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文研出版、「わたしたちの権利の物語 人種の平等」発売

2023-02-07 | 先住民族関連
ワークマスター2023年02月06日 15:53

新興出版社啓林館は、児童書の「文研出版」ブランドから「わたしたちの権利の物語 人種の平等」を、全国の書店で発売する。
すべての人が生まれながらにしてもつべき権利について、わかりやすく解説した絵本シリーズ(第1期3巻)が刊行される。自由や平等を手にするために人びとはどのような行動をとり、どのように闘ってきたのか。各巻テーマにそって、歴史上の重要なできごとや進展のために力を尽くした人びとの活動をとりあげ、その長い闘いと、現在の状況までを伝える。人権問題という難解になりがちなテーマをあつかっているが、絵本という形式をとり、平易なことばで訳されているので、親しみやすい絵とともに、子どもが人権について知る入門書としてぴったりのシリーズとなっている。
第2巻となる本書でとりあげているのは、人種の平等。黒人と白人、先住民と移民、少数民族など、歴史上多くの人たちが「肌の色が違う」「言葉が違う」などで様々な差別を受けてきた。人種による差別を受けている人たちの問題、人種差別をなくすための取り組み、国連を中心にした支援活動について、歴史にそってわかりやすく説明していく。近年南アフリカやアメリカでは、人種差別問題解決の取り組みを積極的に行う国があるが、世界の多くの国では差別に苦しんでいる人たちが多くいる。日本人にとって世界に目を向けるテーマだが、国内にも様々な差別が未だにある。未来を担う子どもたちにもぜひ知っておいてほしい問題であり、本書はその入り口になる。
定価は2640円(税込)。
https://www.work-master.net/2023277348

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「片づけを諦めた」──アメリカ人の神「こんまり」の人間宣言の衝撃と「ときめき」の真髄とは?

2023-02-07 | 先住民族関連
ニューズウィーク2/6(月) 18:10配信
アメリカの「こんまり信者」の中には、裏切られたと感じた人もいただろう。
片づけコンサルタントの「こんまり」こと近藤麻理恵が先頃、大量の仕事で多忙な毎日を送り、3人の幼い子供を育てる日々の中で「(家の中を整理整頓しておくことを)諦めた」と打ち明けた。「今の私にとって大切なのは、子供たちと過ごす時間を楽しむことだと気付いた」というのだ。
こんまりメソッドで身の回りのガラクタを片づけていた膨大な数の人たちの中には、この言葉を聞いた瞬間、すっかり気持ちが冷めた人もいたかもしれない。
私と妻は月に1度くらい、米東部ニューイングランド地方の築230年になる2階建ての納屋にあふれるガラクタを片づけなくては、という話をする。
「週末を何回かつぶさないと全部は片づかないと思う」と妻は言い、「毎週1箱ずつ段ボールを片づけるだけでも進歩だよ」と私が言う。こうしてこの2年間に片づけたのは段ボール3箱分。今回の告白で近藤も人間だったと分かり、私は少しときめきを感じた。
近藤が著書や動画配信の番組で説いたのは、限りあるスペースを有効に活用し、慌ただしい日々に秩序をもたらす方法論だ。
その際、捨てるものを無理に見つけようとするのではなく、「ときめき」を感じるものを手元に残すという発想で臨むことや、生活の重荷となるものの管理をポジティブに、優雅に捉えることを勧めている(私も子供たちと「洗濯物を畳む会」を開いて、退屈な作業を楽しいものにした)。
日本の住宅が狭いことは有名だが、ニューヨークのマンハッタンの住宅も同じくらい狭い。アメリカでも、近藤のようにポジティブなアプローチを説くチャーミングな人物の登場は待望されていたのだ。
しかし、アメリカで「こんまり旋風」が巻き起こった理由はほかにもあった。こんまりメソッドは、大量消費主義によるストレスを和らげるためのポジティブなアプローチという性格も持っていたのだ。こんまりメソッドの魅力は、捨てるものと残すものを仕分けする具体的な方法論を示したことだけにとどまらなかった。
近藤は神社で巫女(みこ)として5年ほど働いた経験があり、自分のアプローチの根底には神道の思想があると明言している。神道では、清潔さと整理整頓が重んじられる。
アメリカの多くのファンは、近藤の言葉にスピリチュアルな要素を感じ取り、そこに魅力を感じたのだろう。今回失望したファンがいたのは、自分たちの「神主様」が信仰を捨ててしまったように見えたからなのかもしれない。
1839年、アメリカの作家ヘンリー・デービッド・ソローは兄と共にボストン近郊の川をカヌーで下り、後にその経験に基づく著書を発表した。
ソローは、キリスト教思想と物質主義に異議を申し立て、自然と人間性の中に生きる意味を見いだすべきだと訴えた。人間は、日々の暮らしの中に幸せと生きがいを見いだせるというのだ。
この考え方は、アメリカ先住民の思想と、この時期にアメリカにもたらされた仏教と道教の思想にも影響を受けていた。この時代以降、アメリカの物質主義的傾向は和らぐことなく今日に至っている。
ソローと近藤のメッセージはいずれも、物質主義のストレスにさいなまれるアメリカ人の精神に訴えかけるものと言える。それでも、近藤が賢明だったのは、自身のメソッドを徹底するより(少なくとも差し当たりは)子供たちとの時間を優先したことだ。
わが家の納屋は、今も全く片づいていない。ガラクタを整理整頓するために貴重なエネルギーを費やすより、子供との時間を大切にしたいと、私も思う。
グレン・カール(本誌コラムニスト、元CIA工作員)
https://news.yahoo.co.jp/articles/2fab0a770bf4691112bb6ba2932af15a518986a4

