はがき随筆・鹿児島

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「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

路地踊り復活に期待

2014-11-11 20:05:02 | 岩国エッセイサロンより
2014年11月 9日 (日)


    岩国市   会 員    片山 清勝

 江戸時代から踊り継がれてきた岩国城下の盆踊りに「小糠踊(こぬかおどり)」がある。 
 太鼓の調子に合わせ、ゆったりした優雅な踊りで、昔は錦帯橋近くの路地踊りとして、夏の夜にあちこちで踊られていた。
 今は保存会の皆さんが引き継ぎ、盆踊り会場でしか見られなくなっている。「社会の変化で伝承が難しくなった」と、保存会長も将来を危惧している。
 踊りを復活させ城下町を盛り上げたい、と町おこしグループの呼び掛けで応援隊が結成され、踊り体験会が開かれたので見学した。
 踊りを懐かしむ高齢者に交じって、小学生の子連れが多いことに先々の明るさを感じた。
  「差し手引く手、出る足引く足」。踊りの基本が保存会員の指導で進む。練習の輪が何周かすると、手足がそろい踊りになる。
 世話人の「来年の夏に路地踊りをよみがえらせたい」という思いはかないそうだ。
 路地に太鼓の音が響くことを楽しみに待っている。

    (2014,11,09 中国新聞「広場」掲載)岩国エッセイサロンより転載