2012年10月21日 (日)
岩国市 会 員 横山 恵子
毎月やって来るめい夫婦と1歳6カ月の子ども。先日来るなり、仏壇の前で手を合わせた。
2歳7カ月の孫は、私の手を引いてろうそくを指さす。付けてやると線香に火をともして手を合わせた。「ひいじいちゃん、喜んでるよ」と頭をなでてやると、うれしそうな顔をした。
父が事故で亡くなって半年。悲しみも、孫たちのあどけないしぐさに癒やされる。
父は公務員を定年で辞めて後、福祉施設で76歳まで働いた。退職後は庭の一角で、無農薬野菜作りに精を出した。
父亡き後、長男一家が草取りに来た時、長男が突然大声で「すご―い。棒がずず― っと入って行く」と叫んだ。そういえば父は「畑づくりは土地づくり」と言って、堆肥を作っていた。
末っ子が「おじいちゃんの頑張ってる後ろ姿は目に焼き付いているよ」とも。たとえ肉体はなくとも、魂は心の中で生き続けるものと思う。これからも何かにつけ、思い出しながら生きていくのだろう。ありがとう、父さん。
(2012.10.21 中国新聞「広場」掲載)岩国エッセイサロンより転載
岩国市 会 員 横山 恵子
毎月やって来るめい夫婦と1歳6カ月の子ども。先日来るなり、仏壇の前で手を合わせた。
2歳7カ月の孫は、私の手を引いてろうそくを指さす。付けてやると線香に火をともして手を合わせた。「ひいじいちゃん、喜んでるよ」と頭をなでてやると、うれしそうな顔をした。
父が事故で亡くなって半年。悲しみも、孫たちのあどけないしぐさに癒やされる。
父は公務員を定年で辞めて後、福祉施設で76歳まで働いた。退職後は庭の一角で、無農薬野菜作りに精を出した。
父亡き後、長男一家が草取りに来た時、長男が突然大声で「すご―い。棒がずず― っと入って行く」と叫んだ。そういえば父は「畑づくりは土地づくり」と言って、堆肥を作っていた。
末っ子が「おじいちゃんの頑張ってる後ろ姿は目に焼き付いているよ」とも。たとえ肉体はなくとも、魂は心の中で生き続けるものと思う。これからも何かにつけ、思い出しながら生きていくのだろう。ありがとう、父さん。
(2012.10.21 中国新聞「広場」掲載)岩国エッセイサロンより転載