夫 フ・フウ・おっと 大部

解字 「大+一」の会意。大は人の正面形、その頭に加えている一は、かんざしの飾りで、男子の正装しているさまを表わす。女子が髪飾りを整えた形が妻で、夫妻とは婚礼のときの男女の晴れ姿をいう[字統]。部首は大。
意味 (1)おっと(夫)。「夫妻フサイ」「夫婦フウフ」 (2)男のひと。「丈夫ジョウブ」(一人前の男子。達者。健康)「凡夫ボンプ」 (3)働くひと。「工夫コウフ」「農夫ノウフ」「坑夫コウフ」
イメージ
「おとこ」(夫・扶)
「形声字」(芙・麩・趺)
音の変化 フ:夫・扶・芙・麩・趺
おとこ
扶 フ・たすける 扌部
解字 「扌(手)+夫(おとこ)」 の会意形声。おとこが手をのべて助けること。
意味 たすける(扶ける)。世話をする。「扶助フジョ」「扶養フヨウ」「扶持米フチマイ」(江戸時代、主君が家臣にあたえた給与)
形声字
芙 フ 艸部
解字 「艸(草)+夫(フ)」 の形声。[説文解字]は「芙蓉フヨウ也」とし、ハスの花の別称に使われる字。
①
②
①ハスの花(「暦生活」より)②木芙蓉(ウィキペディアより)
意味 「芙蓉フヨウ」とは、(1)ハスの花の別称。美人のたとえ。「水芙蓉スイフヨウ」(ハスの花)「芙蓉峰フヨウホウ」([国]富士山の雅称) (2)アオイ科の落葉低木。夏から秋に大形の一日花を開く。「木芙蓉モクフヨウ」。※ハスの花は中心に蜂の巣に似た花托(果托かたく)ができるが、木芙蓉は、花托はできず毛に覆われた種子をつける。
麩[麸] フ・ふすま 麦部
解字 「麥(むぎ)+夫(フ)」の形声。[説文解字]は「小麥の屑(くず)皮也」とし麦かすの意。また「麩は或(あるい)は甫フに従う」として麱フと同字とする。甫フ・ホは「ぴったりとつく」イメージのある字で、「麥+甫」の麱フは麦の実の表面をおおう皮の意で、麩の夫フは甫フの意味をあらわしている。
意味 (1)ふすま(麩)。小麦粉を作るときできる、むぎかす。牛馬の飼料とする。麬フとも書く。「麩皮フヒ」(ふすま)「麩料フリョウ」(ふすま)[語源]「麦の被衾ふすま(寝るとき身体をおおう夜着)の義か」とする(大言海) (2)[国]ふ(麩)。小麦粉から取り出した、タンパク質のひとつであるグルテンを主な原料とした加工食品。原料を茹でて製品にした「生麩なまふ」、焼成した「焼き麩やきふ」、油脂で揚げた「揚げ麩あげふ」、乾燥させた「乾燥麩かんそうふ」がある。
趺 フ 足部
結跏趺坐(ブログ「悠々人生」より)
解字 「足(あし)+夫(フ)」の形声。フは付フ(つく)に通じ、正座したとき足が床に付く面である足の甲をいう。跗フと同じ。
意味 (1)足の甲。あし。「趺坐フザ」(足を組み、足の甲を反対側の太ももに乗せてすわること)「結跏趺坐ケッカフザ」(跏は足を反対側の太ももに乗せることで、結跏とは両足を乗せて交差(結ぶ)させること。趺フは足の甲のこと。したがって、結跏趺坐とは、両足の趺(甲)を反対の太ももに乗せ(結び)、趺(甲)を太ももに付けて坐ること。如来や修行僧の坐相)「半跏趺坐ハンカフザ」(片足を結ぶ坐相) (2)あぐら。
<紫色は常用漢字>
バックナンバーの検索方法
※一般の検索サイト(グーグル・ヤフーなど)で、「漢字の音符」と入れてから、調べたい漢字1字を入力して検索すると、その漢字の音符ページが上位で表示されます。

