速バスで、JRバスの他に岩手県北自動車と秋北バス・岩手県交通の共同運行となっていましたが、平成14年に秋北バスが撤退し、平成18年にJRバスと岩手県交通が撤退したため、現在では岩手県北自動車のみでの運行となっているようです。
この券を購入した十和田南営業所は花輪線十和田南駅にありましたが、平成15年に十和田南線が廃止された時に同時に廃止されてしまっています。
JR東日本「〇自」青森駅発行 バス指定券
昭和62年9月にJR東日本「〇自」青森駅で発行されたバス指定券です。
若草色こくてつ地紋の過渡期のA型大人専用券で、東京印刷場で調製されたものです。
当時、青森駅前にあった案内所のような出札窓口で購入しました。
この頃はまだ現在のような待合所のようなものではなく、掘建て小屋のような窓口だったような気がします。
裏面です。
この券はあくまでも指定券ですので、別途乗車券が必要である旨の記載があります。
「みずうみ」号は青森駅から十和田湖駅(共に自動車駅)を結ぶ便で、蔦温泉や谷地温泉・酸ヶ湯温泉・城ヶ倉温泉および三内丸山遺跡などを経由していたと記憶していますが、記憶が曖昧なのではっきりしませんが、もしかすると現在とはルートが異なっているかもしれません。
同線は現在ではジェイアールバス東北というJR東日本から分社化した会社となっていますが、当時は国鉄分割民営化によって国鉄東北地方自動車部が東日本旅客鉄道(JR東日本)東北自動車部となり、「JR東日本バス」と呼ばれる、JR東日本直営のバス部門でした。そのため、JR東日本を示す「ロ東」の符号が左上にあります。
西日本ジェイアールバス 〇自金沢駅発行 武蔵ヶ辻から香林坊ゆき片道乗車券
平成28年9月に、西日本ジェイアールバス 〇自金沢駅で発行された、名金線武蔵ヶ辻から香林坊ゆきの片道乗車券です。武蔵ヶ辻から香林坊ゆきの片道乗車券です。
青色JRW地紋の補片(補充片道乗車券)で、発駅も記入する必要のある「記補片」です。
様式としては国鉄時代から継承されたままで、鉄道用の補片が使用されています。
本家のJR西日本管内では、様式は残っているかも知れませんが、基本的に乗車券は補片の他に出札補充券で事足りてしまうので、様式としては絶滅危惧種であると思われます。
裏面です。
ご案内文は国鉄民営化直後の補充券に記載されているような内容ですが、現在では鉄道線との普通旅客の連絡運輸は廃止されてしまっているため、意味を成すものではなくなってしまっています。
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