先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

調査困難なチャシ、竪穴群跡 史跡をドローンで測量、再現模型を制作 厚岸町海事記念館

2021-05-20 | アイヌ民族関連
北海道新聞 05/19 19:49

 【厚岸】町海事記念館は、現地調査が難しい道指定史跡のチャシ跡と竪穴住居群跡を小型無人機(ドローン)を使った最新の測量技術で調査し、再現模型の制作に取り組んでいる。測量会社が14日までの5日間で厚岸湖北岸の遺跡周辺にドローンを飛ばして地面の凹凸を読み取り、地形データを収集した。
 1966年に道から指定を受けた史跡は「厚岸神岩チャシ跡及び竪穴群」。続縄文時代(紀元前1世紀ごろ)からアイヌ文化期(16~18世紀ごろ)の遺跡で、広さ160ヘクタール。20~30メートルの崖の上にあるアイヌ民族のチャシ跡5カ所と、それ以前の先住民族により造られた700カ所を超える竪穴住居跡からなる。
 海事記念館によると、史跡に林道はなく、クマの生息地のため現地調査は30年ほど実施されていない。同記念館は「全容を解明してアイヌ文化への理解を深め、観光資源に活用しよう」と事業初年度の調査費として1400万円を予算計上し、本年度の国のアイヌ政策推進交付金を充てた。
 調査は、プロペラ6基で、下部にレーザー測量機器を搭載した特殊なドローンを使用。岐阜県の測量会社のスタッフ7人は2班に分かれ、風や雨を避けて厚岸湖上の漁船からチャシ跡や竪穴群の上空に飛ばして地形を精密に測量した。
 考古学が専門の小田島賢学芸員(27)は「チャシはアイヌ民族の砦(とりで)であり、神聖な場所」と説明し、「新しいチャシ跡や竪穴群が見つかる可能性がある」と期待する。模型はデータを基に来年度以降に制作する方針だ。(山村晋)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/545721

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

天狗岩 開拓期からの憧れ 稀府岳伝い到達、伊達の歴史浮かぶ

2021-05-20 | アイヌ民族関連
北海道新聞 05/19 16:46
伊達市街から望む東山(稀府岳や紋別岳など市街地東側の山の総称)。稀府岳(中央)の左側にある突起が天狗岩
伊達小で行われていたとみられる天狗岩への集団登山の記念写真=伊達小創立130年記念写真集から
天狗岩 開拓期からの憧れ 稀府岳伝い到達、伊達の歴史浮かぶ
 【伊達】あれは何だ―。伊達市街の東側に連なる山並みに一つの突起があり、以前から気になっていた。国土地理院の地形図にも記載されている天狗岩(522メートル)という岩塔だ。行ってみたかったという市民と稀府岳から稜線(りょうせん)伝いに天狗岩を訪れ、その後、取材を重ねたところ、戦前には学童らが集団で登山を行っていたなど、知られざる郷土の歴史が浮かび上がってきた。
 「子どもの頃からここに来るのが夢でした。麓から見ると存在感があるのに意外と小さいですね」。天狗岩に着いた直後、市内で鉄工所を経営する加藤耕平さん(57)は声を弾ませた。
 記者と加藤さんら計4人のパーティーは4月25日、稀府岳(702メートル)の登山口から入山。稀府岳山頂から北側に続く切り立った稜線を下り、出発から約3時間で天狗岩に到達した。
 ゴツゴツした岩肌。周辺の岩場は集塊岩だが、天狗岩の緑色の部分は硬いかんらん石だろうか。稀府岳や紋別岳は約200万年前の古い火山。噴火口にあったマグマが固まり、周辺が浸食されて10メートル弱の岩塔になったようだ。
 「開拓当初から、麓からもよく見える天狗岩は注目されていたでしょう」と話すのは伊達郷土史研究会の太細(ださい)重秋さん(74)。実は、天狗岩に最初に登ったのは太細さんの母方の祖父である画家の小野潭(ふかし)だったという。亘理伊達家の開拓の様子を伝える作品で知られる小野は明治30年代、青年団の仲間と谷藤川から天狗岩に登り、その場で木を切り出してはしごを作り、岩のてっぺんに登ったことを終生自慢していたという。
 谷藤川から登別市幌別に続く沢筋は開拓当初から交通路として利用されていたようだ。伊達小の創立130年記念誌には「東山天狗岩登山記念」ののぼりを持ち、約40人が大正期の校舎の前で記念撮影したとみられる写真が収録されている。
 伊達の少年らの一種の通過儀礼として天狗岩登山が行われていたのでは―。
 それを裏付けるのが東小に通っていた萩原町の三戸部正次郎さん(95)の証言だ。三戸部さんによると、当時は谷藤川に急造の橋を架け、毎年のように天狗岩への錬成的な集団登山が行われていた。ただ、1945年の終戦でそうした習慣もすたれたという。1枚の写真と古老の証言から失われた郷土の歴史が浮かぶ。(和田年正)
<ことば>天狗岩への道 稀府岳山頂から稜線(りょうせん)伝いに刈り分け道があり、1時間10分~1時間半で到達できるが、帰りの登り返しがきつく、健脚者向き。かつて集団登山で用いられたとみられる谷藤川からは、谷筋や尾根のシカ道を伝うルートがあるが、登山道はなく一般向きではない。谷藤川沿いの萩原林道も2016年の台風で寸断され、車両通行止めとなっている。
 「豊浦町・洞爺湖町・伊達市・壮瞥町のアイヌ語地名考」(森美典著)によると、天狗岩は「アイヌウシ」(人によく似た岩)と呼ばれていたことが松浦武四郎の「廻浦日記」にあり、「アイヌ人はこの岩を人に見立てたが、開拓者たちは天狗に見立てたのであった」と紹介している。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/545627