解字 「大+一」の会意。大は人の正面形、その頭に加えている一は、かんざしの飾りで、男子の正装しているさまを表わす。女子が髪飾りを整えた形が妻で、夫妻とは婚礼のときの男女の晴れ姿をいう[字統]。部首は大。
意味 (1)おっと(夫)。「夫妻フサイ」「夫婦フウフ」 (2)男のひと。「丈夫ジョウブ」(一人前の男子。達者。健康)「凡夫ボンプ」 (3)働くひと。「工夫コウフ」「農夫ノウフ」「坑夫コウフ」
イメージ
「おとこ」(夫・扶)
「形声字」(芙・麩・趺)
音の変化 フ:夫・扶・芙・麩・趺
おとこ
扶 フ・たすける 扌部
解字 「扌(手)+夫(おとこ)」 の会意形声。おとこが手をのべて助けること。
意味 たすける(扶ける)。世話をする。「扶助フジョ」「扶養フヨウ」「扶持米フチマイ」(江戸時代、主君が家臣にあたえた給与)
形声字
芙 フ 艸部
解字 「艸(草)+夫(フ)」 の形声。[説文解字]は「芙蓉フヨウ也」とし、ハスの花の別称に使われる字。
①


①ハスの花(「暦生活」より)②木芙蓉(ウィキペディアより)
意味 「芙蓉フヨウ」とは、(1)ハスの花の別称。美人のたとえ。「水芙蓉スイフヨウ」(ハスの花)「芙蓉峰フヨウホウ」([国]富士山の雅称) (2)アオイ科の落葉低木。夏から秋に大形の一日花を開く。「木芙蓉モクフヨウ」。※ハスの花は中心に蜂の巣に似た花托(果托かたく)ができるが、木芙蓉は、花托はできず毛に覆われた種子をつける。
麩[麸] フ・ふすま 麦部
解字 「麥(むぎ)+夫(フ)」の形声。[説文解字]は「小麥の屑(くず)皮也」とし麦かすの意。また「麩は或(あるい)は甫フに従う」として麱フと同字とする。甫フ・ホは「ぴったりとつく」イメージのある字で、「麥+甫」の麱フは麦の実の表面をおおう皮の意で、麩の夫フは甫フの意味をあらわしている。
意味 (1)ふすま(麩)。小麦粉を作るときできる、むぎかす。牛馬の飼料とする。麬フとも書く。「麩皮フヒ」(ふすま)「麩料フリョウ」(ふすま)[語源]「麦の被衾ふすま(寝るとき身体をおおう夜着)の義か」とする(大言海) (2)[国]ふ(麩)。小麦粉から取り出した、タンパク質のひとつであるグルテンを主な原料とした加工食品。原料を茹でて製品にした「生麩なまふ」、焼成した「焼き麩やきふ」、油脂で揚げた「揚げ麩あげふ」、乾燥させた「乾燥麩かんそうふ」がある。
趺 フ 足部

結跏趺坐(ブログ「悠々人生」より)
解字 「足(あし)+夫(フ)」の形声。フは付フ(つく)に通じ、正座したとき足が床に付く面である足の甲をいう。跗フと同じ。
意味 (1)足の甲。あし。「趺坐フザ」(足を組み、足の甲を反対側の太ももに乗せてすわること)「結跏趺坐ケッカフザ」(跏は足を反対側の太ももに乗せることで、結跏とは両足を乗せて交差(結ぶ)させること。趺フは足の甲のこと。したがって、結跏趺坐とは、両足の趺(甲)を反対の太ももに乗せ(結び)、趺(甲)を太ももに付けて坐ること。如来や修行僧の坐相)「半跏趺坐ハンカフザ」(片足を結ぶ坐相) (2)あぐら。
<紫色は常用漢字>
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