ゲートボール(GB)日記

まちなかの公園でGBを楽しんでいます。GBは老若男女一緒に楽しめる数少ないスポーツの一つです。まちびと

貧困層を減らすには国内生産重視がだいじ

2020年12月21日 | 社会

トランプアメリカ大統領は、自信過剰で我が強くて、民主主義国の代表として失格であることは明白であり、今回の大統領選挙に敗れたことはよかったと思います。そんな彼ですが、一つだけ彼に共感していることがあります。彼が国内生産を重視し、国内生産拡大で失業者を減らしたいと考えたことは正しかったと思います。

しかし彼が自由貿易を否定し、強引に輸入規制を行ったことは反対です。アメリカは国内生産が弱くなっています。投機が異常に発達し、少数の人が富裕になり、大多数の人が貧困層に陥っていることは放置できない問題です。政府も人々も、輸入規制を重視するのではなく、国際競争に勝つとの思いになって国内生産改善に取り組むとよかったのですが、外国が悪いという姿勢になったのは失敗でした。

日本は自由貿易を重視していますが、観光産業先進国になれば貧困層拡大がとまると考えているのは大間違いです。菅義偉内閣は枝葉を見て根幹を忘れています。安倍晋三前内閣は観光産業重視で大きな実績を残しましたが、観光産業で貧困層の縮小を実現できたか考えてほしいと思います。ウイルス禍の前にすでに観光地で外国人観光客が群集を形成し、観光地の住民の生活が乱されるという問題が発生していました。観光産業で儲かる人は一部、観光地でも大半の人は観光産業以外の分野で事業・仕事をしているということを知るべきです。

今回のウイルス禍で外国人観光客が来なくなり、観光産業は一気に赤字産業になりました。そこで菅内閣は、裕福な日本人に焦点を当て日本人観光客を増やすべく、Go toトラベル(補助金による旅行刺激策)に力を入れ、観光産業を助けています。このキャンペーンはある程度効果があって観光産業や旅行好きから歓迎されていますが、ウイルスの拡散という重大な副作用があることがわかり、二兎追う者は一兎もえずという結果になっています。菅内閣は感染拡大防止に失敗し、Go toトラベルに大混乱が生じました。

観光産業は大波にもまれています。ウイルス禍が去れば、日本経済を牽引する主要産業になるか、政府も人々もよく考えてほしいと思います。世界中が、自国あるいは自分の経済立て直しのため、日本観光旅行どころではありません。日本人だって大半はウイルス禍を反省し、自分の人生設計を見直すでしょう。菅内閣が重視する観光産業先進国の発想に疑問を感じます。カジノを含む統合型リゾート施設に家族全員で宿泊し、賭け事にお金を使い、財布を空っぽにして帰ってくることに幸福を感じるでしょうか。

自分の事業・仕事のため、あるいは子供の養教育のため、お金を貯蓄し、お金にゆとりがあったら、自分の家・庭、自分の町を美しくして生活の質を上げることに価値を見い出すのではないでしょうか。旅行するなら、カジノを含む統合型リゾート施設に家族全員で宿泊旅行する消耗型レジャーより、自分の町にはない大自然の美しい所で英気を養うリクリエーション型レジャーを楽しむと思います。

菅内閣の観光産業先進国構想は完全に失敗すると思います。

日本の力強い経済を確立し、貧困層を減らすには国内生産拡大、つまり根幹産業重視の方針が重要です。国際競争に勝つ。苦しくても技術開発と国内生産を行う。この考えが政府にも人々にも必要と思います。観光産業で儲けようという考えは安直であり、現実は思うようにならず、貧困層縮小にはまったく役立たないと思います。