2010年10月 5日 (火)
岩国市 会 員 山本 一
突然左耳で「がさがさ」と音がする。異物があるらしい。私の耳掃除担当、妻の出番だ。しばらくほじくっていたが「何も見えない」と言う。自分でやってみる。激しい音だ。
「何かある。また、変な病気になったかもしれない」と不安が募った。ここ数年、体のあちこちが突然不調になる。「またか」。すでに病院は閉まっている。眠れないまま、翌朝、耳鼻科に駆け込んだ。
医者は「1㌢ほどの白髪が鼓膜に当たっている」と言った。「黒髪だったら見えたのに」。妻の悪態を聞きながら晩酌を倍にして祝杯をあげた。
(2010.10.05 毎日新聞「はがき随筆」掲載)岩国エッセイサロンより転載
岩国市 会 員 山本 一
突然左耳で「がさがさ」と音がする。異物があるらしい。私の耳掃除担当、妻の出番だ。しばらくほじくっていたが「何も見えない」と言う。自分でやってみる。激しい音だ。
「何かある。また、変な病気になったかもしれない」と不安が募った。ここ数年、体のあちこちが突然不調になる。「またか」。すでに病院は閉まっている。眠れないまま、翌朝、耳鼻科に駆け込んだ。
医者は「1㌢ほどの白髪が鼓膜に当たっている」と言った。「黒髪だったら見えたのに」。妻の悪態を聞きながら晩酌を倍にして祝杯をあげた。
(2010.10.05 毎日新聞「はがき随筆」掲載)岩国エッセイサロンより転載