折にふれて

季節の話題、写真など…。
音楽とともに、折にふれてあれこれ。

木洩れ日の風景  美人林

2022-07-03 | 風の風景 光の風景

美人林も暑かった、という話。


   美人林(新潟県十日町市)2022.07.02 9:44   Sony α7S2  FE2.8 16-35 GM (16㎜ ,f/14,1/60sec,ISO320) 

 

梅雨が明けてからというもの、北陸は連日30℃越え。

それどころか35℃にも迫ろうかという猛烈な暑さだ。

先の週末のこと。

掲載する写真が枯渇していたのだが、ここのところ週末ごとに用事が重なっていたので

この週末だけはなんとして撮影に出かけようと決めていた。

けれども、この暑さ。

どこか涼しいところで撮影に集中できるところは...と思いついたのが美人林だった。

前回訪れたのが4月も後半だったが、

日本でも有数の豪雪地帯でようやく駐車場が除雪された直後。

林の中に残された雪は2~30センチほどはあったろうか。

その印象があって、美人林なら多少は涼を感じるはずと考えたのだ。

ところが...。

駐車場に着いた9時半過ぎの気温はすでに34℃。

エアコンの効いた車内から出た瞬間、額に汗がにじみ出す始末だった。

それでも一歩、林の中に入り込むと日陰は涼しく

顔にあたる微風もやさしい。

そして、足元に目を向けると。。。


    美人林(新潟県十日町市)2022.07.02 9:43   Sony α7S2  FE2.8 16-35 GM (23㎜ ,f/5.6,1/60sec,ISO125) 

 

うっそうとした林のあちこちに木洩れ日が落ちていて

地面の草木を照らしていた。

なるほど!

ブナの林も美人ならその足元に育つ草木も美人だな、と

その瞬間、木洩れ日の風景を探そうと決めたのである。

 

...続く。

 

 

 

 

 

 

 

 

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Nymphの目覚め

2022-04-25 | 風の風景 光の風景

2週続けての撮影会。

笑子さんとD師匠に、今回はかず某さんも加わった。

美人林に朝3時に集合。

暗いうちに残雪の森へと進み、夜明けを待つ。

光の風景は一瞬の出来事だった。

  美人林(新潟県十日町市) 2022.04.24  5:57am  Sony α7S2  FE2.8 16-35 GM (19㎜ ,f/8,1/30sec,ISO800)  + Soft Filter(Blackmist  No5)

 

昇り始めたばかりの太陽から鋭い光が差し込んだが、

その幾筋かが木々の枝にさえぎられ拡散した。

ファインダー越しの思いもよらぬ光景に驚き、

そして、こんなことを想像したりもしていた。

「森に棲む妖精たちがいっせいに目覚め、思いっきりはしゃぎ回っている」と。

  There must be an angel   Playing with my heart.

 
 There Must Be an Angel (Playing With My Heart)/Eurythmics

 

 

 

 

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What's going on

2022-03-27 | 風の風景 光の風景

注意散漫なのか、目が悪いのか...

撮った後で初めて日暈だったことがわかった。

    
     徳光海岸(石川県白山市)2021.03.21 17:21  Sony α7R3  FE2.8 16-35 GM (16㎜ ,f/11,1/160sec,ISO100) 

空倶楽部にかなりの頻度で日暈を掲載される方々がいらっしゃる。

自分はほとんどそんな空に出会うことがなかったので

その頻度の多さに驚いていたのだが

最近は夕暮れ時、しかも天候が下り坂のタイミングで

現れることがなんとなくわかってきた。

ただし、撮った後で日暈だと知ることがほとんどなのだが。


目を覆うばかりの事態が続いている。

そんな中で思い出したのが

Mervin Gayeのアルバム「What's  going on」

 
  Marvin Gaye What's Going On Live 1972

発表された1971年はベトナム戦争の泥沼化や

環境破壊が社会問題として取り上げられたころ。

「What’s going on」や「Mercy mercy me」など

歌詞をノー天気に口ずさんだものが、

その美しいメロディとは対照的に歌詞は

当時の世相を憂うものだった。

あれから半世紀も経つというのに

世界の本質はまったく変わらないのだろうか。

 

Mother, mother
There's too many of you crying
Brother, brother, brother
There's far too many of you dying
You know we've got to find a way
To bring some lovin' here today - Ya
 
Father, father
We don't need to escalate
You see, war is not the answer
For only love can conquer hate
You know we've got to find a way
To bring some lovin' here today

 

遠くではたくさんの人が亡くなっている

解決の道を見つけなければならない

決してエスカレートしてはいけない

戦争が答えではないことはわかっているだろう

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雨を見たかい

2022-03-21 | 風の風景 光の風景

春分の日。

ここ数日、寒の戻りもあったが

今日あたりからはすこし気温も上がって

春めいてくるらしい。

ということで今の気分を蔵出し写真で代弁。

        
         越前岬(福井県越前町)2021.03.14 14:13  Sony α7S2  FE2.8 16-35 GM (16㎜ ,f/22,1/60sec,ISO100) 

