こんにちは。
前橋の販促経営コンサルタント、藤田です。
今日もよろしくお願いします。
今朝は朝から北風が強く、晴れてはいるんですが、寒くてしょうがないですね。
天気図を見ると、日本海に筋状の雲が見えます。
これがあると寒いということ、ですね。
窓の外では、例の風の音が聞こえています。
さて、落語家の立川談志さんがなくなりました。
奔放なガキのまま、大人になり切れなかったというような感じの人でしたね、わたしから見れば。
あるとき、わたしはその頃担当していたプロモーターが呼んだ、彼の落語を聴きにいったことがあります。
そのときのことが忘れられません。
一言で言えば「やつはプロじゃない。ただのガキが大人になって年をとっただけのことだ」って思いました。
そのときのことを書きましょう。
死者に鞭を打つつもりはありませんが、ニュースを見ていると、あまりにも持ち上げることばかりで(まあこれは日本人特有のことで、死んでしまえば敵でも何でも賞賛するという特質があります)、見ているのがいやになってきました。
その日、妻と一緒にホールに行きました。
前座でなぜか談志さんの関係者のモダンダンスがあり、そして他にも何かあったようですが、そのあと談志さんの落語が始まりましたが、話し始めてすぐになにを思ったのか、マイクを外してしまいました。
「落語というもんは、こんなマイクを通してやるもんじゃねえ、俺の流儀に反する」というような理屈をこねていました。
その会場は1500人ほども入るバブル時に作られたホールで、その日の客数は800人ぐらいだったようです。
その広い会場ではマイクがないと後ろはなかなか聞こえません。私たちは2階にいたので、ほとんど聞きとることができません。
客席から「マイクを使え!」「聞こえないぞ」という声も上がりました。
当然です。
私たちは談志さんの噺を聞くためにお金を払ってわざわざやってきているんです。
彼は、落語を聞きたければ末広亭のような小屋に聞きに来いというわけらしいです。
じゃあ逆に聞くけれど、本人はどうしてこんな地方公演を引き受けたのか、ということです。
自分の流儀に反するなら、地方のこんな大きなホールでやらなきゃいいじゃないか、と思いませんか。
マイクを使わなくてもいい小さな小屋を選んでやればいいじゃないか、と。
金だけとってやらないというのは流儀に反しないのか、と。
これじゃまるで詐欺です。
その日は客のヤジに負けて、しばらくあとでまたマイクを手元に置いて噺を終えました。
しかし数日後、そのプロモーターに聞くと、翌日の同じ県内の公演では出演さえしないで帰ってしまったということでした。
これってプロじゃないですよね。
調子が悪いようにも見えなかったし、その後も入院したという話もありませんでしたから、ただの気まぐれだったのでしょう。
例えば野球やサッカーの選手が何でもないのに、ただの気まぐれでゲームを休むというようなことがあったら、その選手はプロ失格です。
談志さんは落語を人に聞かせるというプロなんです。
そのプロが自分の気まぐれで噺をしないというのは、まして会場にお客さんを呼んでおきながら、いやだというのは、ただのガキのわがままに過ぎません。
たった一度しかそういうことがなかったという弁解がもしあれば、そのたった1回しか噺を聞くチャンスがなかったお客様には、その“たった1回”、それがすべてなんです。
これを小売業に置き換えてみましょう。
たとえば、自分の店で使えるプリペイドカードを作り、大々的に宣伝して、たくさん購入してもらったあと、これは使えませんというのと同じです。
お客様相手の仕事すべて言い得ることですが、たった1回でも、お客様を不快にさせてしまうと、二度と戻ってはきてくれません。
たとえ店側のミスがそのたった1回でも、そのたまたまの、「たった1回」に立ち会わされたお客様にとっては、それがその店のすべてなんです。
落語家としては一流だったのでしょう。
天才だという声もニュースの中にありました。
でもわたしには、その“たった1回”だけの苦い経験があるので、ただのだだっ子のようにしか思えません。
それでは今日はこれで。
上記へのご意見やコメントは下記メールまでお願いします。
このブログに載せることはありませんので、忌憚のないご意見、感想をお待ちしています。
▼下記は現在配信中の、無料メールマガジンです。
お店や会社経営のちょっとしたいいヒントがたくさん載っています。
消費者目線のマーケティング
繁盛店になりたいか!
