ごっとさんのブログ

病気を治すのは薬ではなく自分自身
  
   薬と猫と時々時事

外れのパソコン

2015-08-21 10:21:06 | 文化
現在は家電製品だけではなく、色々な機器類、車も含めて精密機器化が進んでいます。そのために製造工程の進歩もすばらしく、ほとんど故障しなくなっているようです。

しかしそれでも検査時に見つけられないような、欠陥商品ができてしまい販売されることはあるようです。本来こういった欠陥商品は、メーカーが無償で交換すべきと思っていますが、なかなかそうはいかないようです。そうなるとこういった外れの機器に当たってしまった場合は、運が悪かったとあきらめて新しく購入するのが正しい選択と思っていました。

そこで私のパソコンの話です。2年半ほど前に購入したのですが、その時はOSとしてウインドウズ8が出たばかりだったのです。そのため売っている物すべてにこのOSが入っていました。これを購入して使ってみると、ウインドウズ8はパソコンをスマフォ感覚で使えるようにするためのOSであることがわかり、非常に使いづらいものであることがわかりました。それを何とかXPやセブンと同じような使い方に設定して使用していました。たぶんこの設定のためではないと思いますが、ある日突然立ち上がらなくなってしまいました。

メーカーのサポートセンターやマイクロソフトに電話していろいろやってみましたが、どうも基本的なところが故障したようです。これは明らかに外れのパソコンの様なので、あきらめて買い替えようかとも思いましたが、まだ1年ちょっとですので、修理に出しました。その結果工場出荷時の状態に初期化されて戻って来ました。重要なデータはUSBに落としてありましたので、それほど問題なく復旧することができました。

それから1年以上問題なく使っていたのですが、先日ウインドウズ10を無償で自動的にダウンロードしていました。せっかくなのでこれをインストールしたところ、ウインドウズ8.1よりもさらに使い勝手が悪くなってしまいました。これを何とか使いやすくしようといろいろやってみましたが、どうも機能がおかしい感じでした。そこでマイクロソフトのサポートセンターに電話したところ、いろいろ指示された手法が全く機能しません。対応してくれた人もおかしいと感じたようで、基本的な確認をいくつかやったところ、正常にインストールされていないか、機種が対応していないという結論になりました。

結局元のウインドウズ8.1に戻す方法を教えて貰い、もとのOSに戻して使っています。これで完全に問題がなくなったのか、しばらく使わないと分かりませんが、今回の原因は基本的にこのパソコンが「外れ」であるために起こったような気がします。やはり外れのパソコンに当たってしまったからには、早めに買い替える方が正解なのかもしれません。

蚊取り線香の話

2015-08-20 10:28:33 | 化学
押し入れの片づけをしていたら、豚の形をした蚊取り線香用の入れ物が出てきました。おそらく20年以上前のものですが、この中で蚊取り線香をつけておくというのが、夏の風物詩になっていたような気がします。

さらに思い出としては、もう50年以上前ですが、その頃は夏になると布団を覆うように蚊帳を張っていました。私は子供のころこの蚊帳が好きで、家の中に特別な空間が現れたような気がしていました。さすがに現在はどこに行っても蚊帳を見ることはなくなりましたが、これも夏の風物詩の一つかもしれません。
蚊取り線香も今は電子蚊取りなどに置き換わり、ほとんどなくなったのかと思っていましたが、ドラッグストアに行ってみると、キンチョウブランドの渦巻き型がかなり置いてあるので、まだ現役なのかもしれません。この渦巻き型の蚊取り線香は本当に優れており、抜群の効果と安全性、たぶん寝てから朝までの長時間効果といういろいろよいところを兼ね備えていました。

さてここからは私の専門ですが、蚊取り線香の有効成分は、除虫菊中の含まれる「菊酸」という化合物です。菊酸は昆虫類の中枢神経受容体に作用し、哺乳類の受容体には全く作用しないという、人間や家畜類には安全性の高い殺虫剤といえます。菊酸は化合物としては、ピレスロイドといわれる一連の化合物の一種で、天然物質としても多くの種類が知られています。詳細は省略しますが、構造中かなり珍しい3員環についたカルボン酸を持ち、あまり安定な化合物ではありません。

