はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

そらまめ

2008-03-14 11:39:51 | アカショウビンのつぶやき
 昨日は一気に暖かい南風が吹き込み4月下旬の暖かさ。さすがの私もババシャツを脱ぎ、久しぶりの軽装で買い物に、それでも汗が滲むほど…。
 ふと「地球温暖化」の不安がよぎる。三寒四温という言葉はあるが、日替わりで初夏になったり冬になったり、これほど寒暖の差が激しいのはきつい。

 一夜明けて今日は冷たい雨、朝早く大きな箱が届いた。西之表基督教会の友人Fさんから毎年、どこよりも早く届く初夏の味「そらまめ」。柔らかくて上品な甘さがあり、毎年、おすそわけにあずかる友人たちも心待ちにしている逸品である。

 サヤを開くと、ふかふかの真っ白いクッションにつつまれた「そらまめ」が眠っている。今日のお昼はたっぷり「そらまめ」。そして今晩は「そらまめごはん」にしよう。新鮮な味は料理下手の私が、いじらないほうがえって美味しい…。
 素朴な味を楽しみながら贅沢な時をすごすとしよう。

今日もギョーザ

2008-03-14 07:43:10 | はがき随筆
 冷凍ギョーザ問題が、図らずも40年前のことを思い出させてくれた。新米教師だったころはまだ日直があって、チョンガーは毎週のように当番をした。夕食は下宿先から届けられるのに、ギョーザ作り上手がいて、よく男だけの料理会をした。私は材料の調達係で、もっぱら〝食べる人〟だったが。その後、所帯を持ってから、妻がお産の時、初めて手作りギョーザに挑戦した。ニラとニンニクたっぷりの具を、皮にひだを付けて包むのは苦労したが、自分流の味に自画自賛した。この話を妻にしたら「毎週作ってね」ときた。「一丁、やってみるか」。
   鹿屋市 上村 泉(67) 2008/3/14 毎日新聞鹿児島版掲載