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窮地のリーダーとして腹をくくる|経営のヒントになる「人間の安全保障」活動とは(前編)

2023-02-07 | アイヌ民族関連
Forbes JAPAN2/6(月) 16:30配信
見えにくい人が取り残されているという問題にどう向き合うべきか、そこには正解がない。「インクルーシブ・キャピタリズム」と銘打ち、あらゆる立場の人に資本へのアクセスを拡大すべきと発信している Forbes JAPANだが、この度、アカデミアでありながら、NGOの一員として実務家としても活動する立教大学・長有紀枝教授との対談が実現した。長教授の口から語られた「経営のヒント」となる活きた言葉の数々とは──。
■実務と研究、二足の草鞋で活動中
──長先生の専門分野は?
国際協力に携わる実務家と大学教員という二足の草鞋を履いて活動しています。実務の世界では、1979年にインドシナ難民支援のために設立された日本の国際協力NGO「難民を助ける会」の一員として、難民支援や地雷対策という分野に1990年代初頭から取り組んで参りました。
研究者としては、現場での活動が原点となっていますが、大量の死にまつわる分野、ジェノサイド(集団殺害)の予防や国際人道法、国際刑事裁判、人間の安全保障に関する研究です。
──日本のNGOだからこそ、できることはあるのでしょうか。
確実にあると思っています。日本のNGOの国際協力に携わるようになって30年ほどになりますが、もちろん、最初から何か大きな展望とともに、NGOの世界に飛び込んだわけではありません。
覚悟が決まったのは、初めて駐在した紛争下の旧ユーゴスラビアの現場でした。たとえ規模が小さくとも、たとえ現場に入るのが欧米の巨大なNGOより遅くても、常に見過ごされ、取り残されている人々がいて、その人たちに自分たちは手を差し伸べることができる、という確信をもった時です。
また、これは現場によりますが、欧米と比べて政治的にも宗教的にも、あるいは地政学的にも中立な日本のNGOだからこそ、アクセスできる地域や人々がいること。具体的には、常に取り残され、見過ごされている障がいや難病を抱える人々、そして、政治的、宗教的理由で、援助の量が圧倒的に少ない人々に対する支援です。
■原点は、留学時代に遭遇した民族差別
──先生が取り組んでいらっしゃる問題は、国際関係、ジェノサイド予防、ホロコースト、国際人道法、人間の安全保障など実に多岐に渡りますが、ご興味を持たれたきっかけはどういったところからでしょう?
出発点は、大学派遣の交換留学生としてアメリカのインディアナ州に留学していた経験です。大変保守的な土地柄で、留学先の大学も白人学生が中心で、学内には、KKK(白人至上主義の秘密組織)の学生団体まで存在していました。
私はスリランカの留学生と仲良しになったのですが、彼女のルームメイトは彼女の肌が褐色だという理由で、一晩たりとも同じ部屋で過ごすことなく、教科書や荷物をまとめて、部屋を出て行ってしまいました。
彼女は「このような屈辱は受けたことがない、ガンジーの気持ちがわかる」といってとひどく憤慨し、同時に深く傷ついていました。彼女と一緒に過ごす時間が長かったので、余計に差別を肌で感じたのかもしれません。
日本でも同じような衝撃を受ける
同じ留学生仲間で、声楽を専攻していた気のいいオーストリア人学生は、「自分が個人的に攻撃されるなら耐えられないけれど、肌の色など、自分の落ち度ではないことで差別されるなら、気にする必要はない、私だったら気にしない」と明るく慰め、励ましてくれました。しかし自分の落ち度ではない、肌の色で差別されるからこそ堪えがたいのだ、ということを説明しても、理解してはもらえませんでした。
そのような経験を経て、私はアメリカが大嫌いになって帰国したのですが、今度は日本で衝撃を受けました。私が嫌ったアメリカと同じ姿が日本にあったからです。帰国後、日本でもあらゆるところに差別が存在する事実を目の当たりにし、それまで自分が多数派だから気づかなかっただけだ、という事実に愕然としました。
留学前も頭ではわかっていたつもりですが、アメリカで少数者の経験をした後で見る日本の姿は、それまでとは違っていました。この体験が、「差別」や「マイノリティ」を改めて考えるきっかけとなりました。
