KAZASHI TREKKING CLUB

四国の山を中心に毎週楽しく歩いています。

『線で繋ぐ石鎚山~引地山』 割石東山・青滝山

2023年04月14日 | 四国の山
昨年末の白猪峠から黒森峠を繋いだ後、中断していた石鎚山から引地山の線を

繋ぐべく今日は黒森峠から再スタート。黒森峠からは残り3回で石鎚山までの

線が繋がる予定だが、次の堂ケ森と二ノ森が累積標高でいうと今までで一番の

標高差になりそうだ。その前のウォーミングアップで今日は黒森峠から堂ケ森に

向かって歩いてきた。

先ずは梅ケ市の登山口に一台をデポ。その後一台に乗り込んで黒森峠へと走る。

青滝山への取付きは峠の切通の法面を登って行く。










道は直ぐに防火帯の幅の広い道になる。そう言えば峠から石墨山への道も最初は

同じような防火帯の道だった。そしていきなりの急登だった。








綺麗に刈り払われた道は急でも歩きやすい。小さなピークを越えると右手の景色が

開けてきた。すると手前の深緑の稜線の奥に少し霞んではいるが薄く稜線が見えた。

そしてその稜線の左のピークに確かに反射板が見える。『堂ケ森が見えますよ!』と

前を歩く奥様たちに声をかけ引き留める。森林限界を越えて笹原になった尾根。

堂ケ森までは随分と遠いが、次週はあそこまで歩くんだと思うと感慨深い。











三人で横に並んで『遠いね~』と言いながら、しばらくの間眺めたあと歩き始める。

取付きからは20分ほどで三等三角点 菖蒲谷 1073.81m に着いた。

ここまで北に向かって続いていた道は、右に折れて東に向かって続いて行く。










稜線上に続く道の両脇は笹が生えているが、おそらく昨年にでも刈られて

いるのか、登山道まではまだほとんど覆われていない。ただ夏になれば次第に

笹の勢いで、登山道は隠れてしまいそうなヶ所がある。

すると左手木々の間から随分遠くにピークが見える。ギザギザのピークはひょっとして

『あれは石鎚山じゃないですか!』と言ってまた奥様たちを呼び止める。











道は笹の背が高くなったり低くなったりしながら続いて行く。少し下った所に

25番鉄塔があったが、支線名は分からない。







尾根道は東温市と久万高原町との境界。けっこう大きめの境界の石柱が続いている。








すると稜線上に大きな岩が現れ始める。最初はその脇を抜けて進んで行くが、

最後の大岩は岩の下が切り立っていて回り込めない。仕方がないのでそのまま岩を登る。

幸い2カ所ほどちょうどいい場所にしっかりとした木の根があり、その根を

掴みながら登って行く。














大岩をやり過ごすと何度かのアップダウン。笹の背丈も場所場所によって変わってくる。

所によっては前を歩く二人が埋もれてしまって見えなくなる。この辺りは夏には

笹薮になってしまいそうだ。

いつもなら下りで怪しくなってくる膝が、今日は登りでも怪しくなってきた。

鋭痛ではないが重たい鈍痛。我慢できないような痛みだはないが、今後酷くなったら

どうしようという思いが頭をよぎる。














そんな場所があるかと思えば急に北側の木々が疎らになり、明るく雰囲気の良い道になる。

麓に見えるのは海上(かいしょ)の集落辺りだろうか。正面奥に見えるのは三ケ森




















道は相変わらず左側が自然林、右がスギとヒノキの人工林になっている。

そのスギ林はかなりの高さまで枝打ちされてスクスクと伸びている。











海上峠辺りで水分補給。地図を見ていたルリちゃんが『あっ、三角点を通り過ぎてる!』と。

そう、途中にあった 四等三角点 杣野 1237.8m を見過ごしてしまったのだ。

海上峠は北は滑川渓谷に沿って海上へと続き、南は梅ケ市への道が地形図には

破線で載っているが、はっきりとした道は確認できなかった。

海上峠からは青滝山への登りになってくる。この辺りも少し笹が深くなっていた。











途中ではきりのいい1234mの標高点。その標高点を過ぎ青滝山山頂までの間は

大きなブナが道の右左に点在していた。南側には梅ケ市辺りの谷底平野が見える。















スタートから2時間40分で青滝山山頂に着いた。 三等三角点 青滝 1303.37m

三角点の周りには少し背が伸びたフキノトウ。今日ぐらいの天気になるとそろそろ

温かい麺ではなく冷たい麺が口に合う。そう思いながらも横ではあっちゃんは熱い

キーマカレーを食べている。そのカップの蓋を開けた途端周りにカレーの匂いが広がった。











青滝山からはまだ葉のついていない木々の下、明るく気持ちのいい道が続いて行く。

最初に見た割石東山の手前で見えた堂ケ森が随分近づいて来た。

その堂ケ森の北斜面の奥に見えるのは西ノ冠岳かな~?





















