韓国雑記帳~韓国草の根塾&日韓環境情報センター&ジャパンフィルムプロジェクトブログ

韓国に暮らして30年。なぜか韓国、いまだに韓国、明日も韓国。2022年もよろしくお願いします。

麗水博覧会で<海民シンポジウム>が行われます。

2012-05-29 17:57:45 | 環境問題&有機農業

 先日、麗水(ヨス)エキスポの会場を下見してきましたが、6月29日に次のようなシンポジウムを行います。僕もコーディネータとして参加していますので、もし興味のある方は連絡をください。

~韓国麗水海洋万国博覧会におけるシンポジウム~

海民プロジェクト -海でつながる地域、人そして未来へ

(海民プロジェクトとは、アジア太平洋の国々に残る海と人の文化を通じ、

沿岸と海洋の持続可能性をさぐるゆるやかなネットワークです)

主催:NPO法人表浜ネットワーク、

   九州大学大学院工学研究院(環境社会部門水圏持続学講座)生態工学研究室、

   海民プロジェクト九州、

共催:済州大学校耽羅文化研究所、海洋文化研究院

協力:NPO法人水辺に遊ぶ会

日時:2012年6月29日(金)

開催地:韓国麗水万国博覧会 カンファレンスホール(エキスポホール館1F)

 【プログラム】

10:00~ 祝辞・趣旨説明 

10:30~Ⅰ部 テーマ「海民と地域における研究活動」

     ①田中雄二(NPO表浜ネットワーク 理事長)

     ②崔光植(チェ・グァンシク)氏(済州大学校 海洋生命科学科 教授) 

     ③足利由紀子(NPO水辺に遊ぶ会 理事長) 

     ④張志英(チャン・ジヨン)(生態地平研究所 主任研究員) 

12:30~昼食

14:00~Ⅱ部 テーマ「海民がいきる世界の研究」

     ⑤現在交渉中

     ⑥清野聡子(九州大学大学院工学研究院 准教授)

            ⑦崔聖愛(チェ・ソンエ)(海洋水産開発院 選任研究員)

16:00~Ⅲ部 テーマ「海民ネットワークの可能性と展望」

     ⑧朱剛玄(チュ・ガンヒョン)(済州大学校 碩座教授)

     ⑨石原義剛(海の博物館 館長)

17:00~総合討論

18:00 終了

 

【プロジェクトの目的】

 海流でつながる海を生活の場としてきた人たち、すなわち「海民」は、大きな空間スケールの世界観や時間感覚を持っています。「海民」が棲むアジア太平洋の沿岸地域は、共通した漁法、航法、居住法、慣習などを有し、海を通じた人々の移動や分散により、これらが伝播されてきました。祭祀や音楽も、伝えられ、継承され、発展的に変化し、残ってきました。

 しかし、近代化や経済成長に伴って状況は変わり、生活様式の変化、生態系の変化、水産資源の減少などによる漁村や漁業の衰退、高齢化や過疎化など、各国ともに共通課題を抱えています。このままでは、海の自然との共生や人々のつながりなど貴重な文化が失われてしまうでしょう。

 海に生きてきた人たちの「地域に即した知恵<local knowledge>」は、現在や未来に生きる私たちに、多くの示唆を与えてくれます。その保護や継承は重要課題であり、2005年に愛知県で開催された「愛・地球博」での「自然の叡智」の理念を継承、発展させることでもあります。

 このシンポジウムは、出会いとはじまりの場です。各地に残る断片的な足跡を広域的な視点から符号させ、「海民」のダイナミックなつながりをさぐることにより、「海民」の輪をひろげ、「持続可能性」とは何かを問い直します。さらに、海の広域的な環境保全や沿岸域の活性化はもちろん、地球環境、気候変動、生物多様性などを視野に入れた国際連携に発展させてゆきたいと考えています。