はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

はがき随筆勉強会終わりました

2011-10-16 22:16:14 | アカショウビンのつぶやき



いつものレストランは今日も貸し切り状態です。


時には大爆笑も!


美味しい昼食を頂いてから会はスタートしました。


 大隅地区の勉強会が終わりました。

毎日新聞の投稿者仲間で作る同好会「毎日ペンクラブ鹿児島」の
初代会長・上村泉さんが、いつも言っておられた言葉。
「仲間作りで大切なことは、各地区の活動を活発にすること」。

大隅地区の勉強会では、毎回、新しい投稿者に声をかけ、
勉強会にお誘いしている。
今年は2名が新しく仲間に加わった。

今日は、講師なし… 仲間うちでの合評会。
忌憚のない意見が飛び交い、良い勉強になったと思う。

今日持ち寄った作品は、会報マイペンの原稿に頂く。
参加者は9名。参加出来なかった3名の会員からも原稿を頂いた。

さあ、明日から会報マイペンの入力作業だ。
秋の研修会は11月6日。それまでに会報を仕上げなければならない。

それまでに、連日の予定があり、週末は年に一度のコーラスフェスタ
「鹿児島県お母さんコーラス」が… 
それまでコーラスの追い込み練習。

そして姶良地区会員の随筆を、FMラジオの番組で紹介するため、
霧島市への出張取材も控えている。

わぁ どうしよう。
パソコンの前でため息をついてる、アカショウビンです。

ある夏の日に

2011-10-16 21:52:16 | はがき随筆
 ありふれた花たちを愛でて家族で育てている。多くの昆虫が寄ってくれる。チョウ、ガ、アブ、ハチなどの仲間たちだ。小さな訪問者たちは音もなく飛び回りお互いの争いはない。人に対しても恐れる様子はない。
 クロアゲハは、くもの巣いっぱいの竹林をよく飛び回り庭にも飛来する不思議なチョウだ。
 トンボは気がかりだ。アキアカネは群れで見るけれど他の種は久しく見ない。
 ある夏の日、頭上にくるりと舞うのがいる。思わず剪定の手を止めるとシオカラが親指に羽根を休めてくれた。「おお、よう来た」「夢じゃないよね」
  出水市 松尾繁 2011/10/16 毎日新聞鹿児島版掲載

良か晩な~

2011-10-16 21:41:19 | はがき随筆


 友人が今年も秋の味覚、栗を届けてくれた。秋茄子のおまけつきで。栗は定番の栗ご飯に。一族郎党11人で舌鼓を打つ。
茄子の気品ある紫色と艶にほれぼれする。早速いただこう。
まずは焼き茄。焼きたても冷たいのもカツオ節をふり、
醤油をちょいと垂らし、茄子自体の味を殺してはならぬ。
口中でとろりと溶けていく感触がたまらない。
冷酒の味も引き立つ。天ぷらは冷たいビールの格好の友だ。
そして、軽く塩もみし、数滴の醤油。焼酎に持って来いだ。
締めはこれでお茶漬けを、さらさらと。
友に感謝しつつ今宵の宴の幕を下ろす。
  肝付町 吉井三男 2011/10/15 毎日新聞鹿児島版掲載

赤い糸

2011-10-16 21:35:48 | はがき随筆
 私は、お父ちゃん(夫)に出会うまで40年かかった。泣いたり笑ったり、すべったり転んだりしながら、やっと本物の赤い糸を持ったお父ちゃんに出会った。お父ちゃんは私よりも15年も長く待っていてくれた。55歳のお父ちゃんは両親もなくし、相続問題などに傷つきながらも歯科医師としての仕事をしながら、私を待っていてくれた。
 一人娘が生まれて10年、15回目の結婚記念日の夜、お父ちゃんは脳出血で倒れ、重度の半身マヒとなった。私は、赤い糸を結び直し、ずっと待っていてくれたお父ちゃんに感謝し一日一日を共に寄り添い生きている。
  鹿児島市 萩原裕子 2011/10/14 毎日新聞鹿児島版掲載

募集人数1名

2011-10-16 21:29:41 | はがき随筆
 テレビで厳しい就職状況のニュースを見ていた。リクルートスーツの娘さんたちがいっぱい映っている。
 思わず「うちも募集を出したいな」と言うと、息子は不可解そうに私を見た。
 『募集人数1名。
 才少々、見目まあまあ、情けもほどほどある女性求む。恒久優遇す。委細面談! 当方草食系男子』
 こんな状況だ。1人くらい応募してこないかな。息子よ、早くお嫁さん連れておいでよ。じゃないと母さん本気でハローワークに張り紙をしに行くよ。
  出水市 清水昌子 2011/10/13 毎日新聞鹿児島版掲載

映画と思い出

2011-10-16 21:22:43 | はがき随筆
 20代のころ、一番の楽しみといえば映画を見て一日を過ごすことだった。西部劇が好きで映画館に通った。私が選ぶ傑作3本は、シェーン、駅馬車、荒野の決闘。アパッチに襲われた駅馬車に騎兵隊が駆け付ける場面には館内で拍手が起きた。少年のシェーンカムバックの叫び声に、すすり泣きが聞こえた。
 最近、映画やドラマを見ても感動しなくなったような……。涙も枯れたオヤジになっちまったのか。怖いですね-。悲しくなりますねー。それでは、また、ハガキ随筆でいつかお会いしましょうね。サイナラ! サイナラ! サイナラ!
  指宿市 有村好一 2011/10/12 毎日新聞鹿児島版掲載