はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

白鷺の集合

2012-08-21 08:16:10 | はがき随筆


 この欄で、田んぼの耕運で白鷺が少なくなったという作品や、小鳥がいなくて寂しいとの作品があった。
 私はといえば、5月にホタルを全く見なかった。鳥よいずこへと思うが、時折群れをなし飛んでいく。夫の耕運で掘り出されるカエル、ミミズを補食するため集合する白鷺。その姿は鮮やかに地面に映え美しくこっけいである。先日、20羽ぐらいが耕耘機の後ろに群がったと。もう数少ないと思っていた私が「良かったね、あんたにもそんなについて来る?」。内心おかしくて質問。その風景はあたかも部下か家来のようである。
  肝付町 鳥取部京子 2012/8/20 毎日新聞鹿児島版掲載

博多祇園山笠

2012-08-21 07:49:53 | はがき随筆
 博多祇園山笠の追い山の折り返し点は山笠発祥の地、承天寺。7月15日未明、参道に「おいさ、おいさ」の掛け声と友に先走り隊が粋な姿を見せた。観衆は大歓声で氏子を迎える。隊頭の住職への口上が終わるころ、勇壮な山笠が現れた。飾られた武者人形の表情とポーズに圧倒され、台上りのリーダーがうまく指示を出すのに感心する。観衆が舁き手に水をかけ、山笠と心を一つにして祭りを盛り上げる。興奮が続く中、七つの山笠は、772年の伝統のわざとホコリを余韻に残して走り去った。感動を共にした婿は来年、舁き手。櫛田神社で水をかけたい。
  出水市 清田文雄 2012/8/20 毎日新聞鹿児島版掲載

キジバト

2012-08-21 00:57:42 | アカショウビンのつぶやき


 夕方、庭先に蟻の大行列ができていた。
どこに行くのか見ていると、その先には卵が割れて辺り一面に殻が飛び散り、
その殻の下から一つ目小僧のような小さな雛の頭が見えている。
鶏卵にしては小さい…さては、キジバト?
見上げた上には、去年と同じ粗雑な巣があった。

去年はもっと安定した場所に巣をかけたのだが…
今年はキウイの葉の茂り具合が悪く不安定な別の場所に巣を作ったらしい。

今年も来ないかなあと、いつも気にして見上げていたのだが、気付かなかった。
いつの間に作ったのか、危なっかしい巣で抱卵していたらしい。

無残な姿を見るのは辛いが、せめて庭の隅にでも葬ってやろうと、
しばらくして現場に行ってみると…もう亡骸さえも消えていた。
いつもウロウロしている猫の仕業だろうか。

自然の厳しさを現実に見せつけられ、心が痛むアカショウビンです。


上の画像は去年我が家で産まれたキジバトです。