はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

失敗は笑い飛ばすものである

2008-03-10 17:07:50 | アカショウビンのつぶやき
 久しぶりに図書館へ行き、斎藤茂太の「青春はエンドレス」を借りてきた。
10年以上前の本だが、多いに笑わせてもらった。
その中で、「これだ、これだ」と嬉しくなったのが
 「失敗は笑い飛ばすものである」
 この歳になると、物忘れ・勘違いで人様に御迷惑をかけるような失敗も度々。「誰でも物忘れはあるわよ」と慰めてくださるが、ちょっぴり落ち込む。 ブログに書けば毎日ネタは尽きないだろうと思えるほどに、次から次へと何かやらかしている。

 モタさんの言うところによると、
失敗は心の中に秘めるものではない、「オレはいよいよ駄目になった」と落ち込むとうつへ向かってしまう。
モタさんが実践している〝うつからの脱出〟一番の方法は、自分の失敗や、その時の感情をメモに書き留めること。自分自身を客観的に見つめられるようになり、あとで読み返し「これは傑作だ」と思ったら、どんどん人に話して笑い飛ばしてもらうのだそうな。
私なんか毎日傑作を作りだしているような気がする。

何だか気持ちが軽くなった。これで物忘れも怖くない!
なんて言ってると、また子供たちの「お母さん、しっかりしてよ」の一言が聞こえてきそうな…。家族は厳しい(>_<)のだ。


  


男のギョーザ

2008-03-10 07:15:58 | はがき随筆
 男の料理教室で習ったギョーザを我が家で実践。短縮して〝男のギョーザ〟。
 月に1回とはいえ9回も講習を受ければ、少しは冒険心も芽生える。講習ではニンニクを使わなかったが、カミさんに分量を教わって入れてみた。コショウも入れた。さらに白菜をキャベツに替えた。包み方は以前にカミさんから手ほどきを受けていたので、まずまずの形に。
 どんな味に仕上がるか心配顔だったカミさん。「ウン、おいしい。ちょうとジューシーさに欠けるけど、これなら合格」とOKサイン。料理も結構楽しいものではある。
   西之表市 武田静瞭(71) 2008/3/10 毎日新聞鹿児島版掲載
   写真はbsanchorさんからお借りしました。

支え合って

2008-03-10 07:09:49 | はがき随筆
 「前髪を切って」と風呂上がりの顔をつき出す。お風呂前のほうがよかったのにと言いながらも、まゆギリギリの線で丁寧に切りそろえていく。もうすぐ19歳。初孫のこの子を亡夫と2人でたらいでもく浴させた思い出や、長じて夫を囲んでトランプに興じた日々がよみがえる。 
 私が寝込んでいる間は、母(彼女には曾祖母)の見舞いに何度も行ってくれてありがたかった。車の免許も取り、私をどこまでも運んでもくれる。いつの間にか、支えてくれている。
 ありがとうと手鏡をのぞきながら「幼顔になったね」とニンマリ笑う孫。立春の夜である。
   霧島市 秋峯いくよ(67) 2008/3/9 毎日新聞鹿児島版掲載