今週は週半ば辺りから天気が下り気味なので、火曜日に出かけようと奥様たちと
話をしていた。『線で繋ぐ石鎚山~剣山』もカガマシ山から野鹿池山間と、
剣山系は天狗塚から三嶺、そして丸石分岐までが残すところとなった。
今週は丸石分岐から三嶺を予定していたが、火曜日も山間部の天気が怪しくなってきた。
ピーカンの稜線歩きもまだこの暑さだと厳しいが、遮るもののない尾根で雷雨になったら
もっと怖い。もう少し安定した天気の日に歩く事にして、線で繋ぐはお休みする事にした。
代りに少々天気が悪くなっても歩ける場所をと探していたら、ネットにちょこちょこと
黒沢湿原のサギソウの写真があがっているのが目についた。
さっそく奥様たちに提案。せっかくなら以前から気になっていた松尾川温泉からの遊歩道を
登ってみたいと連絡すると、快諾を頂いた。このコースならのんびり歩いても3~4時間。
お昼はお弁当ではなく、どこかでランチにする事にした。これも以前から気になっいていた
松尾川温泉に行く途中にあるハレとケ珈琲を第一候補にしたが、ネットで調べてみると、
水曜日が定休日だったのが最近は火曜日もお休みになっていた。奥様たちには『どこか他に
お店をチェックしておいてください』と前日に伝えて、いつもの道の駅たからだの里に集合した。
このたからだの里。前回の天狗峠に出かけた時に奥様たちがトイレの前で待ち合わせをして
一台に乗り合わせをしようとしたら、職員らしき男性に、『あなたたちのように一日中
停めて置く人が居るから他の人が迷惑する』とこっぴどく叱られたそうだ。いつもはトイレの
前ではなく、奥の池の前に停めるのを、横着をしたら散々な目にあったという。
貞光の道の駅でも以前に張り紙をされた事があった。(ガラガラの第二駐車場に停めていたのに)
段々集合場所にも気を遣うようになってきたが、今日はその職員さんが『第二駐車場なら
停めてもいい』と教えてくれた入り口の交差点にある第二駐車場に二台の車を置いてきた。
道の駅から32号線を南下。JR祖谷口を過ぎ、祖谷橋を渡って県道32号線を祖谷方面に。
途中から松尾川温泉の案内板に従って走って行くと、祖谷橋を渡ってから15分ほどで、
松尾川温泉に着いた。今日はこの松尾川温泉も定休日で、駐車場には一台も車が停まって
いなかったが、それでも少し遠慮気味に端のほうに停めて身支度を整える。
温泉の湯治用の宿泊施設のしらさぎ荘の横に宮石集落へ行く橋が架かっている。この橋を
渡り集落へと道なりに登って行くと、住人らしき女性が道の脇の雑草を抜いていた。
挨拶をすると『黒沢へ?』『虫が多いから気を付けてね』と話をしてくれた。
アスファルト道をそのまま進んで行こうとしたら、後ろからその女性が『黒沢は右よ!』と
教えてくれたが、コンクリートの道はかなりの急登。山間部の集落にあって立派な蔵が
建っている中を登って行く。
集落を抜け、消えかかった遊歩道と書かれた道標を左に折れるが、ここからもかなりの急登。
北に向かっての九十九折れの道から、東へ向きが変わってもしばらくは急登が続いて行く。
スタートから30分ほどで展望所の東屋に着いた。まだそれほど歩いてもいないのに、
気温よりも湿度が高いせいか、とにかく流れる汗が酷い。ロングスリーブのシャツを
めくって扇いでいるとあっちゃんが正面から写真を撮った。『私のシックスパック。
お見せしましょうか!』と言う間もなく、今度は横からパシャ!『いかんいかん、横から
写したらいかん、あっちゃん!』。ト・ホ・ホ~何とも情けないお腹・・・・!
