はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

自然の静ひつ

2012-10-30 12:49:23 | はがき随筆
 稲刈りを終えた田んぼに2羽のカラスと5羽のスズメがいる。落ちたもみ米をくちばしで突いている。が、追い払うこともなく、争うこともなく、もみ米を探している。ところが人間関係はどうだろう。国の境界線が犯されたと、争いが起きている。争いは冷酷で非人道的になる。争いはさらなる争いを生む。争いは何の解決策も生み出さない。人間には知恵がある。対話する能力がある。暖かい血が流れている。人を愛する感情がある。地球に住む我々は大きな家族の一員。お互いに助け合いたい。今こそ「愛」。
  鹿児島市 吉松幸夫 2012/10/30 毎日新聞鹿児島版掲載