風来坊参男坊

思い付くまま、気が向くまま、記述する雑文。好奇心は若さの秘訣。退屈なら屁理屈が心の良薬。

牛に引かれて善光寺参り 254号

2008年04月06日 20時41分51秒 | 紀行文
その昔、信州小諸に住む老婆が 晒しておいた白布を、近所の牛が角に引っかけたまま逃げていった。老婆は悪戦苦闘して白布を取り戻そうと後を追いかけていくと、牛は長野の善光寺の境内に入ってしまった。おかげで疲労困憊の老婆は思わずお詣りしてしまった。物欲が動機で始めたことが、結果として心の存在に気が付き、変身した話である。 長野と小諸は43km弱でマラソンの42.195km近いから、マラソンは日本で始まっ . . . 本文を読む

散る桜残る桜も散る桜 

2008年04月05日 17時13分39秒 | 随想
春爛漫、桜満開の季節到来である。人間の排出する炭酸ガスなど温暖化ガスにより、季節が変動していると、マスコミが報道するが、寒い冬の後に、桜が咲いている。 桜を尋ねて西東、岐阜県根羽村の薄墨桜、琵琶湖湖岸の海津大崎、飯田座光寺の舞台桜、吉野山の千本桜、高遠城址の桜、荘川桜など、桜狩遍路の経験がある。桜は全て美しく物悲しい。やがて散り果て、葉桜になる。夏の夜空の花火と同じはかない運命である。僅か80有 . . . 本文を読む

心が空っぽなら怖いものが無い 252号

2008年04月05日 15時34分40秒 | 随想
子供の頃、長野の田舎町の夜道で、蛇を見たと思い逃げ帰った経験がある。翌日現場に行ってみると、縄が落ちているだけである。蛇は気味が悪く、コブラやマムシには猛毒があり、人間を殺してしまうという知識にとらわれ、かたより、こだわる未熟な心が、恐怖を作り出している。独断と偏見で蛇と断定して、恐怖におびえ、夜も寝られない。 冷静に考えれば、寒い長野にコブラやマムシが生息している訳がない。自身で作り出した恐怖 . . . 本文を読む

無駄が多いと重いリュック 251号

2008年04月03日 12時15分04秒 | 四国遍路
四日間、お四国を歩いた。遍路旅である。着替えの下着・シャツ・ズボン・本・洗面道具・電気かみそり・雨合羽・カメラ・携帯電話・充電器・ラジオ・水筒などたくさん詰め込んだリュックは15kg程度になりかなり重い。 元気な時は負担にならないが、平坦な道でも、歩き続けて疲れが溜まると重荷になり、しばしば立ち止まる原因となる。旅館にリュックを預け、身軽になると過酷な山道でも苦しまないで済む。 帰宅して思うこ . . . 本文を読む