20階の窓辺から

児童文学作家 加藤純子のblog
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『ぞくぞく村のにじ色ドラゴン』 (ぞくぞく村のおばけシリーズ)

2016年11月01日 | Weblog

              

 末吉暁子さんの大人気シリーズ、『ぞくぞく村のおばけシリーズ』19巻目、『にじ色ドラゴン』(末吉暁子作・垂石眞子絵・あかね書房)が刊行されました。

 おばけ村には、かわいいキャラクターたちが大集合しています。

 シリーズ19巻目は、にじ色ドラゴンの花火大会です。

 これでもか、これでもか、とわくわくする、子どもたちを飽きさせない展開が、繰り広げられています。

 さすが、すごいスピード感です。

 これだけの長いシリーズになっているのは、登場人物たちのキャラクターのくっきりわかりやすい面白さと、ストーリー展開の面白さです。

 そこに、垂石眞子さんの筆が、たしかで、豊かな物語世界をイメージさせてくれています。

 眞子ちゃん、花火、すてきでした!!

 ドラゴンも、かっこいい!!

 

 こんな楽しい物語を、子ども読者に向けて、サービス満点に書いてくださった、末吉さんは、すでにこの頃、ご闘病中だったと思います。

 でも、生身の人間としても、最後の最後まで私たちを励まし続けてくださっていた末吉さんは、こうして児童文学作家としても、どんな状況でも、書くことを中断せず、力を振り絞り、書き続けていらしたのだなあとしみじみ思いました。

 

 ドラゴンの花火屋さんが、空に向けて吹き出した花火のシーン。

 思わず胸が熱くなりました。この時の花火を受け取ろうするちびっこおばけたちは、まさに子ども読者です。

 そして、うつくしく、気高く(眞子ちゃんのドラゴンの絵もそう見えます)花火を打ち上げるドラゴンの姿は、まさに末吉さんそのものです。

 

 末吉さん、うつくしい花火、しっかりと受け止めましたよ。

 ありがとうございました。

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