今日は目指す山頂もなく、湿原のお散歩。先を急ぐ理由もないので、のんびりと展望所で
他愛もない話に花を咲かせる。展望所から今度は北東にコンクリート道は続いている。
急登は尚も続いている。これは遊歩道ではないな~なんて思いながら汗を掻き掻き登って行く。
標高が上がってくると、南側に五軒や黒川の集落が松尾川を挟んで向かいに見え始めた。
先月、中津山に登った時に中津神社で夏祭りの準備をしていた人たちがいたが、その中の
おじさんが、自分たちは黒川から来ていると確か言っていたような気がする。
さらにその先では正面に船山。ちょこっと三角の頭を出している中津山。屋島の様な台形の
山の右側には小さく寒峰の頭が見えている。
道の山側に岩壁が現れるとそろそろたびの尻滝が近い。谷側には水の流れる音も聞こえてきた。
黒沢湿原の南端に当たるたびの尻滝は落差5mほどの小滝。角張った造瀑岩の形が特徴的な
この滝は湿原の水を集め、この先で松尾川に注いでいる。ここでルリちゃんは滝の下に。
あっちゃんは滝の上に。やはり高所の苦手なルリちゃんと高所大好きのあっちゃんの
性格が現れている。
あっちゃんが滝を見ながら、『川床や水の色が薄い褐色なの」どうしてだろう?』と
頻りに聞いてくる。帰って調べてみると、どこでも湿原の水は水中の植物のタンニンが融け
込んで、同じような褐色の色になっているようだ。
たびの尻滝でしばらくの間涼んだ後、湿原の東側の遊歩道を歩いて行く。
しばらく歩いて行くと湿原の池になった場所に白い花が散らばっているのが見えた。
遊歩道から湿原へと降りて行くと水面に白い花が咲き誇っていた。この黒沢湿原では
ヒツジグサが有名だが、今目の前に咲いている花はどうやらヒツジグサではなく
ほとんどがスイレンのようだ。ヒツジグサもスイレンも同じようなものだが、スイレンは
明治以降に観賞用に入って来た外来種がほとんどで、日本原産はヒツジグサ1種のみだという。
私には見た目では全く区別がつかないが、ヒツジグサハは白い花のみで直径3~4センチほどで
花弁も少ないという。ということは所々で薄いピンクに色づいている花はスイレンと言う事か。
また目の前で大量に咲いている花も、花弁の枚数が多く花も大きいのでほとんどがスイレン?
となるとこれだけの数の中からヒツジグサを見つけるのは至難の業だ!
池のスイレンを堪能した後は、ログハウスの横の東屋でコーヒータイムにする事に。
寒い季節には定例だったコーヒータイムも、ここ最近は時間的に余裕がなくなったのが
原因で久しぶりとなる。何と言っても今日は花散歩なのだから!ゆっくりしよう。
ベンチに腰掛話し込んでいる内に何故か“腹筋”の話になった。すると突然ルリちゃんが
ベンチの上で横になって腹筋を始めた。このところ家でも腹筋運動をしているという
ルリちゃんは軽々と何回でも。その横で今度はあっちゃんが『私腹筋は苦手なのよ』と
言いながら試みると、何とか一回、二回。それなら私が挑戦とばかりに横になって
始めてみるも、見る影もないシックスパック。『ん~ん。ウ~ン!』と声は出れども
身体が起き上がらない。慢性腰痛になってから、腹筋運動は怖くて一度もやったことが
なかった。ガ~~ン!ショック!奥様たちには散々笑われた。
そうこうしているうちに東屋の下の湿原で写真を撮っている人の姿が見えた。
その人が構えたカメラ前には白い小さな花が咲いている。『あっ、サギソウだ!』
コーヒーを飲み終え東屋から下の湿原に降りてみると、湿原の際のあちらこちらに
サギソウが咲いていた。名前の通り確かにサギが羽を広げたような可愛らしい花びらだ。