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

南米先住民「ヤノマミ族」と4日間過ごした思い出~原田龍二の『不思議な世界』

2021-05-20 | 先住民族関連
週刊実話WEB 2021年5月19日 11:01
原田龍二の『不思議な世界』 (C)週刊実話Web 
南米の先住民族・ヤノマミ族へ会いに行くことになった僕。ジャングルで裸族の彼らに出会うと、僕に向けられたのは複数の弓矢でした。この危機を、どうすれば乗り切れるのか。
まず「一緒に生活したい。あなたたちに興味があるんです」と、通訳を通して必死に気持ちを伝えました。さらに持参した「マチェーテ」というお土産を、酋長に渡します。これは藪を突き進むために木を伐採する、大きなナイフです。差し上げたところ、酋長はとても喜んでくださって。こちらの意志が伝わったのか、弓矢は下ろされ、一緒に生活することが許されたのです。
僕は4日間、ヤノマミ族とともに過ごしました。彼らの主食は、基本的にバナナ。青い状態でたき火に突っ込み、焼きバナナにしたり。他には狩猟採集した獣・鳥・虫を食べていました。
ヤノマミ族は、「ジョッポ」と言われる呪術的な儀式を行います。マジックパウダー(粉の元は、ある木の樹皮の裏にある樹液を乾燥させたものだそうです)を木筒の先端に入れ、それをくわえて相手の鼻先に吹き付けるのです。するとその粉が鼻の粘膜を通って幻覚作用を起こし、人によっては動物だったり、様々な何かが宿るようです。不思議な儀式でしたが、嗜好品の一種でもあり、何よりも病気を治す効果があるのだとか。
「お前はヤノマミ族戦士の生まれ変わりだ」
実は僕、酋長から「お前はヤノマミ族と縁がある」と言われたんです。ヤノマミ族の成り立ちは、3人の戦士が月に向かって矢を放ち、2人は失敗したものの、3人目の矢が満月に刺さり、滴って地上に落ちた血で生まれたという言い伝えがあるのだとか。その3人目の戦士の生まれ変わりだと、酋長は言うのです。だからここに残れ、帰るなと。
もしかしたら僕が楽しんでいたことが、伝わったのかもしれません。夜になるとスタッフはベースキャンプに戻り、僕だけが残るのですが、そこからたくさんの人たちが周りに集まってきます。隊列を組んで踊り出したり、みんな泣き出したこともありました。翌日、みんなが泣いていた理由を通訳に聞いてもらったところ、ある家の子どもが亡くなり、日本で言う四十九日的な日だったとか。その弔いで、全員で号泣したのです。そうやって、喜怒哀楽を共有し合う部族でした。
僕が旅立つ最終日、彼らはむせび泣いたり押し黙ったりして、悲しみを表現していました。僕は一人一人に別れを告げ、帰国の途に。大きな経験をした僕がやるべきことは、日本で「ヤノマミ」と口にして、少しでも多くの人に伝えることだと感じています。これが僕の使命ではないかと、どこか思っているんですよね。実際、「お前が自分の国に帰ったら、我々のことを伝えてくれ」と彼らにも言われていますし。今も僕の部屋には、ヤノマミ族の大きな絵が飾られています。20年以上経った今でも、色あせない思い出なのです。
原田龍二1970年生まれ。ドラマやバラエティーで活躍する一方、芸能界きってのミステリー好きとして知られ、近著に『ミステリーチェイサー原田龍二の謎のいきものUMA大図鑑』がある。現在、『バラいろダンディ』(MX)で金曜MCを担当。YouTubeチャンネル『ニンゲンTV』を配信中。
https://www.excite.co.jp/news/article/WeeklyJitsuwa_019978/

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

155人の新憲法議会議員を選出、無所属も多い結果に(チリ)