青滝山から二回程アップダウンして着いた鞍部が相名峠だった、峠には青滝山山頂にも

あった背の高い『世界人類が平和でありますように』と日本語と英語で書かれた

標識が立っている。奥様たちが峠の北側の踏み跡を辿ると、『すごい急坂や!』と

二人で言っている。その道は保井野へと続いているが、ほとんどの人がこの道ではなく、

もうひとつ東側の登山道を登って堂ケ森へと歩いている。反対の梅ケ市への道は

踏み跡もなく見つけられなかった。

ここでルリちゃんが何やら地図を広げて考え始めた。今日の予定はこの先の梅ケ市への

分岐からさらに東の保井野登山口への分岐まで行くつもりだった。なぜなら次は

保井野登山口から登って堂ケ森・二ノ森に行く計画だったので、線を繋ぐためには

梅ケ市への分岐からは往復する事になる。

その往復もしかり梅ケ市登山口からの200mほど標高が高い。それなら次週は

保井野登山口からではなく梅ケ市登山口から登ったらと提案があった。

『ふむふむ、それも一理ある』と、いかにもルリちゃんの提案に賛同してあげるように

言ってみたが、実はここまでで膝が結構いっぱいだったのだ。










峠からはひと登りで 四等三角点 相名峠 1218.23m








さらにもうひと登りで梅ケ市登山口への分岐に着いた。










計画変更になったのが少しご不満そうなあっちゃんだったが、『私が言っているんじゃ

ないですから、あくまでルリちゃんの提案ですから』と嘯いた。コースタイムでは

ここから1時間25分になっているが、下りも速い奥様たちなら1時間ほどで降りられそうだ。








案の定、前を行く二人はトントンとリズミカルに降りて行く。以前は膝痛で下りの

スピードが極端に落ちたあっちゃんも、今ではジムに通って筋肉を付けたお陰なのか、

全く問題なく降りている。これでは登りも下りもつけ入る隙が無いヘッポコリーダー。










道は植栽地の中をどんどん高度を下げ、何度か作業道へと飛び出す。

間伐された木の間から今日歩いてきた青滝山の稜線が見える。そして正面には

石墨山の稜線も見える。










明るい植栽地から今度はだんだんと林床に雑木の生えた、少し薄暗い林の中の道になる。

この辺りになってくると、登山靴の中で伸びた中指の爪が横の指に食い込んでくる。

登りでは何ともなかった右の膝も怪しくなってきた。













『あ~あ、昨日の夜にでも爪を切っとくんだったな~』後悔しながら下って行くと

そのうちに林道に飛び出した。取付きにはスチール製の立派な道標が立っていた。

次週、ここから堂ケ森まで2時間40分の登り徹しか。














林道になると道は緩やかになり、靴の中の指の痛みも和らいだ。

道の脇の林の中にミツマタがまだ白い色の花をつけている。

このミツマタは薄暗い林の中でよく見かけるが、その日陰の中で葉を付けずに

白い花を散りばめたミツマタは良く目立つ。













稜線上には全く見られなかったスミレが、ここまで降りてくるとあちこちに咲いていた。








朝デポした登山口には、予想通りに1時間ほどで着いた。ネットではよく見る

仮設のトイレのある登山口の駐車場には、登山届を入れるポストもある。

登山届のポストがあると何となく本格的なルートに見えるのは私だけだろうか?











駐車場の脇の桜の木もほぼ葉桜になっていた。桜の花が散ると山肌は一気に新緑色に染まる。

そしてまた直ぐに今度は深緑色に変わって行く。日中の気温が上がっても肌を撫でる風は

乾いていて心地よく、山を歩くには一番気持ちのいい時期かもしれない。

帰りの道、車窓から見えた白猪山も少し黄色く霞んで見える。今日は全国的に黄砂が

飛んでいるようだ。山も空も春のど真ん中だ!







残り石鎚山まで2回

最新の画像もっと見る

コメントを投稿