リチャード・ギアが主演。
ウィルソン教授を演じています。
監督は、ラッセ・ハルストレム。
もう一人の主人公、
いやもう一匹の主人公は「犬」ハチ。
字幕版で見ました。

午後5時のベッドリッジ駅、
教授の帰宅を駅前で待ち続けるハチ。
とにかく目を瞠る犬の演技。
老犬ハチは別の犬なのでしょうか。
ブサ犬になっていました。
でも愛嬌があってとても可愛い。
『ハチ公物語』(87年)をリメイク。
この映画はテレビで以前見ています。
渋谷駅前で主人を待ち続ける秋田犬ハチ公。
ストーリーはほぼ同じ、
この時も泣けました。
今回のリメイク、
充分、分かっているストーリーなのに
やっぱり泣けました。
とにかく感動というより、
悲しくて泣けました。
ハチの帰らぬ人を待ち続ける行為は
とても切ないです。

犬という動物は、一度主人と認めたら
その人に対しては、
とても情が厚い生き物なんですね。
永遠の別れの時は故人に泣きすがって
その場にいる人間以上に悲しむそうです。
そういう話を聞いたことがあります。
お葬式の時、ハチも同席して
教授の亡骸を見せて、
この世にもういなくなってしまうことを
よく理解させていたら
こんなにも待ち続けることなく
すんだのでは…?
賢い犬だし…。
あのままひたすら待ち続けるなんて
つらすぎます。
でもそんな展開だったら、
テーマが待ち続ける犬の映画とは、
また違ったストーリーの、
映画になってしまいますね。
パーカー・ウィルソン教授(リチャード・ギア)の
ハチに対する愛情に満ちた温かい表情、
印象深いです。

ハチ役の秋田犬、
とくに何かを訴えている、
黒目がちのつぶらな瞳の演技はすごい、
涙を誘います。
犬なのにあなどれない。
リチャード・ギアの演技と秋田犬の演技。
どちらの演技も負けず劣らず、いい勝負。