先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

アイヌ文化伝承へ新施設 幕別町方針 既存2館統合、新築

2022-02-11 | アイヌ民族関連
北海道新聞02/11 05:00

【幕別】町はアイヌ文化の保存・伝承に向けた新施設を2026年度までに整備する方針を固めた。老朽化した資料館「蝦夷(えぞ)文化考古館」と、アイヌ民族の交流スペース「千住生活館」を統合して建て替える。国の交付金を活用し、基本設計費などを22日発表の新年度予算案に盛り込む。
 両施設は千住地区にあり、国道38号沿いに隣り合って位置する。考古館は1956年、町内の白人コタンでアイヌ民族の指導者だった吉田菊太郎氏(1896~1965年)が建設。吉田氏が集めた十勝のアイヌ民族に伝わる漆器や武器、織物など約850点を展示する。建物と収集品は66年、遺族が町に寄贈した。
 生活館は63年に建設され、アイヌの人々が伝統工芸品を作ったり、入浴したりする場として使われている。いずれも老朽化が著しく、国のアイヌ政策推進交付金を活用し、複合施設として建て替えるのが最適だと判断した。
 新施設では考古館の収集品などを展示するほか、アイヌ民族の交流拠点として活用する。着工は24年度以降の見込み。町は6年ほど前、歴史資料館「町ふるさと館」と考古館を統合して新施設を作る構想案を作成したが、財源が確保できず断念していた。
 町教委は「アイヌ民族と和人が交流できる場として整備し、差別や偏見をなくすことにつなげたい」としている。(三島今日子)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/644455

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「ウタサ祭り」オンライン無料配信 アイヌ音楽家、国内外ミュージシャンと共演 阿寒湖コタンで12日開幕

2022-02-11 | アイヌ民族関連
北海道新聞02/10 21:35

 【阿寒湖温泉】釧路市は12、13の両日、アイヌ文化の魅力を発信する「阿寒ユーカラ『ウタサ祭り』」を市内阿寒湖温泉の阿寒湖アイヌコタンで無観客で開き、オンラインで無料配信する。アイヌ音楽家6組が国内外のミュージシャンと共演するライブが行われ、「阿寒口琴の会」会員の山本栄子さん(77)が娘たちと結成したユニットも出演。祖母から受け継いだ伝承歌謡を母娘3人で披露する。
 ウタサ祭りは3回目。昨年も新型コロナウイルス感染予防でオンライン開催され、約2万人が視聴した。
 12日は午前11時からトークセッション。映画「アイヌモシリ」で主演した阿寒湖温泉在住の下倉幹人さん(17)ら約30人が、アイヌ文化の展望を語る。
 13日は午後4時からライブ。出演団体の一つ「ネウサラパ」は、山本さんが、長女で「阿寒湖アイヌシアターイコロ」踊り手の渡辺かよさん(50)、次女で、アイヌ音楽ボーカルグループ「マレウレウ」メンバーの萱野りえさん(34)=日高管内平取町在住=とともにこの日のために結成した。
 祖母の歌声が録音された音源を繰り返し聴き覚えたという山本さんは「歌を後世に残せるよう、娘たちと心を込めて歌う」と話す。
 旭川市のトンコリ奏者OKIさん、阿寒湖温泉のデュオ「カピウ&アパッポ」、阿寒口琴の会なども出演。ピアニスト川上ミネさん、オーストラリアの民族楽器ディジュリドゥ奏者GOMAさんらと共演する。
 詳細と視聴方法を特設サイトで案内している。(佐竹直子)
※「アイヌモシリ」の「リ」、「ネウサラパ」の「ラ」、「阿寒湖アイヌシアターイコロ」の「ロ」は小さい字
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/644464

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アイヌ工芸作家×クリエーター「二風谷アイヌクラフトプロジェクト」、渋谷で限定店