現在は合成ピレスロイドが多数開発され、電子蚊取りなどは、ほとんど合成化合物が使われているようです。このピレスロイドの実用的な合成法を初めて開発したのが、私の所属した研究室の教授で、1950年代とずいぶん古いものですが、私が学生の頃も研究室の重要なテーマの一つが、ピレスロイド合成でした。面白いことにその後私が派遣された財団法人の研究所の、私のボスの研究テーマの一つが、新しいピレスロイド類の合成で、ここから安定性に優れた菊酸類縁隊が発見され実用化されました。これが1980年代でしたが、たぶんこのあたりがピレスロイド研究の最盛期で、現在使われているものはほとんどがこの時期に見つかったもののようです。私は少し手伝いをする程度で、あまりかかわってきませんでしたが、除虫菊の菊酸から始まったピレスロイドの歴史はなかなか面白いものです。

ところで最近蚊が減ってきたような気がします。私の家にも電子蚊取り器が転がっていますが、ほとんどつけることがありません。網戸などがよくなったのか、ボーフラの生育環境がなくなったのかわかりませんが、蚊が飛ぶ嫌な音を聞かなくなりました。せっかく豚の蚊取り線香入れが出てきたので、たまにはつけてみようかなどと思っています。

熱中症あれこれ

2015-08-19 10:22:57 | 健康・医療
お盆も過ぎて少し涼しくなったような気がしますが、もう一度くらい暑くなるのかもしれません。

最近は高温注意報や、熱中症の危険をいろいろ報道していますが、この熱中症という言葉はいつごろから使うようになったのでしょうか。昔は熱射病や日射病という言い方はあったのですが、あまり熱中症とは言ってなかったような気がします。現在はいろいろなところにエアコンの整備が進んでいるのに、熱中症で搬送される人や死亡する人まで出るのは不思議な気がします。毎日のように報道されていますが、単に取り上げることが多くなっただけで、特に増加しているわけではないのかもしれません。

普通は発汗作用などで、暑くても体温を一定に保っているものが、熱を排除しきれなくなり、上昇して起きるのが熱中症とされています。ですから単に気温が高いだけでなく、湿度が高いと汗による調節が難しくなり、熱中症となる率が上がってしまうようです。このように汗というのは、非常に重要な役割を果たしているのですが、私は頭と顔から汗が出るタイプで、若いころはこれがかなり嫌で、目立たない人がうらやましいと思っていました。私の知人でかなり暑くても、汗ひとつかかず涼しい顔をしている人がいました。この人は汗をかかないのですが、だんだん顔が赤くなり、フラフラになってしまいました。病院で調べたところ、通常より汗腺が少なく、簡単に熱中症になってしまうようです。その後手術をしたと聞きましたが、どうやって汗腺を増やすことができるのか不思議な気がします。

熱中症の予防には、水分補給が必須ですが、単に水だけではなく塩分補給も重要なようです。大量に汗をかいた場合、単に水を飲むだけだと塩分不足で痙攣を起こすとされています。現在はスポーツ飲料など必要なミネラル補給ができるものが身近にありますが、昔はどうしていたのでしょうか。現在はスポーツ医学も発達したと言われていますが、昔は激しい運動をしたとき水分を取ってはいけないとされていました。このように現在では常識と思われていることが、変わってくる可能性は高いと思われます。

いろいろ調べて熱中症予防に取り組むよりも、自分に合った方法を見つけるのが一番良いような気がします。私は最近外に出るときは、ペットボトルのお茶を準備するようにしていますが、この程度で幸い熱中症的な症状が出ることはありませんでした。このブログのタイルにもあるように、病気を治すのは自分自身ですし、その病気を予防するのも個々人違っているような気がします。暑い時にはあまり外を出歩かないというのが、最大の予防法であることは確かです。

ロジャーズカップ決勝戦

2015-08-18 10:25:01 | テニス
昨日ロジャーズカップの決勝戦が行われ、マレーが6-4,4-6,6-3でジョコビッチを破り優勝しました。

このところテニスの話しばかり書き、テニスブログのようになっていますが、この決勝戦はまれにみる良い試合で、感動しました。この試合はこちらの時間で午前4時からでしたので、当然録画しておきました。どうせジョコビッチの優勝だろうと、見るのも昼近くなってしまいました。

上に書いたスコアを見ると、通常のワンブレークずつのフルセットの試合のスコアなのですが、実際ははるかに接戦となっていました。こういったスコアで決着がつく場合、試合時間は2時間もかからないことが多くなっています。しかしこの試合は3時間もかかりました。
男子テニスの試合は、サーブをする方が圧倒的に有利となります。サービスエースでなくても、サーブで相手を崩して得点する、いわゆるサービスポイントが2,3回はありますので、ゲームを取りやすくなるわけです。