 

暖かな陽ざしと穏やかな風を感じていただけたなら幸い。

 

 

        
            Creedence Clearwater Revival - Have You Ever Seen The Rain (Official)

 

 

 

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Reflection

2021-06-13 | 風の風景 光の風景

 

なんとなく置き去りにしてしまった昨年の写真を。

 

   加佐岬(石川県加賀市)2020.06.07 19:02  Sony α7S2  Vario-Sonnar  24-70㎜/f2.8 (70㎜  f/2.8,1/80sec,ISO125)    

 

陽が沈む寸前のこと。

崖ぎりぎりに咲く花に思いきり寄ってみた。

とは言え、花に興味があったわけではない。

波間に残された光跡が消え去る前に

ただただ繋ぎとめようと思ったのだ。


かつてビーチボーイズの中心的な人物だったブライアン・ウィルソンが

久しぶりに歴代のメンバーをゲストに迎え

発表したソロアルバム「 NO PIER  PRESSURE 」からの選曲。

 
  Brian Wilson - Whatever Happened  ft. Al Jardine, David Marks

さあ、夏よ来い!

 

 

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ブルースが聞こえる   By空俱楽部

2021-05-29 | 風の風景 光の風景

「9」のつく日は空倶楽部の日。

     ※詳しくは、発起人 かず某さん chacha○さん まで


梅雨入り直前の日、空倶楽部用の写真を確保しておこうと

空撮り基地のひとつ、夕暮れの徳光海岸へ出かけた。

予報によると空模様は悪化の方向で

海岸へ着いた時には、空は厚めの雲に覆われ始めている。

それはそれで表情豊かな空だったのだが、圧巻は日の入り間近の時間。

それまで一切姿を見せなかった太陽が一瞬の雲の切れ間から強烈な光を放ち

印象的な空を演出してくれたのだ。

             石川県白山市徳光海岸 2021.05.15  18:46 Sony α7S2   F2.8G/70-200㎜ (135㎜  f10,1/60sec , ISO320)

 

この光景を眺めながら、ふと思いついたのがジョン・メイオールの ブルース。

 
       The Mists of Time     John Mayall & The Bluesbreakers     

物悲しさを感じる夕暮れと切ないメロディの記憶が

心の中で結びついたのかもしれない。

 

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夕映え de Cooldown

2021-02-07 | 風の風景 光の風景

バエ(ル)というと

ユーキャンの流行語大賞となったことが記憶に新しいが

要はインスタ映えやSNS映えなど

「イイネ」をたくさんもらえる画像や動画のこと。

けれども、本家本元は「夕映え」ではなかったかと...。

 

  福井県越前岬 2021.02.06 17:11 Sony α7R3  Vario-Sonnar  24-70㎜/f2.8 (40mm f/5.6,1/200sec,ISO100)    

 

なんとなく夕焼けと混同し勘違いしていたけれど

本来の意味は、「夕陽を浴びたモノが光り輝き昼間よりもはっきり見える」

ことを言うのだとか。

あ、さて。

ぎりぎり諧調を残した葉っぱが

夕映えとしてお目にとまればお慰み。

 


これがローリング・ストーンズ?!

初めて聴いたときはそう思ったけど

今ではこれが中々のお気に入り。

 
    The Rolling Stones - Wild Horses

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光の痕跡 

2020-05-06 | 風の風景 光の風景

前回に引き続いての話。

 

夕方の撮影では形を整えて沈む夕陽そのものもいいが

夕陽が放つ光が何か別のものに留まろうとする光景にも強く惹かれる。

その光景は予測できず、しかも一瞬のうちに過ぎてしまうことが多い。

偶然に広がる光景であり、また大げさに表現するなら

自分だけが気づいた光景でもある。

そんな「光の痕跡」ともいえる光景に惹かれるようになったのは

この瞬間からだったかもしれない。

滋賀県長浜市 2015年7月11日  18:57       Sony α99  F2.8G/70-200㎜ (135mm  f/11/40sec , ISO100)

 

それまで何度も琵琶湖へ出かけているにもかかわらず、

対岸に沈む夕陽には出会ったことがなかった。

その日は朝から快晴の空が広がり、予報によると終日その空が続くとあった。

ところが、日没間近になって比良山系から張り出した雲が夕陽の行く手を覆い始めた。

好機と思っていただけに気持ちの落差は大きく

「またしてもか」と夕陽をあきらめかけた時だった。

薄い雲からこぼれる陽が静かな湖面を赤く染め始めたのだ。

いきなりのことだったので、どこにピントを合わせるでもなく、

慌ててシャッターを切り始めたのだが、その一枚がこの写真だ。

湖面を染める山吹色の光に魅了されたのだが、

その頃から「光や色そのものが主題になる」と考え始めたように思う。

 

