国の内外で収集した仏像を昨年からブログで紹介している。
仏像を改めて見ていると、旅の思い出が走馬燈のごとくよみがえる。パキスタンのラホールで求めた釈迦の苦行像などは何にも替えがたい。
ある夜のこと、仏像ではないのに、突如として琵琶を弾きながら舞っている天女を見た。紛れもなくオアシスの町、敦煌のロータリーに立って琵琶を弾く天女だ。彼女は背後に琵琶を持ち、大胆で妖しげな姿で私に迫ってくる。出会ってから既に15年。夢で会うとは……。
印象的だった彼女の姿が今も私の脳裏に媚びているのか。
志布志市 一木法明 2014/11/4 毎日新聞鹿児島版掲載写真は一木さんのブログより