離婚、倒産、自己破産、等を経験し
人生の落ちこぼれ男の主人公、城所安男。
心臓病を患う、年老いた母親の奇跡を願い、
ワゴン車に乗せ、
バイパス手術を受けるため、
遠く離れた病院に、
たどり着くまでの百マイル(160㎞)の旅。
不幸な過去を持ちながらも、
情熱と愛情を持って、
全てを捧げ、
人を愛することの出来る、
天使のようなホステス。
マリという名の、
太った女性が絡んでくる。
拝金主義とは、全く縁のない、
天才的外科医、
ドクター、ソガの存在も大きいです。
If you miss the train I'm on,
You will know that I am gone.
You can hear the whistle blow a hundred miles.
A hundred miles, A hundred miles
A hundred miles, A hundred miles
You can hear the whistle blow a hundred miles
ピーター・ポール&マリー
「500マイル」の
歌詞も効果的に記されています。
安男とは相容れない、
兄や姉に対する
母親の深い眼差し。
その旅の道中で出会った、
暖かい心の人達。
映画になったのをテレビで、
他のことをしながらですが、
前もって一度見ていたので
おおよその配役は分かっていました。
時任三郎、八千草薫、大竹しのぶ、
羽田美智子, 柄本明がそれぞれ
主人公の城所安男、
母親、マリ、妻、ドクターを
演じていたので
配役を頭の中で、思い浮かべながら、
読み進めて行きました。
心に染みる優しい物語でした。
後半は涙なしには読めません。
いい物語との出会いがうれしいです。
読んでよかった…。