貌[皃] ボウ・かたち 白部

解字 金文は「白(人の顔)+人(ひと)」の会意。篆文第1字は「白(人の顔)+儿(ひとあし)」で、金文・篆文とも皃ボウで人の容姿をあらわす。篆文第2字は、皃に豸(むじなへん)がついた貌ボウになった、豸(むじなへん)は動作の機敏な動物を表すが、ここでは皃の意味である容姿を強調する字。したがって貌は、人の顔かたちや、ふるまい・動作などの様子・ありさまを表す。皃は貌の原字であり、単独では使用されない。
意味 (1)かたち(貌)。人のすがた。「容貌ヨウボウ」(顔かたち)「風貌フウボウ」(風采と容貌。すがたかたち) (2)外に現れたようす。ありさま。「全貌ゼンボウ」「変貌ヘンボウ」
イメージ
「かたち・すがた」(貌)
「形声字」(邈・藐)
「同体異字」(兜)
音の変化 ボウ:貌 バク:邈・藐 トウ:兜
形声字
邈 バク・とおい・はるか・かろんずる 辶部
解字 「辶(ゆく)+貌(ボウ⇒バク)」の形声。[説文解字]は「遠い也(なり)」とし、バクの発音で、とおい・はるかの意。また同音の藐バクに通じ、かろんずる意がある。
意味 (1)とおい(邈い)。はるか(邈か)。「曠邈コウバク」(広くとおい)「邈遐バクカ」(はるかなこと)「邈志バクシ」(遠大な志) (2)あなどる。藐バクに同じ。
藐 バク・マク・ビョウ・ミョウ・はるか・かろんずる 艸部
解字 「艸(くさ)+貌(ボウ⇒バク・ビョウ)」の形声。[説文解字]は「茈艸むらさきくさ也(なり)」とするが、この草は夏に白色の小花を開くので、ちいさい・かろんじる(小さいものとみなす)意味に用いる。また、邈バクに通じ、はるか・とおい意味もある。
意味 (1)ちいさい。かよわい。「藐孤ビョウコ」(小さなみなしご)「藐爾バクジ」(小さくかよわい)「藐焉バクエン」(孤独なさま) (2)とおい。はるか。「藐然バクゼン」(①遠く離れたさま。②孤独なさま) (3)むらさきそう。紫の染料をとる草。
同体異字
兜 トウ・ト・かぶと 儿部

解字 篆文は、かぶとをつけた人の象形。白はかぶとの部分、左右の半円は垂れたしころ(首をまもるおおい)を誇張して描いた形と考えられる。下の儿は人を表す。現代字は兜となった。
意味 (1)かぶと(兜)。甲コウ・冑チュウとも書く。頭にかぶる武具。「兜牟かぶと・トウボウ」 (2)頭にかぶるもの。「兜巾トキン」(修験者がかぶる黒いちいさな頭巾) (3)梵語の音訳。「兜率天トソツテン」(仏教の六天の第四位。ここの内院に弥勒菩薩が住むとされる)
バックナンバーの検索方法
※一般の検索サイト(グーグル・ヤフーなど)で、「漢字の音符」と入れてから、調べたい漢字1字を入力して検索すると、その漢字の音符ページが上位で表示されます。

解字 金文は「白(人の顔)+人(ひと)」の会意。篆文第1字は「白(人の顔)+儿(ひとあし)」で、金文・篆文とも皃ボウで人の容姿をあらわす。篆文第2字は、皃に豸(むじなへん)がついた貌ボウになった、豸(むじなへん)は動作の機敏な動物を表すが、ここでは皃の意味である容姿を強調する字。したがって貌は、人の顔かたちや、ふるまい・動作などの様子・ありさまを表す。皃は貌の原字であり、単独では使用されない。
意味 (1)かたち(貌)。人のすがた。「容貌ヨウボウ」(顔かたち)「風貌フウボウ」(風采と容貌。すがたかたち) (2)外に現れたようす。ありさま。「全貌ゼンボウ」「変貌ヘンボウ」
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「かたち・すがた」(貌)
「形声字」(邈・藐)
「同体異字」(兜)
音の変化 ボウ:貌 バク:邈・藐 トウ:兜
形声字
邈 バク・とおい・はるか・かろんずる 辶部
解字 「辶(ゆく)+貌(ボウ⇒バク)」の形声。[説文解字]は「遠い也(なり)」とし、バクの発音で、とおい・はるかの意。また同音の藐バクに通じ、かろんずる意がある。
意味 (1)とおい(邈い)。はるか(邈か)。「曠邈コウバク」(広くとおい)「邈遐バクカ」(はるかなこと)「邈志バクシ」(遠大な志) (2)あなどる。藐バクに同じ。
藐 バク・マク・ビョウ・ミョウ・はるか・かろんずる 艸部
解字 「艸(くさ)+貌(ボウ⇒バク・ビョウ)」の形声。[説文解字]は「茈艸むらさきくさ也(なり)」とするが、この草は夏に白色の小花を開くので、ちいさい・かろんじる(小さいものとみなす)意味に用いる。また、邈バクに通じ、はるか・とおい意味もある。
意味 (1)ちいさい。かよわい。「藐孤ビョウコ」(小さなみなしご)「藐爾バクジ」(小さくかよわい)「藐焉バクエン」(孤独なさま) (2)とおい。はるか。「藐然バクゼン」(①遠く離れたさま。②孤独なさま) (3)むらさきそう。紫の染料をとる草。
同体異字
兜 トウ・ト・かぶと 儿部

解字 篆文は、かぶとをつけた人の象形。白はかぶとの部分、左右の半円は垂れたしころ(首をまもるおおい)を誇張して描いた形と考えられる。下の儿は人を表す。現代字は兜となった。
意味 (1)かぶと(兜)。甲コウ・冑チュウとも書く。頭にかぶる武具。「兜牟かぶと・トウボウ」 (2)頭にかぶるもの。「兜巾トキン」(修験者がかぶる黒いちいさな頭巾) (3)梵語の音訳。「兜率天トソツテン」(仏教の六天の第四位。ここの内院に弥勒菩薩が住むとされる)
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