2022-02-11 | アイヌ民族関連
シブヤ経済新聞2022.02.10

 アイヌ工芸作家とクリエーターらがコラボレーションして商品を開発する「二風谷(にぶたに)アイヌクラフトプロジェクト」のポップアップショップが現在、渋谷「MIYASHITA PARK(ミヤシタパーク)」内の新商業施設「RAYARD(レイヤード)MIYASHITA PARK」(渋谷区神宮前6)South3階のキュレーション型店舗「EQUALAND(イコーランド)SHIBUYA」で開催されている。
 太平洋側の日高地方に位置する二風谷は、アイヌ語で「木の生い茂るところ」という意味を持つ地域。復元したチセ(伝統的家屋)でコタン(集落)を再現しているほか、アイヌ工芸作家の工房が並ぶエリア、アイヌ文化を発信する博物館など、アイヌの伝統が残っている。
 まちづくり事業を手掛けるノーザンクロス(北海道札幌市)が企画する同プロジェクトは、アイヌ政策推進交付金事業の一環で実施している「平取町アイヌ文化のブランド化推進事業」の一環で、2020年度から展開。アイヌ文化も現代の生活様式や多様な消費者ニーズに対応していくため、工芸家とクリエーターがコラボレーションして商品開発を行いアイヌ工芸の発展や販路拡大などを図ることが目的。ファッションデザイナーのコシノジュンコさんが総合デザインディレクターを務めている。
 本年度は「暮らしにとけこむアイヌデザイン」をテーマにクリエーターらを公募。審査で選ばれた4人と特別招へい枠で参画した1人がそれぞれ工芸家とコラボレーションして6アイテムを作った。
 アイヌ語で「彫る、彫刻する、書く」を意味する万年筆「イヌイェ」(2万2,000円)は、男性がプロポーズ時に贈るアイヌ工芸「マキリ」を着想源に企画。工芸作家・貝澤守さんが描く伝統的なアイヌ文様を施したナチュラルと、伝統的な彫りの一つ「ラムラムノカ(鱗彫り、ムはアイヌ語表記で小文字)」を元にコラボレーションしたプロダクトデザイナー原田元輝さんの感性でアレンジを施したホワイトの2色を用意。折り畳み傘「アプンノ」(6,050円)は、アイヌ工芸作家・原田祥吾さんと、京都市立芸術大学の白柳緋里さんがコラボレーション。アクリル製の持ち手に文様をレーザーカッターで彫り、生地にはアイヌの民具である花ゴザのチタラペ柄をあしらっている。商品名はアイヌ語で「気を付けて」を意味。
 つぼ押し「ケウォッネ(体調が回復するの意味)」(4,400円)は、アイヌの民具のおしゃぶり「テクコクペ」に着想を得て「癒やしグッズ」として企画。二風谷に自生するハンノキに工芸作家・貝澤太一さんが木の形に合わせて木彫を施している。ボディーバッグ「ラタ(混ぜ物の意味)」(7,095円)は、さまざまな柄の生地の上から工芸作家・尾崎友香さんが刺しゅうした「マスターピース」を生地化した生地で作っている。
 会場では二風谷の紹介や、経済産業大臣の「伝統的工芸品」に指定されている木製の浅く平たい形状の盆「二風谷イタ」と、樹皮から作った糸で機織りする反物「二風谷アットゥシ(シはアイヌ語表記で小文字)」なども展示している。
 営業時間は11時~21時。2月27日まで。
https://www.shibukei.com/headline/16467/

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2021年度博物館実習学生企画展『共創~カムイとアイヌと動物と~』を開催します

2022-02-11 | アイヌ民族関連
札幌大学2022年2月10日

札幌大学では、1月28日(金)から博物館実習企画展 『共創~カムイとアイヌと動物と~』を開催しています。
この企画展は、学芸員課程「博物館実習」における一連の実習の一つとして、学生たちが実際に展示を企画作成し、本学の埋蔵文化財展示室にて一般公開しているものです。
今年度は、アイヌ文化に着目し、特に「北海道の動物」「儀礼」「民具・楽器」の三つを取り上げ、それらとアイヌ文化との関わり、そして歴史について紹介しています。
さらに今回は学生による解説も予定しております(2月28日まで)。ご希望の方は、希望日の前日14時半までに、記載のメールか電話にてご予約下さい。
なお誠に恐縮ですが、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、現段階での見学は学内関係者に限らせて頂いております。
状況が変わり、学外の方への開放も可能となりましたら、このサイト上でお伝えいたしますので、今しばらくお待ちいただけましたら幸いです。
会期2022年1月28日(金)~4月22日(金)
開館時間9:30~14:30
休室日土曜・日曜・祝日・入試日(2月5日・3月6日・3月23日)(3月より水曜日も休室)
観覧料無料
会場札幌大学 埋蔵文化財展示室(札幌大学2号館 地階2003室)
https://www.sapporo-u.ac.jp/news/student/2022/02103731.html

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ニューカレドニアに文化として根付くサステナブル観光、先住民族との共存も観光振興と一体化する取り組みとは?