サギソウを一通り観察した後、湿原の北端の駐車場へと向かう。この黒沢湿原は標高
550mほどに位置し、北・東・西は標高600mほどの山に囲まれている。
南北2kmの長さで、幅は100~300m程の湿原で、昭和40年に湿原植物群落が
徳島県の天然記念物に指定され、環境省の国の重要湿地500にも選定されている。
サギソウを始めとする植物だけでなく、貴重な水中生物やトンボも数多く生息している。
指定から50年が過ぎ、ヨシやススキの侵入と乾燥化、オオミズコケの堆積などで荒廃が
進んでいるが、徳島県RDB掲載種(レッド・データー・ブック)は50種類を超え、
里ではほとんど見ることのできなくなったドジョウやメダカが池に生息するなど、
多彩な生き物のすみかとなっている。
北端の駐車場から今度は湿原の西側の遊歩道へと歩いて行く。ここからは木道が続いている。
ロープで囲われた場所にはサギソウが咲いている。
スケールこそ違えど、四国の尾瀬と言われる所以はこの木道と湿原の景色にあるのだろう。
木道の脇には様々な小さな草花が咲いている。
木道は経年のせいで所々で踏み板が痛んでいて、気を付けないと踏み抜きそうになる
ヶ所がある。後ろから来る奥様たちは度々立ち止まっては何やら写真を撮っている。
たびの尻滝からぐるっと一周してコーヒータイムも入れると、2時間弱かけて戻って来た。
あとは遊歩道を下って行くだけだ。前を行く奥様たちは相変わらず世間話に花を咲かせている。
展望台の手前では、往路では気が付かなかったが、山側の斜面には段々に石積みが残っている。
この辺りまで集落の畑があったのだろうか?
たびの尻滝からは40分弱ほどで宮石の集落が見えてきた。駐車場に着いた時には、また
たっぷりと汗を掻いてシャツも汗でびっしょり。しらさぎ荘の建屋の陰でシャツを脱ぎ、
ズボンの下のタイツも脱ぐと随分とスッキリとした。
今日本来は歩く予定だった奥二重かずら橋から三嶺は16km、10時間ほどのコースタイム。
今までで最長に近い距離と時間に、少し二の足を踏んでいる。かずら橋を7時にスタートしても
名頃登山口に降りるのは17時。日増しに日中の時間が短くなっているのを気にしながら。
一番の問題は朝起きられないあっちゃんが、果たして名頃に6時30分にたどり着けるのか?
歩行距離や行動時間以上に問題なのだ。出来れば今年中には完歩したい『線で繋ぐ~』。
さぁ、そろそろ気合を入れていかなければ・・・・!!
着替えを済ませて楽しみにしていたランチ。あっちゃんがお蕎麦が食べたいと言うので、
本人がチェックしていた蕎麦屋へ。だが向かう途中でそのお店も週末のみの営業と判り、
仕方がないので国道32号線沿いの“あめご亭”で祖谷そばを頂いてみる。つなぎを使って
いない祖谷そばは切れ切れで、特にこのお店は長くても5センチもないくらいに短い。
私は天ぷらそば。ルリちゃんはざるそば。そしてあっちゃんはかけそばの大。
少し甘めの出汁で美味しくいただいた。店を出て直ぐ横のお店で私がソフトクリームを
注文していると、その横であっちゃんがたこ焼きを注文した。痩せた体のどこに入って
いくのだろうか。店内で食べていると店のおじさんは色々と気を利かせてくれた。
特別愛想が良いというわけではないが、さきほどのあめご亭の不愛想な女性店員と
比べると、随分と親切に感じてしまった。
甘いものは別腹とよく言うが、ルリちゃんの大判焼き、私のソフトクリームまでは
理解ができるが、かけそばの大を食べた後にたこ焼きとは・・・・・?これで太らないのが
不思議なあっちゃん。私のお腹の脂肪を是非分けてあげたい!