2021-05-20 | 先住民族関連
ジェトロ 2021年05月19日
チリで、新憲法の草案作成を担う新憲法議会の議員155人を決める選挙が5月16、17日に行われた。本選挙は、2020年10月25日に行われた新憲法制定の是非を問う国民投票(2020年10月27日記事参照)において、投票者の約8割が賛成票を投じたことによって、実施が決定したものだ。新型コロナウイルスの感染予防の観点から、チリ史上初めて2日間にわたる日程で執り行われた選挙だったものの、投票者数は有権者の約4割に相当する618万7,939票(開票率100%)にとどまり、前回の国民投票(756万9,082票、投票率50.95%)には及ばなかった。
投票結果は、与党の中道右派連合(Vamos por Chile)が37議席、中道左派連合(Lista de Apruebo)が25議席、左派連合(Apruebo Dignidad)が28議席、無所属が48議席を獲得し、残りの17議席は先住民族枠が占めるかたちとなった。チリの現政権を構成する中道右派の獲得議席が全体の3分の1に届かなかったことで、現与党連合は草案作成を進める上で、厳しい立場に立たされることになった。一方で、社会格差の是正などを強く求める国民の賛同を追い風に、左派および中道左派は多くの議席を獲得した。また今回の投票で、無所属の立候補者が48議席を獲得した点に関して、起業家やエコノミストらからは、新憲法起草に係る今後の行方がより不確実なものになったとの声が上がっている(「エル・メルクリオ」紙5月17日)。
新憲法議会の発足は、早ければ2021年6月ごろを予定しており、草案作成期間は9カ月(3カ月延長可能)で、その後、作成された新憲法の内容承認の是非を問う国民投票が実施される。(岡戸美澪)
https://www.jetro.go.jp/biznews/2021/05/cd04c70bfa42dc90.html


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

NFL基金がパンデミックからの回復やワクチン接種促進に2億円以上を寄付

2021-05-20 | 先住民族関連
NFL 2021年05月19日(水) 15:34
現地18日(火)、NFL基金が“Team Rubicon(チーム・ルビコン)”に50万ドル(約5,400万円)、CDC基金に75万ドル(約8,200万円)を寄付することを発表した。これは健康格差をなくし、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のワクチンをアメリカ全土の脆弱なコミュニティに行き渡らせるための戦いを支持するものだ。コミュニティを救うための“Draft-a-Thon(ドラフタソン)”を通じたパンデミックからの回復に向けた募金を加え、寄付総額は200万ドル(約2億1,800万円)弱に達している。
NFLの社会責任担当副社長であるアンナ・イザクソンは「チーム・ルビコン、およびCDC基金と提携し、今最も必要としている人の元にワクチンを届ける手助けをすることを誇りに思っています」と話し、次のように続けた。
「パンデミックからの回復への道を歩む中で、命を守り、日常の感覚を取り戻すために、誰もが、特に医療が行き届いていないコミュニティがCOVID-19のワクチンに関連する情報とアクセスを有することが重要です」
【チーム・ルビコン】
チーム・ルビコンは軍役のベテランのスキルと経験を初期対応者や民間ボランティア、テクノロジーソリューションらと結びつけ、災厄と人道的な危機の影響を受ける人々により広いサービスとインパクトを与えることを狙いとする。チーム・ルビコンは昨年にパンデミックによって生じたコミュニティのニーズに応じてきた。ワクチンが接種可能になった今、チーム・ルビコンはそのフォーカスを、医療サービスの不足している地域のコミュニティにCOVID-19のワクチン接種を公正で効率的な在り方で届けることに移している。
NFL基金からの50万ドルの寄付によって、14万人以上のボランティアを擁するチーム・ルビコンは全国の周縁的で脆弱な地方のコミュニティに対し、最大で10カ所のワクチンサイトを設けて、無料で公正なワクチンサービスを適切なタイミングで届けることになっている。
【CDC基金】
CDC基金はアメリカ疾病管理予防センター(CDC)および地域の公衆衛生担当によるきわめて重要な医療保障の取り組みをサポートするための民間の慈善的リソースを動員すべく、連邦議会によって設立された独立非営利団体。COVID-19は黒人、先住民族、有色人種(BIPOC)のコミュニティや、年長化が進む地方のアメリカ人などの周縁的でリソースが不足するコミュニティが直面する健康上の不平等を露呈した。
NFL基金からの75万ドルの寄付によって、CDC基金は全国の行き届かない地域にワクチン接種の展開を推し進めるためのサポートを強化する。一部のNFL市場における医療が行き届かない集団や、COVID-19緩和戦略上のコミュニケーションに重点が置かれる予定だ。地域の衛生局やコミュニティをベースとした組織も、資金が不足し、リスクのあるコミュニティに手を伸ばすための補助金を受け取ることができる。
【Draft-a-Thon】
さらに、CDC基金は全国的な健康格差を解決するための取り組みによって今季のDraft-a-Thonがサポートする4つの組織の一つに含まれている。その他の3つはデジタル格差の解消を目指す『The Education Trust(エデュケーション・トラスト)』、食料不安に取り組む『Feeding America(フィーディング・アメリカ)』、メンタルヘルスの問題に対する啓もう団体である『Mental Health America(メンタル・ヘルス・アメリカ)』となっている。2021年ドラフトのさまざまな取り組みの中の一環として、2021年Draft-a-Thonは4つのパートナーのために70万ドル近い資金を調達した。【A】
https://nfljapan.com/headlines/64459

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする