菅内閣は、地球温暖化ガス排出削減についてはやる気を出していますが、将来のエネルギーをどうするかについては今のところ原発再稼動重視の姿勢しか示していません。太陽エネルギー、風力などに言及することはありますが、計画があるとは感じません。
すでに何度もこのブログで書いていますが、原発は、炭酸ガスを排出しませんが、原発事故による放射能汚染の恐れ、放射性物質・廃棄物の増加と自然への拡散、温排水による海水温上昇・地球温暖化という危険性が大きい技術です。国連、あるいは世界が禁止の方針を打ち出していないだけのことで、大半の人々はその危険性を知っており、原発を持たない国、原発を削減する国がほとんどです。日本のようにエネルギー技術として重視するなどと明言する国はないと思います。
菅内閣が太陽エネルギー利用などに躊躇する理由は日本に適地がないからだと思います。私も森林や田畑を潰して太陽発電を行うことは反対です。日本では住宅などの屋根を太陽発電に利用する程度のことしかできないと思います。山間や山の近くの町は、小水力発電を利用できますが、巨大ダム建設による大水力発電は限界です。
日本は従来どおり海外にエネルギーを求めざるをえません。その場合、ただ輸入するだけでなく、オーストラリアなどの広大な荒れ地における太陽発電施設建設に投資することで、水素にしてエネルギーを分けてもらうような計画が必要だと思います。
現在の原発から出る使用済み核燃料を処理してプルトニウムを取り出し、プルトニウムを核燃料に使えば、核燃料海外依存を減らせますが、プルトニウムを核燃料にしても原発の危険性は変わりありません。
核融合技術に期待する考えがありますが、まだ研究段階であるだけなく、炉が中性子を浴びて放射化し、大量の放射性廃棄物を出す、地球を加熱するだけになるなどの危険性は核分裂利用技術と変わりありません。
日本は、炭素系燃料技術をやめるだけでなく、原子力利用もやめ、子々孫々安全に使えるエネルギー技術に全力を傾けるという方針を明確にすべきだと思います。
なお、省エネルギーはさらに追求すべきです。省エネルギー技術開発のみならず、人々の省エネルギー行動も非常に重要です。省エネルギーでかつ豊かな生活が目標です。