今日のトラック
話をしていた。『線で繋ぐ石鎚山~剣山』もカガマシ山から野鹿池山間と、
剣山系は天狗塚から三嶺、そして丸石分岐までが残すところとなった。
今週は丸石分岐から三嶺を予定していたが、火曜日も山間部の天気が怪しくなってきた。
ピーカンの稜線歩きもまだこの暑さだと厳しいが、遮るもののない尾根で雷雨になったら
もっと怖い。もう少し安定した天気の日に歩く事にして、線で繋ぐはお休みする事にした。
代りに少々天気が悪くなっても歩ける場所をと探していたら、ネットにちょこちょこと
黒沢湿原のサギソウの写真があがっているのが目についた。
さっそく奥様たちに提案。せっかくなら以前から気になっていた松尾川温泉からの遊歩道を
登ってみたいと連絡すると、快諾を頂いた。このコースならのんびり歩いても3~4時間。
お昼はお弁当ではなく、どこかでランチにする事にした。これも以前から気になっいていた
松尾川温泉に行く途中にあるハレとケ珈琲を第一候補にしたが、ネットで調べてみると、
水曜日が定休日だったのが最近は火曜日もお休みになっていた。奥様たちには『どこか他に
お店をチェックしておいてください』と前日に伝えて、いつもの道の駅たからだの里に集合した。
このたからだの里。前回の天狗峠に出かけた時に奥様たちがトイレの前で待ち合わせをして
一台に乗り合わせをしようとしたら、職員らしき男性に、『あなたたちのように一日中
停めて置く人が居るから他の人が迷惑する』とこっぴどく叱られたそうだ。いつもはトイレの
前ではなく、奥の池の前に停めるのを、横着をしたら散々な目にあったという。
貞光の道の駅でも以前に張り紙をされた事があった。(ガラガラの第二駐車場に停めていたのに)
段々集合場所にも気を遣うようになってきたが、今日はその職員さんが『第二駐車場なら
停めてもいい』と教えてくれた入り口の交差点にある第二駐車場に二台の車を置いてきた。
道の駅から32号線を南下。JR祖谷口を過ぎ、祖谷橋を渡って県道32号線を祖谷方面に。
途中から松尾川温泉の案内板に従って走って行くと、祖谷橋を渡ってから15分ほどで、
松尾川温泉に着いた。今日はこの松尾川温泉も定休日で、駐車場には一台も車が停まって
いなかったが、それでも少し遠慮気味に端のほうに停めて身支度を整える。
温泉の湯治用の宿泊施設のしらさぎ荘の横に宮石集落へ行く橋が架かっている。この橋を
渡り集落へと道なりに登って行くと、住人らしき女性が道の脇の雑草を抜いていた。
挨拶をすると『黒沢へ?』『虫が多いから気を付けてね』と話をしてくれた。
アスファルト道をそのまま進んで行こうとしたら、後ろからその女性が『黒沢は右よ!』と
教えてくれたが、コンクリートの道はかなりの急登。山間部の集落にあって立派な蔵が
建っている中を登って行く。
集落を抜け、消えかかった遊歩道と書かれた道標を左に折れるが、ここからもかなりの急登。
北に向かっての九十九折れの道から、東へ向きが変わってもしばらくは急登が続いて行く。
スタートから30分ほどで展望所の東屋に着いた。まだそれほど歩いてもいないのに、
気温よりも湿度が高いせいか、とにかく流れる汗が酷い。ロングスリーブのシャツを
めくって扇いでいるとあっちゃんが正面から写真を撮った。『私のシックスパック。
お見せしましょうか!』と言う間もなく、今度は横からパシャ!『いかんいかん、横から
写したらいかん、あっちゃん!』。ト・ホ・ホ~何とも情けないお腹・・・・!
