ゴーヤーを好きになったのはあり時から。それまではあの苦みになじめなかった。
その日は、姑の葬式。台所をお手伝いくでさる奥さん方が、骨揚げの待ち時間にと弁当を持たせてくださった。その中にスライスしたゴーヤーを、さっとゆでてしぼったものに、しょうゆとはなかつおかけた一品があった。その素朴な料理は、おにぎりに合い、おいしい。朝から何も食べていないお腹を満たす。人は悲しい時にもお腹がすくものだと涙と一緒にほろ苦さを飲み込んだ。
あれから28年。ゴーヤー料理のレパートリーも広がった。
鹿児島市 内山陽子 2012/8/23 毎日新聞鹿児島版掲載
その日は、姑の葬式。台所をお手伝いくでさる奥さん方が、骨揚げの待ち時間にと弁当を持たせてくださった。その中にスライスしたゴーヤーを、さっとゆでてしぼったものに、しょうゆとはなかつおかけた一品があった。その素朴な料理は、おにぎりに合い、おいしい。朝から何も食べていないお腹を満たす。人は悲しい時にもお腹がすくものだと涙と一緒にほろ苦さを飲み込んだ。
あれから28年。ゴーヤー料理のレパートリーも広がった。
鹿児島市 内山陽子 2012/8/23 毎日新聞鹿児島版掲載