2022-02-11 | 先住民族関連
トラベルボイス2/10(木) 13:21
南太平洋に浮かぶフランス領ニューカレドニア。観光におけるSDGsや持続可能な発展が声高に唱えられる以前から、エコツーリズムを中心にサステナブルツーリズムへの取り組みを進めてきた。自然との調和、先住民族「カナック」の文化の継承などを長年にわたって観光政策として取り込んできたことから、現在の世界的ムーブメントについて、現地では「今更感」が強く、固有の自然や文化を保護し、観光素材として活用することは、改めて定義するようなことではなく、当たり前のことだニューカレドニアは、8500万年前にオーストラリアから一塊の陸地が分離した古代ゴンドワナ大陸の破片にあたると言われている。このため、この島にはゴンドワナ起源の固有の生態系が残っており、比較的新しい時代の火山活動によって生まれた太平洋の多くの島々とは異なる歴史を辿ってきた。
ニューカレドニアの固有動植物は全体の76%を占め、海洋生物種は2万種以上と、その生物多様性は世界的にも稀有な存在だ。2008年には、長さ1600キロメートル、広さ2万3400平方メートルにも広がるラグーンが世界自然遺産に登録された。
2021年にはナショナル・ジオグラフィック・トラベラー誌によって「ベスト・オブ・ザ・ワールド - 2021年のサステナブル・デスティネーション(持続可能な旅行先)」のひとつに選出。カーボンニュートラルへの取り組みや持続可能なエコツーリズムを展開していることが評価された。
自然環境と先住民族に配慮したホテル開発
ニューカレドニアでは、ホテルやリゾートの開発でもサステナビリティが重視されている。例えば、環境対策としては、フランスの建築物に対する環境基準認証制度HQE(環境高品質)も取り入れており、首都ヌメアの中心に位置する「ゴンドアナホテル」はフランスの海外領土としては初めてその認証を取得。エコ・ホテルとして環境対策に力を入れている。
また、国際的な環境認証「グリーンキー」を取得しているホテルも多い。例えば、日本人旅行者の利用も多いヌメアの「ホテル・ル・ラゴン」もそのひとつだ。
グリーンキーとは、1994年にデンマークで始まった宿泊施設、アトラクション、レストランなど向けの環境認証制度。環境に配慮する取り組みの「質」と、組織として継続的に環境対策に取り組んでいるという「マネージメント」との両面で審査が行われる。現在のところ、65カ国3,200ヶ所が認定を受けている。
このほか、ニューカレドニア政府は、環境保護と合わせて、先住民族「カナック」の文化の保護と継承、そのコミュニティの維持もサステナブルツーリズムとして力を入れている。
1981年にカナックの伝統的な慣習を尊重した土地利開発を規定する「地域特定法(GDPL)」を制定した。元々土地所有の概念がなかったカナックの利益を保護する目的で、期間限定でその土地の使用を認めるものだ。
カナックの土地と公有地にまたがる自然保護区「ドメーヌ・ド・デヴァ」もその制度が適用されており、ニューカレドニアの代表的なリゾート「シェラトン・ニューカレドニア・デヴァ・スパ&ゴルフリゾート」はGDPLのもとで運営。カナックとの共存のために、地域コミュニティへの利益分配を行っている。
日本の旅行業界で啓蒙強化
ニューカレドニア観光局の小川雅志氏は、ニューカレドニアの環境の取り組みについて、「日本と同じようにさまざまな自然に神が宿るという考え方が影響している」と話す。ニューカレドニアにとってサステナビリティはすでに文化となっている。日本でプラスティックのレジ袋の有料化が始まったのは2020年7月だが、ニューカレドニアでは10年以上も前からエコバックが当たり前になっている
2019年6月には、プラスティック製品の輸入禁止法案が成立。ストローなども有機分解が可能なコーンスターチ製に変更されている。ニューカレドニアと世界を結ぶエアカランも、燃費効率の高い最新機材への更新や機内のプラステイック製品の使用中止など、2050年のCO2排出量実質ゼロを目指してアクションプランを進めているところ観光局としては、サステナブルな宿泊施設やアフターコロナに向けて、ホエールウォッチング、バードウォッチング、ハイキングなどのエコツーリズム素材を日本の旅行会社に紹介するととも、旅行業界向けにeラーニングを提供。まもなく、サステナブルツーリズムも内容に含めたレベル2が開始さレベル2では、ランクが上がるごとに、ニューカレドニア観光局から環境保全団体WWFが運営するSAVEプログラムへの寄付が増額される仕組みを導入するなど、旅行業界としてサステナビリティへのコミットメントを強めていく方針だ。
トラベルジャーナリスト 山田友樹
https://news.yahoo.co.jp/articles/9c20e60933607012cb297142f616c01ce67e8061

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ナナイ族にはなぜ苗字が30種類しかないのか?

