数日前のこと、ポケットから出てきたレシートに買上げ店名が「日本電波塔店」とある。
「どこ?」...とんと覚えがない。
しばらく記憶をたどった後、ふと思いついて検索してみると...やっぱり!
「東京タワーは東京都港区にある総合電波塔の愛称である。正式名称は日本電波塔。」
...ということで、師走の東京、そぞろ歩き第三弾はここから。
東京で空を眺めると真っ先にその姿を探すのが東京タワー。
子供の頃はどこからでも眺めることができたが、
今では高層ビルのわずかな隙間から窮屈そうに顔を出すのがやっととなってしまった。
遠目にはなんとも遠慮がちで、最近の近未来的な高層ビルに比べると華奢な感じとなるが、
こうして足元から見上げると、その姿は逆に堂々としていかにも武骨だ。
さて、「せっかくここまで来たのだから」と、学生時代以来、やがて40年ぶりに上ってみることにした。
それで、今回の空倶楽部は東京タワー第一展望台から。
題して「ぐるーっと東京、空散歩」。
まずは六本木方面から。
東京を代表する高層ビル、六本木ヒルズに東京ミッドタウン。
その姿は文字通り、東西の横綱のよう。
お台場方向。
中ほどに見えるレインボーブリッジ。
その先のお台場、さらには東京湾越しに遠く千葉方面。
まるで、首都圏の空をひとり占めしたような気分。
さらに左に目を移すと晴海から、今話題の豊洲、
2020年オリンピックパラリンピックの競技会場が建設される臨海部も見渡すことができる。
最後に、港区から中央区にかけての高層ビル群を。
右端に見える褐色のビルが浜松町の世界貿易センタービルで、
これも日本の高層ビルの草分け的存在。
日本で最初の超高層ビルが霞が関ビルで貿易センターは2番目。
残念ながら再開発で取り壊しが決まっているという。
子供の頃から地図と風景を重ね合わせることが好きで、
月の三分の一ほど仕事で滞在する東京でも、
訪れた先々の景色を、頭の中の地図とつなぎ合わせて記憶している。
その地図を思い浮かべながら、
冬晴れの気持ちの良い空の下、陽が傾くまで空の散歩をじゅうぶんに楽しむことができた。
折にふれての選曲は、
冒頭、東京タワーの描写が鮮やかに綴られるバラード。
矢沢永吉 AZABU
「9」のつく日は空倶楽部の日