20階の窓辺から

児童文学作家 加藤純子のblog
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『コンビニ人間』(村田 沙耶香・文藝春秋)

2016年11月16日 | Weblog

            

 今夜は、隔月に行なっている読書会です。 

 今月のBeのテキストは、『コンビニ人間』です。

 主人公は「普通に生きるとは、なんぞや」というテーマを子どもの頃から、親姉妹から突きつけられ、けれど、そうは生きられない。

 自分らしく生きようとしたら、コンビニで生き生きとレジ打ちをしたり、商品の棚の整理をしたり、そうしたことこそが自分らしい生き方なのです。

 同世代の人たちが、結婚し、子どもを産み・・・。

 彼女もその真似事をしようとするが、どうもしっくりこない。

 

 読みながら、今の若い世代の人たちの生きる苦悩が、見えてきました。

 価値観は一つだけではない。

 若い人たちが抱えている苦悩は、大きな闇をともなっています。

 それを、こうして笑い飛ばせて書ける、村田沙耶香、ただ者ではありません。

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