夕涼みがてら手取川天狗橋付近の園地へ出かけた。
もともと古びた鉄橋だった天狗橋が
平成24年に架け替えられたときに
河川敷に芝生が張られ、遊歩道が設けられるなど
橋周辺も整備され、今は近郊のひとたちの
憩いの広場となっている。
また、遮るものがほとんどないので
大きな空を撮るにはもってこい.。
自宅から車で15分の私にとっても手軽な撮影スポットだ。
石川県白山市(旧鶴来町) 2020.05.30 19:10 Sony α7S2 Vario-Sonnar 24-70㎜/f2.8 ( 50mm f/7.1,1/60sec,ISO100)
夕焼けのオレンジ色が川面にも映りこんでいた。
その光景を眺めながら遠い記憶を手繰っていたのだが
それは子供の頃のあるテレビCMに描き出されたシーンだった。
番組は『ゴールデン洋画劇場』でスポンサーは『ウールマーク』
...だったかもしれないが、確かではない。
番組やスポンサーに興味があったわけではなく
ただ、CMの映像と音楽に惹かれていたからで
その記憶はその後も永く心に残り続けた。
日が暮れようとする川沿いの道。
そこを小さな男の子がひとり、
涙を流しながらとぼとぼと歩いている。
やがて父親(と思しき人)が現れると
男の子はさらに泣きじゃくり
手の甲で何度も頬をぬぐう。
父親が何か言葉をかけ、男の子が泣き止んだところで
二人は手を繋ぎ川沿いの道を歩きだす。
夕焼けの中、二人の姿は次第に小さくなっていく。
今ではその記憶もずいぶんと薄れてしまったが
確かそんな映像だったと思う。
そしてその時、バックに流れていたのがこの曲のサビの部分だった。
Burt Bacharach - What the world needs now is love
その曲がバート・バカラックの楽曲だったことを知ったのは
それからずっと後、親元を離れ大学に通うにようになってから。
ふと、この曲が下宿のラジオから流れてきた時だった。