はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

初体験

2012-08-04 17:47:32 | アカショウビンのつぶやき


コミュニティFM「FMかのや」のボランティアパーソナリティーとして、週1で番組を作っている私。

我が家で収録編集するが、自衛隊の街・鹿屋の悩み、ヘリコプターの騒音で、しばしば中断となる。

我が家には防音工事を施した、夫のリスニングルームがあり、
そこをスタジオとする予定だったが、
番組作りの、強力なパートナーO氏自作の録音デスクは、
残念ながら少しサイズが合わず搬入できなかった。
やむを得ず、両親が使っていた和室にデスクを据え、
以来7年間騒音と闘いながら続けて居る。

数年前オープンした複合施設「リナシティかのや」に、
サテライトスタジオができた。
しかし、二面ガラス張りで外から丸見えのスタジオは、
ちょっと引いてしまうところがあった。

今回、出演者していただいた、M氏は
「サテライトスタジオでやってみたい」とのご希望。
少々気が重かったが挑戦する事にした。
やってみると外からの視線は、全然気にならず、
リラックスして収録できた。

立派な機材を完備したこの施設を使わないのは勿体ない!
機材を借りれば有料だが、部屋を借りるだけなら無料。
これからも希望があれば、使ってみようかなあ。

それにしても
7年前の開局当時は、まあしばやくやれば、若手が交代してくれるんだろう…
なんて軽い気持で引き受けたが、8年目に入っても交代要員は見つからない。

「私は80歳になったら、引退します」と宣言しているのだが…。

なあに大丈夫さ

2012-08-04 17:41:07 | はがき随筆
 妻が高校教諭だった頃のこと。帰ってくるなり、その日の調理実習の女生徒たちの態度を「臭いと言って魚に触ろうともしないのよ」と、怒りまくったことがある。私はおかしくてならなかった。妻も結婚した頃は、その女生徒たちと全く一緒だったから。
 「なあに大丈夫さ」と私は答えた。妻は今、教えた私より上手に魚をさばく。キビナゴの刺し身など、魚屋さんにしたいくらい手際が良く、うまい。
 どこかあやふやで、危うげな感じであっても、女性は母となるとしっかりしてくる。妻もそうだった。
  伊佐市 清水恒 2012/8/4 毎日新聞鹿児島版掲載