写真は武田さん提供
わずか3本しかないオクラだが、今年はよく実をつけてくれている。取るにはまだ早いかなあ……などと眺めていて、翌日行って見ると「こんなに大きくなったゃったわよ」とカミさんは両手に7~8本実を持って来てみせた。5㌢ほどだった実が一晩で10㌢くらいまで成長するのだ。「大きくても柔らかいから食べられそう。このネバネバが身体にいいのよ」。カミさんは、いま取ったばかりのオクラを、ざっと洗ってそのままで口に入れる。
クロアゲハが舞った。「母もオクラがすきだったわねえ」。カミさんは神棚に供えた。
西之表市 武田静瞭 2011/9/5 毎日新聞鹿児島版掲載