趣味で蒐集した「きっぷ」を見て考えたこと、とか…
JR直営の印刷場名は国鉄時代の印刷場名を使用します。
古紙蒐集雑記帖
三陸鉄道 宮古から一の渡駅ゆき 片道乗車券 ~その2
前回エントリーで三陸鉄道の宮古駅から一の渡駅ゆきの補充片道乗車券で発行された片道乗車券を御紹介いたしました。
現在、同社では補充片道乗車券の設備は廃止してしまっておりますので、今回は現在でも使用されております特別補充券で発行された同区間の乗車券を御紹介したいと思います。
若草色三陸鉄道自社地紋の特別補充券で発行されたものになります。同社の特別補充券はカーボンを挟んで記入するタイプのものになります。
発行箇所名のところに「第 列車」という記載があることから、車内補充券としても使用出来るようになっているものと思われます。
裏面です。ご案内文は補充片道乗車券同様、同社のオリジナルの文面になっています。
三陸鉄道 宮古から一の渡駅ゆき 片道乗車券 ~その1
1998(平成10)年2月に三陸鉄道北リアス(現・リアス)線宮古駅で発行された、一の渡駅ゆきの片道乗車券です。
水色三陸鉄道自社地紋の補充片道乗車券(補片)で、日本交通印刷で調製されたものと思われます。
同駅での通常の乗車券は窓口で硬券が発売されていましたが、このころはお願いすれば補充券でも発券して頂くことができました。
同社では御紹介の片道券の他に往復用(補往)も設備されておりましたが、現在では双方とも設備廃止されているようです。
裏面のご案内文です。必要な部分のみが簡潔に記載された、同社のオリジナルと思われます。
山形鉄道 赤湯駅発行 白兎から蚕桑ゆき 片道乗車券
2011(平成23)年7月に山形鉄道フラワー長井線の赤湯駅で発行された、白兎駅から蚕桑(こぐわ)駅ゆきの片道乗車券です。
青色山形鉄道自社地紋の補充片道券(補片)で発行されています。発行駅名は印刷されていますが、発駅は記入式の「記補片」になります。
発駅である白兎駅は無人駅のため、同駅では乗車券の発売は行われておりませんが、同線のJR接続駅である赤湯駅で他駅発の乗車券も発売可能であるということで、発券していただいたものです。
裏面です。当時、同線は東京都区内までの連絡乗車券の発売が可能であったため、東京都区内発着の乗車券についての注意書きが印刷されています。
ひたちなか海浜鉄道 那珂湊駅発行特別補充券
那珂湊駅からの帰路に実使用で発券していただきました。
やはり、日本交通印刷調製のノンカーボン式で、紙質は比較的しっかりとしています。
大人・小児の複数名を1枚で発券できる機能の他、手回り品切符や再収受証明にも使える様式になっています。
発駅および着駅は○印で表示するようになっていて、社線内のほか、連絡運輸範囲であるJR線区間にも対応しています。
発行箇所名は那珂湊駅ではなく、那珂湊管理駅となっており、茨城交通時代の名称を継承しているようです。
こういう券を手にした時いつも思うのですが、関東では発着駅を双方○印で表示することが多いですが、関西地区だと発駅が○印で着駅は×印か∨印で表示するパターンが多いように感じます。
尤も、関西地区の自動改札は、進入禁止のマークが×印だったりしますね。
すばらしき埼玉高速鉄道の地紋
地紋ネタをもう一つ。
これは埼玉高速鉄道の某駅で発券していただいた出札補充券です。
特にレイアウトが素晴らしいというわけではありませんが、埼玉高速鉄道の地紋は個人的に富山地方鉄道の地紋に次ぐ「ヒット作」であり、出札補充券にもその地紋が使用されているというので購入した次第です。
駅で出札補充券発券の可否を訊ねたところ、すんなり「どちらの区間でお作りしましょう?」といった具合で発券してくださいました。
裏面は真っ白で注意書きは何も書かれていませんが、とにかく地紋が目立つ補充券です。
地紋というよりも、何かのイラストのような感じがします。
ついでにJR武蔵野線と接続する東川口駅で券売機券を購入してみました。
旧型の券売機と新型の券売機が仲良く並んでおり、双方比較するためにも一枚づつ購入しました。旧型機券より新型機券のほうがフォントが細く、ちょっと虚弱に見えます。
どちらも印字の乗りはすこぶる良く、そこそこの保存性が期待されそうです。
コスト削減の折、首都圏の大手私鉄では西武鉄道・東武鉄道・京王電鉄など、相次いで券売機券の自社地紋を廃止して汎用のPJR地紋になってしまっていますが、ここは第三セクターが為せる技なのでしょうか?