今日は目指す山頂もなく、湿原のお散歩。先を急ぐ理由もないので、のんびりと展望所で
他愛もない話に花を咲かせる。展望所から今度は北東にコンクリート道は続いている。
急登は尚も続いている。これは遊歩道ではないな~なんて思いながら汗を掻き掻き登って行く。
標高が上がってくると、南側に五軒や黒川の集落が松尾川を挟んで向かいに見え始めた。
先月、中津山に登った時に中津神社で夏祭りの準備をしていた人たちがいたが、その中の
おじさんが、自分たちは黒川から来ていると確か言っていたような気がする。
さらにその先では正面に船山。ちょこっと三角の頭を出している中津山。屋島の様な台形の
山の右側には小さく寒峰の頭が見えている。
道の山側に岩壁が現れるとそろそろたびの尻滝が近い。谷側には水の流れる音も聞こえてきた。
黒沢湿原の南端に当たるたびの尻滝は落差5mほどの小滝。角張った造瀑岩の形が特徴的な
この滝は湿原の水を集め、この先で松尾川に注いでいる。ここでルリちゃんは滝の下に。
あっちゃんは滝の上に。やはり高所の苦手なルリちゃんと高所大好きのあっちゃんの
性格が現れている。
あっちゃんが滝を見ながら、『川床や水の色が薄い褐色なの」どうしてだろう?』と
頻りに聞いてくる。帰って調べてみると、どこでも湿原の水は水中の植物のタンニンが融け
込んで、同じような褐色の色になっているようだ。
たびの尻滝でしばらくの間涼んだ後、湿原の東側の遊歩道を歩いて行く。
しばらく歩いて行くと湿原の池になった場所に白い花が散らばっているのが見えた。
遊歩道から湿原へと降りて行くと水面に白い花が咲き誇っていた。この黒沢湿原では
ヒツジグサが有名だが、今目の前に咲いている花はどうやらヒツジグサではなく
ほとんどがスイレンのようだ。ヒツジグサもスイレンも同じようなものだが、スイレンは
明治以降に観賞用に入って来た外来種がほとんどで、日本原産はヒツジグサ1種のみだという。
私には見た目では全く区別がつかないが、ヒツジグサハは白い花のみで直径3~4センチほどで
花弁も少ないという。ということは所々で薄いピンクに色づいている花はスイレンと言う事か。
また目の前で大量に咲いている花も、花弁の枚数が多く花も大きいのでほとんどがスイレン?
となるとこれだけの数の中からヒツジグサを見つけるのは至難の業だ!
池のスイレンを堪能した後は、ログハウスの横の東屋でコーヒータイムにする事に。
寒い季節には定例だったコーヒータイムも、ここ最近は時間的に余裕がなくなったのが
原因で久しぶりとなる。何と言っても今日は花散歩なのだから!ゆっくりしよう。
ベンチに腰掛話し込んでいる内に何故か“腹筋”の話になった。すると突然ルリちゃんが
ベンチの上で横になって腹筋を始めた。このところ家でも腹筋運動をしているという
ルリちゃんは軽々と何回でも。その横で今度はあっちゃんが『私腹筋は苦手なのよ』と
言いながら試みると、何とか一回、二回。それなら私が挑戦とばかりに横になって
始めてみるも、見る影もないシックスパック。『ん~ん。ウ~ン!』と声は出れども
身体が起き上がらない。慢性腰痛になってから、腹筋運動は怖くて一度もやったことが
なかった。ガ~~ン!ショック!奥様たちには散々笑われた。
そうこうしているうちに東屋の下の湿原で写真を撮っている人の姿が見えた。
その人が構えたカメラ前には白い小さな花が咲いている。『あっ、サギソウだ!』
コーヒーを飲み終え東屋から下の湿原に降りてみると、湿原の際のあちらこちらに
サギソウが咲いていた。名前の通り確かにサギが羽を広げたような可愛らしい花びらだ。
サギソウを一通り観察した後、湿原の北端の駐車場へと向かう。この黒沢湿原は標高
