夕張市から穂別国道(274号)を東に向かい石勝樹海ロードのトンネルを越えると占冠村の南側に出た。暫く進むと610号線と交わる場所に駐車場があり舗装はして無かったが隣に広場があり他の車の邪魔に成らない事から最初の写真の場所、北緯42度54分36秒85 東経142度22分14秒02 海抜413mHで運用する事にした。占冠村での移動運用は今回で2回目、最初は2009年の北海道での最初の運用地であったが占冠村近辺は如何にも熊が居そうな所、初めての事で不安が有り占冠の道の駅と付近の運用出来そうな場所とを3回ほど往復した。道の駅は7Mhzのフルサイズの逆V は張れない さりとて山中の道端は熊の危険性がある(当時はテントで寝る予定だった)何回か富良野国道を行き来する中で国道から少し入った湯の沢温泉を見付け中に入ると整地された広い駐車場やテニス・コートが有りヒョットするとと思いながら「温泉の日帰り浴の後、空き地で車中泊させて貰えませんか?」と頼んでみたが即座に「駄目です」と断られる始末、仕方なく温泉の入り口の横の道端で車中泊した。其の場所は人家も無く夜に成ると真っ暗で危険なので車の中で寝たが此の経験から其れ以後の全国への移動運用は全て車中泊が定番に成るきっかけの場所と成った。
今回の運用地は以前よりも寂しい山中で有ったが慣れとは恐ろしいもので最近は殆ど苦に成らない。移動局はパワーが出せないので遠くに電波を届ける為に私の拘りから出来るだけ高さのある場所と発電機が支障無く使用出来て且つ3.5Mhzのフル・サイズの逆Vが張れる場所と成る。通常の移動局は移動場所を決めて其の場所の広さに応じたアンテナを選択するのだろうが?私の場合は此れ等の条件を満たす所が運用の場所と成るので運用場所を見付けるのには人一倍の手間が掛かる事に成る。そうして決定した運用場所は人里離れた「暗く寂しい怖い場所」が多い。特に北海道内は熊があらゆる場所で生息して居るので熊には細心の注意を払っている。
1、アンテナ設営は日没前に行う。
2、テントでの就寝は駄目で必ず車の中で寝る。
3、夜の運用中は「熊脅し」として発電機を使用する。
4、夜と朝に車外に出る時はクラクションを少し長く3~4回鳴らしてから注意して出る。
5、熊は夜行性なので朝一番の車外に出るときは特に注意する。
勇払郡占冠村での運用は30日の17:29~00:07JSTと翌日の05:43~06:05JSTに7MHz帯で運用し総交信局数は204局に終わった。特に朝方の運用が早朝の6時過ぎに終わって折、夕方から夜に掛けてのコンディションは長く続いて居たが朝方の西日本向けのパスは開ける時間帯が短く且つ各局が起き始める前に落ちる為に交信数は思う程伸びなかった。此の状況は今回の移動運用では北関東に入る前まで続いた。
運用後に山を下って占冠の道の駅に着くとモービルホイップを2本を取付けた車が止まっていた。車を降りて近付くと相手も此方の方に近付いて来て話をしたが石山さんの車種が変わって居た事と4年振りで御互いに少し変わった部分も有って最初は石山さん(JA8GLV)とは気付かず二人とも初対面の様な状態、一言二言話した後で気付き「お久し振り」と挨拶を交わした。石山さんとは最初に美瑛町の運用地でユックリとお話出来たが次の年は猿払村の運用地で再会したがパイルの最中で挨拶程度でお別れしてしまった。石山さんは北海道内を移動運用される方で7Mhz帯を運用して居る方なら誰もが知っている局で私は石山さんの行動力から「神出鬼没の人」と言っている。今回も私の移動経路から多分「占冠の道の駅」に立寄るだろうと待ってくれて居た様で3回目のアイボールと成った。今回は運用中でなかったので1時間近くお話して御別れしたがゆっくり話したのは6年振りアマチュア無線をして居なかったら此の様な出会いも無い訳で本当に「縁の不思議さ」と一介の無線キチの為に出会えるか如何か解らないのに道の駅で待構えていてくれた事に心から感謝した。