はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

夏風邪

2011-09-09 17:13:09 | はがき随筆
 真冬の寒いころや、季節の変わり目になるとかかると思っていた風邪を、夏場にひいてしまった。
 風邪をひいたのは十何年ぶりだろうか? それも大みそかから正月3日間、寝たきりの状態であったので、よく覚えている。その時も、明日から4日間の休みが楽しいなと「気」のゆるみが原因である。
 今回は、夏休みが約1週間と長く取れて、気分的な開放感から深夜まで遊び、飲み食いの不摂生の結果である。
 「病は気と油断から」の見本である。
  鹿児島市 下市幸一 2011/9/8 毎日新聞鹿児島版掲載

つるべの水

2011-09-09 17:05:28 | はがき随筆
 子どものころ、近くの海によく水浴びにいった。誰にも監視されず子どもたちだけで長い時間浴びた。そんな水浴びの楽しみは帰る途中、井戸の水を腹いっぱい飲むことだった。井戸には長い竹の先につるべがついていた。つるべを井戸に落とし、手際よくひっくり返してくずをくみ、引き上げて井戸の縁に置いて飲んだ。つるべを手前に傾け、頭を突っ込んでゴクッゴクッと飲んだ。あごから胸にかけて水が滴れてぬれた。乾ききったのどには本当にうまかった。アイスもジュースもない時だった。もう一度あんなつるべの水を飲みたい。
  出水市 畠中大喜 2011/9/7 毎日新聞鹿児島版掲載

万柳デビュー

2011-09-09 16:54:39 | はがき随筆
 08年から10年に、毎日新聞に掲載された私の投稿(はがき随筆・毎日俳壇・みんなの広場・脳トレ川柳・男の気持ち)を文庫本(高千穂スケッチ)にして、300人の知人にお配りできた。みなさんには励ましの言葉をいただき、ぜひ第2巻もと言われ、調子に乗って「中畑万能川柳」も加えることにした。「今回はハードルが高いぞ」と自分に言い聞かせ、さて難関への挑戦……。6月20日、いきなり結果が出た。「ほとぼりもさめたしやるか名古屋場所」。決しておごることなく「のろまの亀」は第2巻発行を夢見て歩み出しました。
  霧島市 久野茂樹 2011/9/6毎日新聞鹿児島版掲載