2022-02-11 | 先住民族関連
ロシアビヨンド2022年2月10日

 ナナイ族に関しては、興味深い事実がたくさんある。たとえば、「魚の皮族」と呼ばれている。なぜなら彼らは魚の皮を着ていたからである。またはナナイ族の間では死者に腸の柄をつけた胸当てを縫い、また小さな木の人形を作り、死者が亡くなった後も1年にわたって、食事を与えるという習慣がある。そしてもう一つ面白いのがナナイ族の苗字である。現在、ナナイ族の苗字は30しかないのである。
 ナナイ族は、ロシアの多くの少数民族と同様、現在はほぼロシア人と同化している。ナナイ語を知っている人はほとんどいない。しかしそれでもナナイ族は、中国人よりも先にこの地にやってきた極東の先住民である。そしてその後、ここにはロシア人がやってきたのである。
「大地の人」とは?  
 ナナイ族がどのようにしてこの地にたどり着いたのかは、現在も謎のままとなっている。ナナイ族の祖先がもともとマンジューリヤ(=満州、現在の中国北東部)に住んでおり、そこからニジニ・アムールを下ってウスリー川渓谷に向かったと考える研究者もいる一方で、民俗学者レフ・シテルンベルグのように、ナナイ族は異なる部族が混ざり合って生まれたと考える研究者もいる。この説はナナイ族の遺伝子学的分析によっても確認されている。ナナイ族の部族は民俗的に大きく異なっている。中国系の遺伝的ルーツを持つ人、トルコ系の遺伝的ルーツを持つ人、モンゴルあるいはツングース系の遺伝的ルーツを持つ人などがいる。「ナナイ」とは、ナナイ語で、「大地の人」を意味する。
 2010年の国勢調査によれば、ロシアには1万1,671人のナナイ族が住んでいる。また1860年に国境線をアムール川とウスリー川に沿って国境線を定め、ロシアと中国の居住区を分ける北京条約が結ばれた後、中国領には4,600人のナナイ族が住んでいる。
犬を連れたシャーマンと盗まれた心
 ロシア人が極東にやってきたとき、先住民たちはロシアの政権を受け入れるかその地を去るかの選択に迫られた。ナナイ族はその地に残ることにした。現在、ロシアに住むナナイ族の92%以上がハバロフスク州―ハバロフスクおよびアムール川、ウスリー川の両岸にある村に暮らしている。ナナイ族が再び選択を迫られたのは19世紀後半。異教からロシア正教への改宗を促されたときである。ナナイ族は自然を擬人化し、シャーマンを通じ、また犬の助けを借りて、交流を図っていた。シャーマンは「盗まれた」人間の心を見つけてくれた。
 死者の魂も大切にした。死者のために、腸の模様が入った棺用の胸当てを作ったのである。魂が息をし、食べ物を摂れるようにするためである。また死者が生きた人の魂の上に立たないよう、足下には、石を置いた。同じ目的で、死者を家から出すときは、けしてドアは使わず、壁に開けた穴か窓を使った。死者が家への道を見つけることができないようにである。
 死者の魂は、死後1年間、「パネ」と呼ばれる小さな木の人形の中にあると信じられていた。そこで毎日、この人形に食べ物を供え続け、1年後に、シャーマンがその魂を死者の世界に送った。 
 現代のナナイ族の多くは、2つの宗教を信仰している。教会に足を運びつつ、同時に、「幸運を祈って」川の神にお供えをし、さまざまなお願いごとをするため、儀式のための彫刻「セヴェン」にコインを置く。ナナイ族の伝統衣装は、丈の長い上着とパンツで、象徴的な絵柄が刺繍されている。「この胸当ては自分で作ったんです。悪い精霊を驚かせるためのものです。金属の装飾をつけられるだけつけ、音を大きくすればするほど、いいとされています。かつては、この胸当てを服の下につけていたのですが、現在は上につけることもできます」とシカチ・アリャン村のエレーナは語る。
どのようにして苗字をつけたか
 ソ連のパスポートを取得しなければならなくなったとき、ナナイ族の人々は、初めて苗字を作ることになった。1974年まで苗字というものがなかったのである。国の住民全員(軍人以外)にパスポートの所持を義務付ける文書は、ソ連が作られてから50年後にまとめられ、これにより、ナナイ族は苗字をつけることになった。苗字には、自身が属する種族の名前を使った。そこでナナイ族の苗字は、パッサル、アイムカ、ディゴル、ヌエル、ユコムザンなど30種となった。 
 もっとも大きな種族はベリディで、その有名な存在となっているのが歌手のコラ・ベリディ(1929〜1993)。「君をツンドラに連れて行く」という歌で、ポーランドのソポトで開かれた国際声楽フェスティヴァルで2位に輝き、その後、世界46カ国で公演を行った。この歌はツンドラでの生活やトナカイ飼育をテーマにしたものである(しかし実はナナイ族はツンドラに生活していたことはなく、トナカイの飼育をしたこともない)。アムール川には140種の魚が生息しており、ナナイ族は漁を生業としている。ナナイ族の暦の5つ月に魚の名前がつけられているのも偶然ではないのである。
21世紀のナナイ族
 現代のナナイ族の住宅や習慣は典型的なロシア人とそれほど変わらない。遠く離れた村でも、インターネット、電化製品、自動車、近代的なモーターボート、どこででも発電できるポータブル発電機などを使用している。しかし、若者を中心にほとんどのナナイ族は都市部に住んでいる。
 「ナナイ族として、ナナイの村に住み、ナナイの学校に通うのは素晴らしいことですが、なかなかそれができる人は少ないんです。そんな学校にナナイ族が一人しかいない場合、皆、それを指摘せずにはいられないんです。ナナイ族か?と侮辱されることもあります」と話すのは、「プリアムーリエの先住民族の文化と権利と自由を守る会」のレオニード・スンゴルキン代表。
 ナナイ族の伝統産業である漁も、今の現実にしたがって行われている。ロシアでは、こうした先住民が捕獲できる魚の量が法的に定められている。ナナイ族に許可されているのは年間1人あたり50キロ、多子家族の場合は年間100キロとなっている。
 「ナナイ族には家を建てるための森が与えられます。しかしこれも容易ではありません。森は遠く離れていて、タイガを自分で整備し、木を伐採し、木材にし、森に運んで家を建てなければならず、ほぼ非現実的です」とスンゴルキン氏は語る。
 しかし、ナナイ族の中には、自分のルーツにメリットを感じている人もいる。2010年、彼らはエスノツーリズムを推し進め、ナナイ族の文化を観光客のためのアトラクションにしている。
 「ナナイ族の村を訪問するというプログラムは人気を博しつつあります。2016年からこのプログラムを行っていますが、このツアーに参加したいという人は減っていません。しかも観光客は、わたしたちの地域や隣の地域はもちろん、モスクワ(ハバロフスクから8,240キロ)やロシア西部からもきています」と話すのは、ハバロフスクの旅行会社「ヴォヤージ」の代表、オリガ・ポミトゥンさん。
 ナナイ族の村では、弓を射たり、民族料理を調理したり、試食したり、ナナイ族の遊びを楽しんだり、ナナイ族の民族工芸品を買ったりすることができる。
https://jp.rbth.com/lifestyle/86077-nanaizoku-naze-myoji-30-shorui-shikanai

