はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

有権者の声

2011-09-07 07:48:45 | ペン&ぺん
 民主党の代表選で野田佳彦氏が代表に選ばれました。新代表が決まった8月29日、毎日新聞は九州・山口地区で有権者100人にアンケートを実施しました。
 鹿児島でも数人にアンケートに答えていただきました。100人アンケートのまとめ記事(30日対社面)で紹介しきれなかった分を含めて、鹿児島の有権者の声を一部紹介します。
 野田氏の印象は「実直そう」という回答が多数を占めました。さつま町の無職男性(62)は「民主党政権そのものに期待していないし、支持もしていない。しかし、野田氏個人に対しては、実直そうな印象がある」と話していました。政党支持の範囲を超えて、派手さはないが、まじめな印象を持たれていることが、うかがえました。
 しかし、一方で「野田氏には期待しない。長続きしないことが目に見えているから」=鹿児島市、無職女性(76)▽「野田氏のことは、よく知らないので期待もできない」=同市、女性会社員(25)=など厳しい見方、冷めた見方も少なくありませんでした。民主党政権が誕生して2年。ほぼ1年ごとに首相が変われば、有権者の視線も厳しくなります。
 新政権が取り組むべき課題として、東日本大震災の復興政策があげられます。野田氏は震災復興のための増税に言及しましたが、県内でも比較的多数の方が「復興増税に賛成」と答えました。「日本全体で復興を目指すべし」との意見です。
 少数ながら反対意見もありました。「いったん増税されると戻らない。時限的と言われても信用できない」=薩摩川内市、男性会社員(35)▽「まだ税金の無駄遣いがあり、無駄遣いを減らすのが先」=姶良市、女性会社員(42)=などです。
 いずれにせよ、政治は結果責任が問われます。新政権がどんな政策を実行していくか注目していきたいと思います。
 鹿児島支局長 馬原浩 2011/9/5 毎日新聞掲載