果樹園の女将の気になる木 ４９０号

テレビのコマーシャルの音楽が聞こえる。
　　
♪　この木なんの木　気になる木　名前も知らない　木ですから　名前も知らない　木になるでしょう　♪

援農先の果樹農家の女将さん、親戚の結婚式がハワイであり、この木を見てきたという。

アメリカ合衆国ハワイ州オアフ島にある「モアナルア・ガーデンパーク」の「モンキーポッド」で猿の好きな豆の木という意味である。日本名は「日立の木」

熱帯アメリカ原産であるが、快適な亜熱帯のハワイに移植され、美しい樹形に整えられているが、寿命はわずか１２０年の侵略的外来種である。

高さは２５m、枝張りは４０m。巨大な鉄兜のような形状をしている。シダに似た葉は、日の出とともに開き、午後になると閉じ、降雨前にも葉が閉じることから、レインツリーとも言う。春と秋に赤・ピンク・黄色の様々な花が咲く。

標高４３４２メートルのカリフォルニア州東部のホワイトマウンテンの過酷な自然環境で、４０００年以上生き残る「ブリッスルコーン・パイン」

ひと月に３５日雨が降り、栄養の少ない花崗岩の屋久島に生える「縄文杉」は２０００年以上生きている。

長寿の秘訣は、粗食に耐え、苛酷な環境に身を置くことのようである。

氾濫するコマーシャルから木に関する宣伝を気にする事は、木が好きなのだろう。