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

DENIM TEARSとUGGが2022春夏コラボレーションを発表

2022-02-11 | 先住民族関連
Deckers Japan合同会社2022年2月10日 12時00分
DENIM TEARS創設者トレメーヌ・エモリーが曽祖母のルーツであるブラックセミノールの伝統を深く探求した2スタイルのコレクション

Tokyo (2022年2月10日) – 南カリフォルニアを拠点とするグローバルライフスタイルブランドのUGG® (a division of Deckers Brands [NYSE:DECK])がDenim Tears(デニム ティアーズ)とタッグを組んだコラボレーションを本日ローンチすることを発表します。自身の芸術的な異名でもあるDenim Tearsの創設者Tremaine Emory(トレメーヌ・エモリー)は、現代のルネッサンスマンと評されます。視覚的なストーリーテリングの手法をトロイの木馬のように用い、ファッションと音楽、カルチャーの交差点を自在に渡り歩くエモリーは、先見の明をもつ扇動者、あるいはカウンターカルチャーのカタリストとして急速に評価を高めています。クリエイティブ集団「No Vacancy Inn(ノー・バカンシー・イン)」を通して活動の幅を広げるエモリーは、現代アートを中心に置いたコラボレーションを行うことで、現代のカルチャーにおけるレキシコンをさらに拡大していこうとしています。UGG®とタッグを組んだ今回のキャンペーンのようなコラボレーションは、カルチャーの分野における、これまでで最も重要な試金石としての役割を果たすこととなります。  
真のマルチハイフネートなクリエイティブであるエモリーは、アートとデザインを同じ目的を達成するための手段ととらえ、大衆文化の途切れがちでそっけないレンズを通すことで見落とされがちな文化的離散に、さまざまな要素を含んだ光を当てています。エモリーとUGG®とのコラボレーションは、自身にも深く関わる彼の曽祖母Onia(オニア)のブラックセミノールのルーツをテーマにしたもので、アメリカ南東部に見られるブラックセミノールに関するイコノグラフィー(図像学)や技巧などからインスピレーションを得ています。 
「僕の祖母は95歳なんだ。もし祖母が亡くなってしまったら、曽祖母について話すことのできる家族は、誰もいなくなってしまう。祖母は、曽祖母について知るこの世で最後の人。祖母には、あとどれだけの時間が残されているんだろう?あるいは、僕たちには?これは、こうした歴史を確固たるものとして残すための僕の取り組みなんだ。そうすることで、いつか、5人の子供たち、あるいは他の家族がその歴史について知ることができると思うんだ」 ― トレメーヌ・エモリー 
曽祖母の歴史をさらに明らかにするために探求するエモリーは、自身の発見を縫い合わせ、身に付けられるアートに仕立て上げました。先住民族とアフリカ系アメリカ人のルーツをもつ彼の作品は、2つの文化から生み出されたユニークな伝統に敬意を表するものです。ブラックセミノールの過去についての彼の探求は神聖ですらあり、その歴史は彼の現在、そして未来にもつながっています。エモリーにとって大切なことは、家族、歴史、そして根強い人種差別による制約や抑圧的な奴隷制度によって記録されることのなかったストーリーをしっかりと刻み込むことです。 
「消すことができないものを記録するだけで、先住民族とアフリカ系アメリカ人のコミュニティが思っていたよりもずっと近いものだったことを知る人が10人増えるんじゃないかって思うんだ」 ― トレメーヌ・エモリー 
自身のブラックセミノールのルーツを解き明かすことで、エモリーは、ニューオーリンズの自分の家族のストーリーとブラックマスキング・カルチャーのコミュニティ(「マルディグラ・インディアン」とも呼ばれる)との共通点を見出しました。これらの言葉の意味は、歴史を通して変化してきました。歴史的には、ニューオーリンズでこの伝統を継承する人々が、フランス領の白人の伝統であったマルディグラとは別に、独自のマルディグラを祝う手段を意味し、奴隷からの解放を助けてくれたその地域の先住民族に敬意を払う手段をも意味しました。今では、マルディグラの儀式で手の込んだ芸術的な衣装を着たり、作ったりする文化と、何層にも重なったその歴史に参加する人たちのことも指すようになっています。エモリーは、多くの意味で、マルディグラは、アメリカ南東部の黒人と先住民族の文化の両方の要素を反映したものだと考えています。