550mほどに位置し、北・東・西は標高600mほどの山に囲まれている。
南北2kmの長さで、幅は100~300m程の湿原で、昭和40年に湿原植物群落が
徳島県の天然記念物に指定され、環境省の国の重要湿地500にも選定されている。
サギソウを始めとする植物だけでなく、貴重な水中生物やトンボも数多く生息している。
指定から50年が過ぎ、ヨシやススキの侵入と乾燥化、オオミズコケの堆積などで荒廃が
進んでいるが、徳島県RDB掲載種(レッド・データー・ブック)は50種類を超え、
里ではほとんど見ることのできなくなったドジョウやメダカが池に生息するなど、
多彩な生き物のすみかとなっている。
北端の駐車場から今度は湿原の西側の遊歩道へと歩いて行く。ここからは木道が続いている。
ロープで囲われた場所にはサギソウが咲いている。
スケールこそ違えど、四国の尾瀬と言われる所以はこの木道と湿原の景色にあるのだろう。
木道の脇には様々な小さな草花が咲いている。
木道は経年のせいで所々で踏み板が痛んでいて、気を付けないと踏み抜きそうになる
ヶ所がある。後ろから来る奥様たちは度々立ち止まっては何やら写真を撮っている。
たびの尻滝からぐるっと一周してコーヒータイムも入れると、2時間弱かけて戻って来た。
あとは遊歩道を下って行くだけだ。前を行く奥様たちは相変わらず世間話に花を咲かせている。
展望台の手前では、往路では気が付かなかったが、山側の斜面には段々に石積みが残っている。
この辺りまで集落の畑があったのだろうか?
たびの尻滝からは40分弱ほどで宮石の集落が見えてきた。駐車場に着いた時には、また
たっぷりと汗を掻いてシャツも汗でびっしょり。しらさぎ荘の建屋の陰でシャツを脱ぎ、
ズボンの下のタイツも脱ぐと随分とスッキリとした。
今日本来は歩く予定だった奥二重かずら橋から三嶺は16km、10時間ほどのコースタイム。
今までで最長に近い距離と時間に、少し二の足を踏んでいる。かずら橋を7時にスタートしても
名頃登山口に降りるのは17時。日増しに日中の時間が短くなっているのを気にしながら。
一番の問題は朝起きられないあっちゃんが、果たして名頃に6時30分にたどり着けるのか?
歩行距離や行動時間以上に問題なのだ。出来れば今年中には完歩したい『線で繋ぐ~』。
さぁ、そろそろ気合を入れていかなければ・・・・!!
着替えを済ませて楽しみにしていたランチ。あっちゃんがお蕎麦が食べたいと言うので、
本人がチェックしていた蕎麦屋へ。だが向かう途中でそのお店も週末のみの営業と判り、
仕方がないので国道32号線沿いの“あめご亭”で祖谷そばを頂いてみる。つなぎを使って
いない祖谷そばは切れ切れで、特にこのお店は長くても5センチもないくらいに短い。
私は天ぷらそば。ルリちゃんはざるそば。そしてあっちゃんはかけそばの大。
少し甘めの出汁で美味しくいただいた。店を出て直ぐ横のお店で私がソフトクリームを
注文していると、その横であっちゃんがたこ焼きを注文した。痩せた体のどこに入って
いくのだろうか。店内で食べていると店のおじさんは色々と気を利かせてくれた。
特別愛想が良いというわけではないが、さきほどのあめご亭の不愛想な女性店員と
比べると、随分と親切に感じてしまった。
甘いものは別腹とよく言うが、ルリちゃんの大判焼き、私のソフトクリームまでは
理解ができるが、かけそばの大を食べた後にたこ焼きとは・・・・・?これで太らないのが
不思議なあっちゃん。私のお腹の脂肪を是非分けてあげたい!
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