さて、現在の自分。

夕景の撮影には必ず広角と望遠、ふたつのズームレンズを携行し、

また、昨年からは2台のカメラにそれぞれのレンズを装着して

日没を待つという念の入れようだ。

ところが、準備すればするほど思うような「光の痕跡」は現れてくれない。

まあ、そんな簡単に撮らせてもらえるなら

これほど入れ込む値打ちもないということにもなるのだが。


最近のSUBARUのコマーシャルのバックに流れる歌声。

その声に、今更というかあらためてというか、聴き入っている。

フランク・シナトラだ。

コマーシャルの『My way』はもちろんいいし、

『Fly me to the moon』も『That's Life』もいいが、

この曲を選んでみた。そして、なんといってもこの人はライヴがいい。

 
 Frank Sinatra - Let Me Try Again [Live ]

 

 

 

 

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Afterglow 19.11.02

2020-05-04 | 風の風景 光の風景

引き続き『置き去りにできなかった写真』から。

 

被写体として向き合う自然の風景は夕方のものが圧倒的に多い。

それを不思議とも思わなかったが、

昨年から交流させていただいた空倶楽部の方々が

どちらかというと「朝型」が多いことを知って

自分はひょっとしたら「少数派なのかもしれない」と

思ったりもしている。

撮影日と決めた日は夜明け前から出かけることが

ほとんどなので朝が苦手というわけでもない。

思うに...。

北陸という土地柄から「海」を身近に感じている。

また、物心ついた頃から海に沈む夕陽を眺めることが多かったから

「自然の風景」と言えば「海」。

そして「海」と言えば「夕方」。

そんな三段論法式にいつの間にか「自然の風景」は

「夕方」との意識が刷り込まれてしまったのかもしれない。

 

さて、その夕方の海で撮る写真のこと。

写真を始めたころは、とにかく大きい真っ赤な夕日を撮りたかったものだが

最近は好みが変わってきて、渚の砂や波打ち際にレンズを向けることが多い。

その興味のひとつの現われがこの写真。

 

白山市徳光海岸 2019年11月2日 16:58   Sony α99  F2.8G/70-200㎜ (130mm f/14/500sec , ISO800)     

 

 

寄せた波が引くたびに一瞬、濡れた砂が光を放つ。

波に洗われる砂がとどめようとする「光の痕跡」。

その穏やかさ、そして儚さがいいのだ。


その日の「光の痕跡」を思い出しながら

クールダウンしてくれる曲を探してみた。

 
 The Style Council - My Ever Changing Moods (Piano Version)

 

 

 

 

 

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風の風景 By空倶楽部

2020-02-19 | 風の風景 光の風景

「9」のつく日は空倶楽部の日。

     ※詳しくは、発起人 かず某さん chacha○さん まで


 

ちょうど一週間前、「向春の記」と題して

やがて北へと旅立つ水鳥が羽を休める様子と

どこかほっとする海辺のカフェのことを書いた。

タイトル通り春への期待を込めたのだが、実のところは...。

 

2月11日午後3時、加賀市片野海岸。

Sony α99  F2.8G/70-200㎜  + Tele Converter*2  (280mm f6.3,1/6400sec , ISO400)

 

北東の強い風が波を煽り、さらに時折り横殴りの小雪も舞っている。

それはまぎれもなく真冬そのものの光景。

 

この時期の天気図を頭に描いてみる。

西高東低の気圧配置が強まるにしたがって

日本海を縦に伸びる等圧線の間隔が狭まる。

そこへ北から寒気が降りてくると

等圧線に沿って冷たい風が北陸に吹きつける。

また、その風は日本海で大量の湿気を蓄え

雪雲を運び、北陸各地に大雪を降らせることとなる。

 

さて、あらためて望遠レンズの先に見えた光景。

風が激しく波を巻き上げていた。

「なるほど、こうして雪雲が生まれるのか。」

自然の営みに思いを馳せつつ、

寒さを忘れ、しばし風の風景に見入った次第だ。

 


空倶楽部10周年おめでとうございます。

そして、あらためて発起人のかず某さん、chacha〇さんに

感謝申し上げるものです。ありがとうございました。

そして、これからもよろしくお願いいたします。

 

さて、毎年2月19日は空倶楽部周年企画として

昨年一年の自身の空倶楽部から自薦した写真を掲載する約束。

今回は6月9日のカーブミラーを題材としたこの写真を選びました。

6月のお題「カーブミラーと空」は、毎年、難題として悩むのですが、

偶然にも見つけた海辺のカーブミラーの存在感に強く惹かれたところへ、

折よく走ってきたバイクが入り込みました。

その瞬間、いろんな思いが交錯し

「これだ!」とばかりにシャッターを切ったことをはっきり覚えています。

この曲と決めて By空倶楽部 2019.06.09

 

 

 

 

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