「あっ、そうか! ちょっとした『気づき』が繁盛店に変える」
あなたの一日が今日も普段通りの良い一日でありますように。
藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。
群馬県前橋市天川大島町186-25
藤田販促計画事務所
http://www.shakatsu.co
E-mail:k1948f@nifty.com
TEL.027-261-6671(FAX.同様)
前橋の販促経営コンサルタント、藤田です。
今日もよろしくお願いします。
今朝は朝から北風が強く、晴れてはいるんですが、寒くてしょうがないですね。
天気図を見ると、日本海に筋状の雲が見えます。
これがあると寒いということ、ですね。
窓の外では、例の風の音が聞こえています。
さて、落語家の立川談志さんがなくなりました。
奔放なガキのまま、大人になり切れなかったというような感じの人でしたね、わたしから見れば。
あるとき、わたしはその頃担当していたプロモーターが呼んだ、彼の落語を聴きにいったことがあります。
そのときのことが忘れられません。
一言で言えば「やつはプロじゃない。ただのガキが大人になって年をとっただけのことだ」って思いました。
そのときのことを書きましょう。
死者に鞭を打つつもりはありませんが、ニュースを見ていると、あまりにも持ち上げることばかりで(まあこれは日本人特有のことで、死んでしまえば敵でも何でも賞賛するという特質があります)、見ているのがいやになってきました。
その日、妻と一緒にホールに行きました。
前座でなぜか談志さんの関係者のモダンダンスがあり、そして他にも何かあったようですが、そのあと談志さんの落語が始まりましたが、話し始めてすぐになにを思ったのか、マイクを外してしまいました。
「落語というもんは、こんなマイクを通してやるもんじゃねえ、俺の流儀に反する」というような理屈をこねていました。
その会場は1500人ほども入るバブル時に作られたホールで、その日の客数は800人ぐらいだったようです。
その広い会場ではマイクがないと後ろはなかなか聞こえません。私たちは2階にいたので、ほとんど聞きとることができません。
客席から「マイクを使え!」「聞こえないぞ」という声も上がりました。
当然です。
私たちは談志さんの噺を聞くためにお金を払ってわざわざやってきているんです。
彼は、落語を聞きたければ末広亭のような小屋に聞きに来いというわけらしいです。
じゃあ逆に聞くけれど、本人はどうしてこんな地方公演を引き受けたのか、ということです。
自分の流儀に反するなら、地方のこんな大きなホールでやらなきゃいいじゃないか、と思いませんか。
マイクを使わなくてもいい小さな小屋を選んでやればいいじゃないか、と。
金だけとってやらないというのは流儀に反しないのか、と。
これじゃまるで詐欺です。
その日は客のヤジに負けて、しばらくあとでまたマイクを手元に置いて噺を終えました。
しかし数日後、そのプロモーターに聞くと、翌日の同じ県内の公演では出演さえしないで帰ってしまったということでした。
これってプロじゃないですよね。
調子が悪いようにも見えなかったし、その後も入院したという話もありませんでしたから、ただの気まぐれだったのでしょう。
例えば野球やサッカーの選手が何でもないのに、ただの気まぐれでゲームを休むというようなことがあったら、その選手はプロ失格です。
談志さんは落語を人に聞かせるというプロなんです。
そのプロが自分の気まぐれで噺をしないというのは、まして会場にお客さんを呼んでおきながら、いやだというのは、ただのガキのわがままに過ぎません。
たった一度しかそういうことがなかったという弁解がもしあれば、そのたった1回しか噺を聞くチャンスがなかったお客様には、その“たった1回”、それがすべてなんです。
これを小売業に置き換えてみましょう。
たとえば、自分の店で使えるプリペイドカードを作り、大々的に宣伝して、たくさん購入してもらったあと、これは使えませんというのと同じです。
お客様相手の仕事すべて言い得ることですが、たった1回でも、お客様を不快にさせてしまうと、二度と戻ってはきてくれません。
たとえ店側のミスがそのたった1回でも、そのたまたまの、「たった1回」に立ち会わされたお客様にとっては、それがその店のすべてなんです。
落語家としては一流だったのでしょう。
天才だという声もニュースの中にありました。
でもわたしには、その“たった1回”だけの苦い経験があるので、ただのだだっ子のようにしか思えません。
それでは今日はこれで。
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