 エモリーは今回、UGG®のために、このインスピレーションを落とし込んだフットウェアを制作しました。エモリーは、自身の芸術的な視点を通して、家族の歴史の物語を紡ぎ出しています。そして、この旅路を記念して、UGG®のアイコニックなクラシックブーツやタスマンなどをキャンバスに、独自の歴史的なレンズを通してこれらのスタイルを再解釈しました。  
デニム ティアーズは、広範囲に及ぶアフリカ人のディアスポラ(離散)のストーリーを伝えるためのBIPOC(黒人、先住民、有色人種)に目を向けたブランドです。UGG®は、この多様な経験に基づく知識をさらに深めるために活動する組織を支援するため、合計5万ドルをBackstreet Cultural MuseumとGuardians Instituteの2団体に寄付します。両団体は、長い歴史がありながら、ほとんど語られることのない伝統を守ることを最優先にしています。エモリーは、自身の調査を足掛かりとして、豊かな文化の歴史を紐解く手助けをしてくれたコミュニティへの恩返しとしてこれらの寄付を還元したいと考えています。 
・Backstreet Cultural Museumには、マルディグラに関するもののほか、ニューオーリンズにしかないその他の伝統に関するさまざまな品が所蔵されており、これらの情報は、エモリーによる伝統の研究に役立ちました。Backstreet Cultural Museumは、ハリケーン「アイダ」により壊滅的な被害を受けており、UGG®は今回のコラボレーションの一環として、ミュージアム再建のために3万5000ドルを寄付します。
・Guardians Instituteは、Herreast J. Harrison(へレスト J・ハリソン)によって2006年にニューオーリンズに設立されました。亡き夫Big Chief Donald Harrison, Sr(ビッグチーフ・ドナルド・ハリソン・シニア)に敬意を表するために設立されたこの機関は、広い先住民族コミュニティのリテラシーや文化芸術、西アフリカとアメリカの文化の口頭伝承に焦点を当てながら、若者の育成に寄与するために活動しています。UGG®は、この機関への1万5000ドルの寄付を通して、ニューオーリンズの若者コミュニティが地域の人々やそれ以前にこの土地に来た年長者たちの歴史にアクセスできるよう支援します。 
キャンペーン
エモリーは、ニューオーリンズの彼のルーツについてさらに深く探求するため、Big Chief Demond Melancon(ビッグチーフ・デモンド・マランソン)とChief Christian Scott aTunde Adjuah(チーフ・クリスチャン・スコット・アトゥンデ・アジュアー)という2人の多才な人物をフィーチャーした60分のドキュメンタリーを制作しました。 
・ ビッグチーフ・デモンド・マランソン 
ニューオーリンズのブラックマスキング・カルチャーとして知られる200年以上続く文化の継承者の1人、ビッグチーフ・デモンド・マランソンは、マルディグラの日の儀式の際に「ブラックマスカー」として着用する圧倒的な存在感のあるスーツを制作することでよく知られています。マランソンの作品の多くは、歴史的にアートの基準から排除されてきた黒人のテーマに敬意を表するもので、しばしば語られることのなかったストーリーに光を当て、複雑に織り交ぜられた系図や民族離散の歴史について思い起こさせます。当初はBig Chief Ferdinand Bigard(ビッグチーフ・フェルディナンド・ビガード)という名前の優れた長老から教えを受け、Big Chief Keitoe Jones(ビッグチーフ・キートー・ジョーンズ)の下、マランソンは15年以上にわたりセミノール・ハンター(Seminole Hunters)に参加しました。2012年、ブラックマスキングコミュニティの長老たちは、マランソンがニューオーリンズ、ロウワーナインスワードを拠点とする自身の部族、ヤングセミノールハンター(Young Seminole Hunters)のビッグチーフ・デモンド・マランソンとなることを宣言しました。
・チーフ・クリスチャン・スコット・アトゥンデ・アジュアー 
