はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

カボチャの花

2010-07-06 13:35:17 | はがき随筆
 この春は天候不順で野菜の生育が悪かった。しかし、5月に入って回復してきた。夏野菜も年中食べられる今、やはり露地で栽培した旬の野菜を食べたいと、毎朝、野菜の生育を見守っている。その中のカボチャは株の中ほどに雄花をいくつも高く咲かせ、伸びたつるには大きな雌花が続いて咲いていく。花は青い空に輝く太陽の光をいっぱい浴びて嬉しそうである。今朝も雌花の数を数えながら受粉作業をした。つるには明日も明後日も約束された小さな花芽があちこちに露にぬれて光っていた。明日も黄色の花が咲くだろう。楽しみだ。
  出水市 畠中大喜(73) 2010/7/6 毎日新聞鹿児島版掲載
写真はフォトライブラリ

遠足のお弁当

2010-07-06 13:32:41 | はがき随筆
 私が子どものころ、遠足のお弁当といえば決まって巻き寿司だった。
 もう16年も前になるだろうか、遠足の時、必ず赤飯を持ってくる子がいた。赤飯が大好きだから遠足の時は必ず赤飯を炊いてくださるという。また、遠足の時は必ずサンドイッチという子もいた。わいわいがやがやお弁当をいただきながら、遠足のお弁当にはそれぞれの家族の思いがいっぱい詰まっているんだなと思った。青い海のような優しい心をもった子どもたちの笑顔をなつかしく思い出す。もう立派な大人になって、どんな
お弁当を作っているんだろう。
  出水市 山岡淳子(52) 2010/7/5毎日新聞鹿児島版掲載