2014年11月21日 (金)
岩国市 会 員 吉岡 賢一
秋桜とも呼ばれ、多くの人から愛されるコスモスが、ヒヨヒヨと晩秋の風に揺れる様を目にするとき、無性に母の終焉が思い出される。
百歳7カ月を生きた母が、痛みも苦しみも訴えることなく、一人静かに定めの道へ旅立ってから丸6年が過ぎようとしている。「もっともっと生きてほしかった」と心乱したあの頃を振り返ると、随分無理な注文をしたものだと反省する。あの時の別れが、母にとって精いっぱいの生涯を全うしたのだと今にして思えるようになった。
ついこの間のような気がするが、はや七回忌の法要を迎えた。
(2014.11.21 毎日新聞「はがき随筆」掲載)
岩国市 会 員 吉岡 賢一
秋桜とも呼ばれ、多くの人から愛されるコスモスが、ヒヨヒヨと晩秋の風に揺れる様を目にするとき、無性に母の終焉が思い出される。
百歳7カ月を生きた母が、痛みも苦しみも訴えることなく、一人静かに定めの道へ旅立ってから丸6年が過ぎようとしている。「もっともっと生きてほしかった」と心乱したあの頃を振り返ると、随分無理な注文をしたものだと反省する。あの時の別れが、母にとって精いっぱいの生涯を全うしたのだと今にして思えるようになった。
ついこの間のような気がするが、はや七回忌の法要を迎えた。
(2014.11.21 毎日新聞「はがき随筆」掲載)