チーフ・クリスチャン・スコット・アトゥンデ・アジュアーは、エジソン賞を2回受賞し、グラミー賞に5回ノミネートされたミュージシャンで作曲家、プロデューサーです。アジュアーは2002年以来、12枚のスタジオレコーディングアルバム、3枚のライブアルバム、1枚のグレイテスト・ヒッツ・コレクションをリリースし、高い評価を得ています。NPR(ナショナル・パブリック・ラジオ)は、アジュアーを「ジャズ新時代を先導する存在」として紹介しています。アジュアーは、「ストレッチ・ミュージック(Stretch Music)」の創始者でもあります。「ストレッチ・ミュージック」とは、従来のジャズのリズムやメロディー、ハーモニーを「拡張(stretch)」し、さまざまな音楽形態、言語、文化を包括しようとする、ジャズをルーツとしながらもジャンルにとらわれない音楽形態です。アジュアーは、ニューオーリンズのマスキングの伝統の中で4つの部族を率いたビッグチーフ・ドナルド・ハリソン・シニアの孫であり、ジャズサックス界に革命を起こした伝説のサックス奏者でCongo Nation Black Indian Group(コンゴネイション・ブラックインディアン・グループ)のビッグチーフであるDonald Harrison, Jr.(ドナルド・ハリソン・ジュニア)の甥でもあります。初期ルイジアナで先祖を助けた先住民族の部族に対し、アフリカ系アメリカ人が尊敬の念をもつニューオーリンズのブラックマスキング・カルチャーの中で「Spy Boy (スパイボーイ)」として育ったクリスチャンは、今では「Yamasee(ヤマシー)」あるいは「the Brave(勇者)」のチーフとなっています。  
カプセルコレクション
エモリーは、UGG®の2スタイルを自身のユニークな歴史のレンズを通して再解釈しています。UGG x Denim Tears Tasman ONIA(UGG x デニム ティアーズ タスマン オニア)は、UGG®を代表する素材のスエードとシープスキンを使用し、花をあしらったパネルと履き口周囲をかがり縫いのディテールで仕上げたスリッポン。UGG x Denim Tears Classic ONIA(UGG x デニム ティアーズ クラシック オニア)は、UGG®ブランドのアイコンに刺繍とビーズをあしらい、エモリー自身の文化を融合させています。このブーツもUGG®を代表する素材のスエードとシープスキンを使用し、かがり縫いのディテールで仕上げています。 本コレクションは、UGG®銀座、大阪店、UGG®公式サイト( https://bit.ly/3ssXjtX )、およびGR8とNUBIANにてご購入いただけます。
About Denim Tears
Denim Tearsは、多彩なアーティストであり、文化の火付け役でもあるTremaine Emoryが立ち上げた、様々な分野にまたがるクリエイティブの温床ともいえるブランドです。Emoryは、アフリカ系アメリカ人の経験を視覚的に流用し、現代のファッションの現状に水面下で挑戦しています。コラボレーションを通じて強化されたDenim Tearsは、Emory自身の家族の遺産と融合させながら、政治や文化を通してアフリカン・ディアスポラの卓越性と闘争の両方を徐々に再解釈しています。この経験を通じて、Denim Tearsのミッション・ステートメントは、汚れのないオリジナリティを示し、人間のあり方を自然な表現で進化させた断固たる性分を象徴しているのです。 
About UGG
1978年、カリフォルニアの海岸で一人のサーファーによって設立されたUGG®は、アイコニックなクラシックブーツで知られるグローバルライフスタイルブランドです。ハリウッドのセレブリティに続き、ファッションエディターに愛用され、やがて世界中に広がりました。以来UGG®は、品質、クラフトマンシップに対する妥協のない姿勢を貫きながら、フットウェア、アパレル、ファッション小物、ホームウェアのデザインと販売を手掛けています。UGG®は、環境と社会に配慮したブランドとして、社会的公正と経済的包摂、そして環境の修復のために全力で取り組んでいます。世界各国の一流小売業者と提携しながら、ニューヨーク、サンフランシスコ、ロサンゼルス、パリ、ロンドン、東京、上海、北京などの世界主要都市に、コンセプトストアやアウトレットストアを展開し、年間15億ドルを超える売上高を実現しています。詳しくは、www.ugg.com/jp/ @UGGJAPANをご覧ください。#UggLife
###
キャンペーン画像クレジット:Grain Cinema
商品画像クレジット:UGG®/ Deckers Japan
TEL: 0120-710-844
URL: http://www.ugg.com/jp/
キャンペーンおよび商品画像:https://xgf.nu/Zjo7
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000505.000003434.html

