火天の城
2009-09-25 | 映画
原作は山本兼一の同名小説。
主役、岡部又右衛を、
西田敏行が演じています。
共演には大竹しのぶ、椎名桔平、福田沙紀…。
原作も読みました。
本の感想は→こちらです。
原作では、又右衛門の息子は出てきますが
娘はいません。
又右衛門の妻の亡くなり方も違っていました。
本にあった城の建築方法などが割愛。
映画のほうがすっきりしていて、
ストレートな描かれ方でした。
原作の深みが感じられない分、
ストーリーが簡潔化されていて、
理解し易く楽しめました。
織田信長から安土城建設を、
命じられた又右衛門。
築城完成に至るまでの様々な労苦。
五層七階の天守閣なんて、
この時代では前代未聞。
織田信長、岡部又右衛門、
両人ともすごい!!
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又右衛門役の西田敏行。
織田信長役の椎名桔平。
どちらもなりきった演技で、
見入ってしまいました。
福田沙紀ちゃんは、
花を添える役柄でしょうか。
可愛かったです。
やはり息子より娘の方が映画としては、
華やかでいいです。
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西田敏行の泣きシーンは、
やっぱりつられ泣きしてしまいます。
建築シーンで使用された大黒柱。
驚きの巨木です!!
一体、どこから持ってきたのでしょう?
燃やしたお城のミニチュア版、
一基だけでも家が一軒買えるぐらいの
すごい金額だそうです。
それがあっという間に灰と化しました。
クライマックスの柱を切るシーン。
体に力が入りました。
見ているだけで肩がこってしまいました。
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又右衛門の指導力。
大工達のチームワーク。
それらの集結なくして、
あの壮大な安土城は、
完成することはなかったでしょう。
築城3年で炎上、
もったいない気持ちでいっぱいです。
本は文字を媒介として空想するもの、
お城は漠然としか、
心に描けなかったのですが、
この映画では幻のお城の再現を、
見ることができ、うれしいです。