先住民族関連ニュース

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先住民制圧の歴史伝える日本時代の駐在所跡 保存の取り組み続く/台湾

2022-02-12 | 先住民族関連
中央フォーカス台湾2/11(金) 18:42

修復された旧ワバノ駐在所の弾薬庫=花蓮県文化局提供(中央社フォーカス台湾)
(花蓮中央社)日本統治時代に整備された「八通関越嶺道路」に残る2つの駐在所跡地で先月、設備の修復や清掃作業などが行われた。地元の東部・花蓮県は、ラクラク(拉庫拉庫)渓流域のターフン(大分)地域に住む台湾原住民(先住民)族ブヌン族制圧の拠点だった駐在所の保存を通じて、尊厳と生きるために戦った人々の歴史を後世に伝えたい考えだ。
八通関越嶺道路は花蓮県と中部・南投県を結び、全長は125キロに達する。今回手入れされたのは1920年と21年に設置されたワバノ(華巴諾)駐在所とトミリ(十三里/多美麗)駐在所で、先月18日から27日まで作業が行われた。
2019年に測量が行われたワバノ駐在所では、日本時代に配備されていたロシア製3インチ砲が残る弾薬庫の修復が、当時の作業方法と古写真を参考にして行われた。自動車が入れないため、資材は人力で3日がかりで海抜1924メートル地点まで運び上げ、さらに3日かけてかつての姿を取り戻した。
トミリ駐在所では、昨年基礎部分の石積みの一部修復と遺構の測量を行ったのに続き、床と地表にたまった腐植土を撤去したほか、かつてあった建物の配置を確認し、図面を作成した。
文化局の呉勁毅局長は、ブヌン族や専門チームの協力、中央政府の補助などがあり、作業は順調に進んだと説明。歴史を残すことができていると語った。(張祈/編集:齊藤啓介)
https://news.yahoo.co.jp/articles/e62afa39e10fccf39b819f56aa918a01991c5257/images/000

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「氷下魚」読める?ワイルドな珍味として愛されている北海道名産の魚は…

2022-02-12 | アイヌ民族関連
北海道Likers / 2022年2月11日 20時0分
2月に入り寒さが厳しい今日このごろ……。北海道は最高気温が0度に満たない真冬日が続きます。そんな寒さ厳しいこの時期にふさわしい、読むだけで寒くなりそうな!? 魚のご紹介です。
北海道が一大産地!いまが旬の「氷下魚」
みなさんは“氷下魚”、読めますか? 北海道ではスーパーで出回っているほか、冬釣りの対象として親しまれている魚です。道外では一夜干しや乾物などに加工されて販売されていることが多いとか。
正解は“コマイ”です! 北海道民にとっては冬を代表する魚ですが、ご存じでしたか?
読んで字のごとく寒い海に生息していて、氷の下に網を入れて獲ることからこの漢字があてられたという説も。“カンカイ”という呼び名もあります。
北海道では氷に穴を開けてワカサギのように釣るのが冬のレジャーになっています。旬は1~3月とまさにいまがシーズン。とくに道東で良くとれる魚で、十勝や釧路、根室周辺の沿岸部が名産地とされています。
体の大きさによって呼び名が変わる?

出典: Design Rei / PIXTA(ピクスタ)
コマイはアイヌ語で「小さな音がする魚」という意味があります。アイヌ民族は、古くからコマイを凍結と乾燥を繰り返した干物のようなものにして保存食としていたといいます。現代でも後ほど紹介する珍味に食べ方が引き継がれており、歴史を感じますね!
また、コマイはさまざまな呼び名を持つ出世魚です。体長によっても呼び名は変化し、25mほどの幼魚は“ゴタッペ”、30cm前後までの中型のものは“コマイ”、40cmほどの大型は“オオマイ”と呼ぶこともあるそう。奥が深い魚です。
道民がおすすめする氷下魚の食べ方いろいろ!
コマイはタラ目タラ科コマイ属のタラの仲間です。ですので、マダラやスケトウダラの味わいを想像していただけると近いかもしれません。
一般的には干物や一夜干しとして売られていることが多いです。冬にとれたコマイを氷点下の屋外で干したものが珍味として定番です。塩は振らず、夜には氷のごとく凍らせ、昼には溶けて……を繰り返しながらカチカチになるまで干してできあがります。
あまりにも硬いので木槌で徹底的に叩いたあと、あぶって手でむしりながら食べるというワイルドな珍味。叩いても硬すぎて食べられない場合は一晩水につけてもどし、煮立たせたあと、身を取り出して焼いて食べるとおいしくいただけます。煮汁にはだしがでているので、そのままお味噌汁などに使うのもOK!
さらに別の食べ方として、コマイを一度凍らせてから半解凍状態で食べる『ルイベ』という食べ方があります。なんとルイベも語源がアイヌ語。「溶ける食べ物」という意味を指し、道民にとってはお酒のアテとして定番の一品です。
北海道では鮮魚の状態でもスーパーに並んでおり、塩焼きや煮つけ、フライとどんな調理方法にも合いますが、とくに唐揚げは白身の味わいが際立ちおすすめです!
知る人ぞ知るコマイという魚。北海道にお越しの際はぜひ食べてみてください。
【参考】コマイ  稚内水産試験場 / 地方独立行政法人北海道立総合研究機構、根室産一夜干し氷下魚(コマイ)/ 北海道北釧水産
【画像】keiphoto、Design Rei、Design Rei / PIXTA(ピクスタ)
https://news.infoseek.co.jp/article/hokkaidolikers_51519/