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

元外交官が教える、外国人との会話で“日本人が踏んでいる3つの地雷”

2022-02-11 | 先住民族関連
ダイヤモンドオンライン2022/02/11 06:00山中俊之
「人種・民族に関する問題は根深い…」。コロナ禍で起こった人種差別反対デモを見てそう感じた人が多かっただろう。差別や戦争、政治、経済など、実は世界で起こっている問題の”根っこ”には民族問題があることが多い。芸術や文化にも”民族”を扱ったものは非常に多く、もはやビジネスパーソンの必須教養と言ってもいいだろう。本連載では、世界96カ国で学んだ元外交官・山中俊之氏による著書、『ビジネスエリートの必須教養「世界の民族」超入門』(ダイヤモンド社)の内容から、多様性・SDGs時代の世界の常識をお伝えしていく。
日本人が踏みがちな地雷を知っておく
 民族というのは非常にデリケートなテーマです。血統、人種、出身地、宗教による差別や偏見はいつの時代にも存在し、侵略や虐殺、戦争と紛争、植民地支配や奴隷化という負の歴史もあります。全般的に配慮が必要です。ここでは、「これだけはNG!」という地雷を紹介したいと思います。
1.部族(tribe)という言葉は使わないほうが無難
 英語で部族を意味するtribeは、NGワードだという見解があります。tribeはアフリカや中東の経済的に恵まれない部族を指して使われることがしばしばありますが、日本でも「部族」という言葉を避ける専門家がいます。
 一方で、国際機関に勤務することを目指しているウガンダ人の友人は、「ウガンダには47の部族(tribe)がある」と屈託なく口にします。
「tribeじゃなくてethnic groupといったほうがいいのでは?」という私の問いには、「あまりにも小さいから部族としか表現できない」という答えでした。また、英語メディアでtribeが使われることもあります。
 アラビア半島に住む人たちは「部族(カビーラ)」という言葉をよく使います。今でも部族社会であり、彼らにとって部族とは、遠くてもどこかで血がつながっている拡大版家族のようなものです。
 ビジネスでも「同じ部族だからちょっと融通しよう」という場面があります。ディスカッションの場ではNGワードとして用いないルールを持つとともに、実は「部族という概念」は存在していることも知っておきましょう。
2.「インディアン」という言葉はボーダー
 2021年、メジャーリーグのインディアンスが、「インディアン」が差別的だという理由で名称を変更するというニュースがありました。ところが、現地の人からすると感覚はまちまちで、「インディアンスの何が問題なの?」という先住民もいたようです。
 ご存じの通り、インディアンとは、大航海時代にアメリカをインドと間違えたことで生まれた呼称にもかかわらず長く使われてきました。アメリカの先住民を指す言葉としては、ネイティブ・アメリカンのほうが適切です。たとえば、ハリス副大統領のスピーチでは、Native Americanが使われています。
 ただし、自称の場合には許される差別的な言葉も、他人が言ってはならないことは世界の常識です。黒人がなんらかのレトリックで「ニガー」と自称することはあるかもしれませんが、黒人以外の人が黒人に向かって「ニガー」と口にすることは絶対に許されません。
 なお、中南米では先住民に対し「インディオ」が使われてきましたが、現在では差別的と見られるため「インディヘナ」が使われるようになっています。
3.安易に民族を聞かない
 民族の誇りを持つ人が多いのは事実ですが、安易に民族・ルーツを聞くのは危険です。取引先の黒人に「あなたのルーツは? ご先祖は何をしていましたか?」と聞くのはやめておきましょう。
「奴隷船で連れてこられて酷い目にあった」といわせようとしている、嫌がらせのようにも響きかねません。
 名前などからフランス系とわかって「じゃあ、カトリックですね。まさにフランス貴族みたいで素敵ですね」と話をつないだつもりが、フランスのなかでもフランス領とスペイン領とあって複雑なバスク地方の出身で、相手が答えに困ることもあります。
 同一性の高い日本人にとっては相手の出身地を聞くのは世間話であり、ポジティブな会話に流れることがほとんどですが、世界ではデリケートな問題です。
 また、ドイツ系のアメリカ人が、「ご先祖はドイツのどこのご出身ですか?」と聞かれて困惑をしたという話も聞きました。
 そのドイツ系アメリカ人にとって、先祖がドイツから渡ってきたのは100年以上前のことで、「自分自身は完全にアメリカ人であると思っているので、ドイツのことをことさら聞かれるのは不愉快だ」という話でした。
 アイルランド人は民族の誇りを持っていますが、差別された経験から「アイルランド出身だからってバカにしている」ととることもありますし、ユダヤ人のなかには改名し、ビジネスの場では居住国に馴染もうとしている人もいます。
https://www.msn.com/ja-jp/money/career/e5-85-83-e5-a4-96-e4-ba-a4-e5-ae-98-e3-81-8c-e6-95-99-e3-81-88-e3-82-8b-e3-80-81-e5-a4-96-e5-9b-bd-e4-ba-ba-e3-81-a8-e3-81-ae-e4-bc-9a-e8-a9-b1-e3-81-a7-e2-80-9c-e6-97-a5-e6-9c-ac-e4-ba-ba-e3-81-8c-e8-b8-8f-e3-82-93-e3-81-a7-e3-81-84-e3-82-8b3-e3-81-a4-e3-81/ar-AATI1tk?ocid=BingNewsSearch

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする