トヨタが販売を開始した燃料電池車(乗用車)はまだ700万円以上しますが、実用的な走行性能を持っているようです。燃料電池の寿命はわかりません。まだ国内で走っている燃料電池車は乗用車以外も含めて4000台ぐらいだそうです。燃料電池の改善とコストダウンが今後の鍵です。
この燃料電池は水素を燃料としています。水素社会を拡大するためには水素供給体制を構築する必要があります。
菅義偉内閣は、炭素系燃料火力発電代替として原発を重視していますが、これは危険です。放射性物質を密閉系で永遠に安全管理する技術は現在ありません。原発は地球表面の熱を増やすだけですから地球温暖化の原因にならないというのはうそです。森林、サンゴ礁などでおおわれた地球上の面積を大幅に増やすなどして大気中の炭酸ガスの除去と、炭素系燃料消費による炭酸ガスの発生をバランスさせることができるなら、炭素系燃料を使っていた方が原発利用より安全です。
しかし、現実、大気中の炭酸ガスを除去することが実行できていません。そこで森林などを増やす代わりに今太陽電池による太陽エネルギー利用、そのほかの自然エネルギー利用が真剣に進められています。
政府が代替技術は原発しかないというような言い方をしていると、日本における自然エネルギー利用技術開発が遅れ、結局、エネルギーは外国に依存するだけという状態が続きます。自然エネルギー利用技術開発で世界と競争し、日本が世界の適地に投資して水素などを生産し、日本に輸入するなら外国依存ではありません。現在の原発から出るプルトニウムを取り出して核燃料として再利用すれば、核燃料外国依存を減らせるという考えはその面から見ればそのとおりですが、国内の放射性物質量を増やす、放射性物質の自然への拡散を防げない、熱を出すだけという問題はまったく除かれていません。
政府や原発保有の大手電力会社は保守で、未来をしっかりと予測しません。子々孫々のことを考えていません。予測力のある人々が、経験知識を人々の間に広め、人々が政府などを動かしていくようにならないと日本の衰退はとまらないと思います。