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修学旅行でSDGs体験、駒場学園高の事例から ビジネスパーソンのためのSDGs講座【16】

2022-02-12 | アイヌ民族関連
SDGsACTION 2022.02.11横田アソシエイツ代表取締役/横田浩一
修学旅行を探究学習の一部として位置付け、SDGsをテーマにした学びの場に活用しようという学校がある。2021年12月に修学旅行を実施した駒場学園高等学校(東京)の取り組みを紹介する。
市の魅力向上策をプレゼン
駒場学園高では、2021年から修学旅行を「SDGs体験旅行」としている。2021年12月に北海道、島根県、広島県、愛媛県、福岡県、鹿児島県など9コースに分かれて、普通科の2年生約500名が5日間の修学旅行に参加した。SDGs教育の一環として、事前に半年以上かけ、総合的な探究の時間をつかって地方創生や各地域の現状について学んだ上で体験旅行を実施。帰った後に事後学習もおこなった。生徒たちの体験内容を、島根県と北海道の例で見てみよう。
島根県松江コースでは、「松江を豊かにする」をテーマに、「松江市観光PR」と「玉造温泉活性化」の二つのプロジェクトに分かれ、東京の高校生の視点でシティープロモーション案を提案するプレゼンテーション大会を実施した。
「松江市観光PR」プロジェクトでは、「松江グラマーを増やそう」と題して、市の公式インスタグラムの有効活用策を発表したチームが優勝した。現状の課題を分析し、若者にとって親しみやすい内容の投稿や、写真映えするスポットの新設などを提案した。
もう一方の「玉造温泉活性化」プロジェクトで優勝したのは、家族連れをターゲットにした温泉周辺でのキャンプ場整備を提案したチーム。竹林面積の広さに着目し、サステイナブル(持続可能)な視点で、竹をつかったキャンプ用品やグッズを販売するというアイデアを盛り込んだ。
審査員として参加した上定昭仁・松江市長は、「松江の魅力と課題に着目して、探究学習に来ていただいたことをとてもうれしく思います。事前によく勉強されていて、2日間のフィールドワークも経て、率直で説得力のあるご提案をいただきました」とあいさつした。
小さな町でフィールドワーク
北海道コースでは、旭川空港の近くにあり人口が増加している東川町(人口約8400人)、SDGsの取り組みで有名な下川町(人口約3100人)という、小規模ながらサステイナビリティーの高い二つの町でフィールドワークを実施した。
東川町では、「移住者、起業者、留学生」の話を聞くまちづくりワークショップを開き、日本語学校で学ぶ留学生や、NPO法人大雪山自然学校で働く移住者の藤木加奈子さん、新聞社を辞めて東川町でコーヒーショップを経営する轡田(くつわだ)芳範さんらに話を聞いた。
翌日は旭山動物園(旭川市)を訪れ、ボルネオオランウータンを見学。生息地でパーム油の原料となるアブラヤシの農場が広がり、生物多様性が脅かされていることを学ぶ。それから東川町内を散策し、町の地域通貨(ポイント)であるHUC(ひがしかわユニバーサルカード)をつかって、地域内経済を回すとはどういうことかを考えた。
そして、街おこしのアイデアをポスター形式にまとめ、松岡市郎・東川町長をはじめとする役場や地域おこし協力隊のメンバーにプレゼンした。
さらに、生徒たちはアイヌの文化を学ぶプログラムも体験した。2007年の国連総会で「先住民族の権利に関する国際連合宣言」が採択されたことを受けて、日本でも2019年、「アイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するための施策の推進に関する法律」(アイヌ施策推進法)が施行されている。東川町は、1903年に生まれ19歳の若さで亡くなったアイヌ文化伝承者、知里幸恵さんをモデルにした映画「カムイのなげき(仮題)」の制作を決定している(2023年秋公開予定)。
東川町を訪れた生徒たちからは、「町の人同士のコミュニケーションがよくとれている」「個人事業主が多い」「HUCは便利」などの意見があがった。