また、留学中のある授業で、アメリカではアメリカ先住民の人々が、すべての民族の中で最も自殺率とアルコール依存率が高いことを知りました。そういった問題の研究を続けたいと考え、一度は外資系の銀行(スイス・ユニオン銀行)に就職したのですが、1年で退職。世界中の先住民について研究しようと意気込み、大学院に進みました。
卒業した大学に戻る形でしたが、「民主主義の問題と絡めるなら、自分のゼミでも先住民の研究ができる」とおっしゃってくださった現代政治学が専門の先生のゼミに入りました。
大学院では、世界の先住民の前にまず自分の国のことを知ろうと、アイヌの政治参加について研究しました。休みのたびに北海道に通い、アイヌ系の人口の多い市町村議会の議員選挙について、関係者にインタビューを重ねました。
そうして修士論文を書きましたが、論文としての結論とは別に、現地に何度も足を運んで話を聞くうちにわかったことがあります。アイヌの人への差別や民族についての考え方も、他の少数者に対する見方も、一言でくくれないくらい多様でした。端的に言うと現実は複雑で、机の上で白黒つけられる問題ではない、ということです。
それが研究者としての私の原点です。それは後に、難民を助ける会の駐在員として過ごした民族紛争の現場で、加害者と被害者が国や町、村ごとに、時には通りや川を隔てて入れ替わる様を見る際に、本当に役に立ちました。
自分たちの力を正しく評価し、迷わず判断する
──先生がお考えになられる「研究」とは、どういったものでしょうか?
私の研究は、お話するとぎょっとされることが多いのですが、虐殺や大規模な人権侵害が起きた現場の徹底した事例研究です。なぜそのような事態が起きたのか、どうしたら予防できたのか。「加害者」たちはなぜそのような意思決定をしたのか、そこにどのような動機や背景、プロセス、メカニズムがあったのか。類似の事例と共通項はあるのか。
何が普遍で、何がその事件(地域)固有の事情なのか。これらを調べ、分析していくことが私にとっての研究です。
実務の世界で行っている、今、生きている人を助ける難民支援とは対照的に、私の研究は死者と向きあい、その声を生きている人々に伝えることです。「過去」に学ぶことは、「未来」に繋がると思っています。難民支援は「現在」ですが、この過去と現在と未来をつなぐのが、もう一つの専門領域の「人間の安全保障」だと思っています。
■自分たちの力を正しく評価し、迷わず判断する
──Forbes JAPANは、経営者の方に多く読まれているのですが、リーダー層のヒントになることはありますか?
自身を思い返すと、決してリーダータイプではないと思っているのですが、あえて申し上げるなら私はどちらかというと、平時より「危機のリーダー」なのかもしれません。
平時はたぶん人に嫌われたくないと思って、周りに気をつかいすぎるところがあります。ですが、腹をくくった場面、難民支援の現場や危機感のある現場、役職上、決断をしなければならないような状況での判断は、早いです。経営者の方も、きっと状況に応じて得手不得手があるのではないでしょうか。
──その優先順位は、どのようにつけていらっしゃいますか?
おそらく業種や職種によって異なると思いますが、私の場合は平時の開発援助よりも緊急支援向きなので、条件が限られ、目的が明確な緊急事態の方が、優先順位がつけやすいのだと思います。
また、目的を明確に持てれば、それを達成するための優先順位もおのずと明らかになるのだと思います。ただその時点で、財政・人材・経験・専門といった自分たちの力を過大評価も過小評価もしないことが、安全確保と危機管理上の大前提だと思います。
長 有紀枝(おさ ゆきえ)◎立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科教授、社会学部教授。認定NPO法人「難民を助ける会(AAR Japan)会長、「人間の安全保障学会(JAHSS)」会長。長年にわたりNGOの活動を通じて、緊急人道支援をはじめ、地雷対策や地雷禁止条約策定交渉にも携わる。ジェノサイド研究、移行期正義、人間の安全保障などを専門とする。21世紀の国際社会が直面する課題に、真摯に取り組んでいる。
>>後編に続く
Forbes JAPAN 編集部
https://news.yahoo.co.jp/articles/e5d0b42343651afff1418c06111ff1fc75034187?page=1

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