ところがこの試合は、両者ともサーブが悪かったわけではなく、すばらしいリターン力を示しました。ですからほとんどがストローク戦の長いラリーになったのです。とにかく2人とも素晴らしいフットワークで、普通だったら決まりそうなショットや、前に出てのボレーやロブを皆拾ってしかも厳しいコースに返していました。つまりゲームを取るための条件である2ポイント連取ができないのです。

1セット目の最初の2ゲームはお互いキープで始まりましたが、その後はどちらがサーブであっても簡単にキープできず、長いジュースでの戦いとなりました。ゲームポイントが来たりブレークポイントが来たりするのですが、もう1ポイントがなかなか取れません。本当に1ポイントの重みを感じました。ゲームカウント4-4というところで、1時間かかってしまいました。こうなるとどちらがセットを取るか全くわからなくなり、ほんのわずかな差でマレーがこのセットを取りました。

2セット目も全く同じような展開になり、通常1ゲームは3,4分で決着がつくのですが、ジュースジュースの繰り返しで、何と15分もかかったゲームも出てきました。このセットはジョコビッチがとりましたが、本当にどちらがとるか終わるまで予想ができないゲーム展開でした。

たぶん両者の実力が拮抗しており、ともに集中力を切らすことない3時間の戦いの結果マレーが3セット目を取りました。これを見ていると、マレーとジョコビッチは完全に同じ域に達しており、錦織はまだかなり離れているようです。マレーはこの優勝でランキング2位に上がりますが、今回の試合は、本当に世界のトップの対戦らしい素晴らしい試合でした。

錦織 決勝進出ならず

2015-08-17 10:25:37 | テニス
カナダのロジャーズカップの話を書きましたが、残念ながら錦織は準決勝でマレーに敗れ決勝進出はなりませんでした。

しかしこの大会準々決勝でナダルと対戦しました。元世界1位でケガや病気からやや順位を落としてはいますが、錦織は過去7連敗と一度も勝っていない相手です。ゲームが始まると、ほぼ互角の打ち合いになっています。ナダルはそれほど速いサーブではない物の、ストロークになればエッグボールとか形容されますが、強いスピンがかかり急激に落ちて跳ね上がるボールを武器に主導権を握る展開となります。それを錦織は高い打点から強いボールを打ち込み、ミスがほとんどなく入っていました。これでナダルがやや焦ったか、めったにないダブルフォルトから錦織がブレークしました。しかも錦織のサーブもよく、付け入るスキを与えませんでした。このセットはなんと2回のブレークに成功し、6-2で取ることができました。

見ている方は、これならば勝てそうという気持ちと、ナダルがどこかで盛り返すのではという不安が入り混じっていました。それでも2セットに入ると、1ゲーム目はナダルにキープされたものの、次から4ゲーム連取し圧倒的に有利になりました。ところがここからナダルの反撃が始まり、早い段階から叩いてくるようになりました。それにつれて錦織の1stサーブが入らなくなり、ブレークされてしまいました。それでも錦織はまだリードしており、5-4でサービングフォーマッチとなりました。これは本当に緊張して見ていましたが、何とかキープし6-4で勝つことができました。これは本当にすごいことです。ナダルがまだ復調していないことや、錦織が非常に良かったとはいえ、ナダル相手にストレートで完勝できたわけです。

そこで昨日の準決勝マレー戦も期待して見ていました。ところが最初の錦織のサービスゲームで、1stサーブが全く入りません。2ndになるとマレーはコート内まで入って打ってきますので、対応できないことが増え、いきなりブレークされてしまいました。しかし次のゲームでブレークバックして、対に戻したのですが、だんだん錦織の動きが悪くなってきました。結局このセットは6-3で取られてしまいました。

2セット目に入ると錦織がどんどん動けなくなり、全くサービスゲームがキープできず、最後のゲームはボールを追うこともせず、観客からブーイングが出るほどでした。結局このセットは6-0と手も足も出ず負けてしまいました。
後からのコメントでは、錦織は1セット目の後半から下半身に痛みが出たようです。これはどこかの故障か、疲労の蓄積によるものか分かりませんが、やはりスケジュールがハードすぎたようです。今日から次のマスターズが始まりますが、錦織には棄権してゆっくり休んでもらいたいものです。