アイヌ文様の切り絵を体験する生徒たち(筆者撮影)
間伐作業やシイタケ工場を見学
下川町では森林に入って間伐作業を見学した。生徒たちは、雪が積もるなかで作業する大変さを感じつつ、大自然を堪能したようだ。木材をチップにする工場やバイオマス施設、そしてバイオマス施設で出る熱を利用したシイタケ工場も見学し、サーキュラーエコノミー(循環型経済)について学んだ。
翌日は森林組合を訪ねて林業への理解を深め、トドマツを原料にしたアロマ製品の開発に取り組む女性起業家と、トドマツの葉の匂いを嗅ぐ体験をした。その後、地元の移住者4人の話を聞いた。そのうちの一人、大石陽介さんは静岡県出身で、静岡県の小学校教員を経て、家族で北海道に移住してきた。生徒たちは大石さんがなぜ移住し、どんな仕事をしているかについて説明を受けた。
移住者引きつける町
下川町は、2017年の第1回ジャパンSDGsアワードでSDGs推進本部長(内閣総理大臣)賞に選ばれた町だ。森林を中心とした循環型経済の構築に取り組み、若い移住者を多く引きつける町として、SDGsの視点から学ぶポイントは多い。
多くの生徒が、「行動力の大切さを感じた」「熱い思いがある」「自分の得意なことや好きなことを生かして町に貢献していてすごいと思った」「人と人とのつながりが強い」「木を徹底的に活用している」「ゴミのリサイクルへの意識が高い」など、移住者の生き方や循環型経済に対して興味を持った。
また、二つの町での体験を通して、「将来は都会であくせくするより東川町や下川町のような田舎で充実した生活を送りたい」「どちらも都市に住む人とは違い、余裕がある」との意見を出した生徒もいた。このようなことは、実際に訪れ、会って体験しないとわからない。地方で生きることの意味を感じ取ったようだ。
同行した長田一郎先生は、「従来のキャリア学習とはすっかり変わった全く新しいキャリア学習です。『よい大人』(注)たちにたくさん会って、人生観や幸福観を育んでいくという狙いで構築されたキャリアプログラムがZ世代以降の生徒には必要だと、今回の探究型SDGs修学旅行に参加した生徒たちを見て確信しました」と話していた。
(注)筆者は、キャリア教育において自らの意思で自分の人生を選択し、かつ社会性の視点をもって行動している大人のことを「よい大人」と呼んでいる。今回の修学旅行をサポートするなかで、この考え方を生徒や教員にも紹介した。
生き方変える体験に
事前、事後の学習に時間をかけていることも、今回の体験旅行の特徴だ。総合的な探究の時間を活用し、地方創生や地域のサステイナビリティーについて、地元の人に提案できるレベルまで事前学習をおこなう。講師は筆者や地方創生、SDGsに詳しい大学生が手伝う。
駒場学園高の卒業生で、青山学院大学でSDGsの活動に取り組む4年生の大川真央さんは、事前学習や修学旅行に参加した。「自分の在学中にはこのような修学旅行はなく、当時あれば参加したかった。今の高校生は良い機会を与えられていると思う。母校の教育プログラムに少しでも貢献できてうれしい」
このような体験は生徒の生き方を変える可能性がある。移住者のように自分の人生を自分で切り開く人を見て、生徒は自分のキャリアを考え始めるし、自分で進路を決めることの重要さを学ぶ。最高のキャリア教育だ。
また、今後自分で旅行するときの目的も変化していくと考えられる。サステイナブルな視点で地域を見て、その地域の人に会うということを志向するようになり、特定の地域に関係性を持つようになる人も増えるだろう。地域の側からみれば、生徒たちを迎え入れることは関係人口増のための良い打ち手だ。
生徒にとっても地域にとっても良い機会や学びとなる、このような修学旅行の取り組みを広げたい。
https://www.asahi.com/sdgs/article/14541364

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