東京で学生時代を共に過ごした親友が、私の病気を知り、会いに来た。それ以来、毎日のように絵ハガキをよこす。絵ハガキはシリーズになっていて県の風物詩、観光名所、はたまたジュディ・オングの木版画まで多種多様。文面は走り書きだが、日によって絵の説明に始まり近況、逸話に至るまで幅が広い。文末には私を励ますための詩や句が一つは添えられている。妻は「奥羽山脈の雪を見せたいと病む夫に秋田の友は便りに記す」と感謝の気持ちを歌に詠む。
私と友には約束がある。私が回復して、彼が退職した暁には夫婦伴い相互訪問をしようと。
伊佐市 山室恒人(63)2010/7/23 毎日新聞鹿児島版掲載
(おことわり)
上記のはがき随筆「絵ハガキ」は先月、亡くなった山室恒人さんの遺作です。
遺族の了解を得て、掲載させていただきます。なお、年齢は執筆当時のままとしました。
私と友には約束がある。私が回復して、彼が退職した暁には夫婦伴い相互訪問をしようと。
伊佐市 山室恒人(63)2010/7/23 毎日新聞鹿児島版掲載
(おことわり)
上記のはがき随筆「絵ハガキ」は先月、亡くなった山室恒人さんの遺作です。
遺族の了解を得て、掲載させていただきます。なお、年齢は執筆当時のままとしました。