私がじゃなくて(いや、私もだけどさ!)、うちの猫・・・ウリがだけど!
涼しくなったので、もう猫たちに爪とぎされてボロボロになった花ござを捨てて、ラグに敷き替えようと思い、ついでに一度ダニ退治をしようと思ったわけだ。
やるのはロフトのあるLDK。老猫以外の猫たちの生活スペースだ。まずは猫たちをLDKから追い出さねばならない。が、猫たちは普段は逆にLDKから出たがってばかりなので、ドアを開け放てば簡単だ。すぐさまコータとムギが廊下へ飛び出していく。戸が開いた事に気がつかずに食器棚で寝ているユータを下ろし、ロフトのウリを階下へ追いやり、よしよしと薬をセットしてドアを閉めた。さーて、猫たちが洗面所とかで悪さしていないかと確認したら・・・
あれ?なんか少なくないか・・・?
私はまさか!と廊下とリビングを隔てるガラス窓付ドアから中をのぞいた。勢いよく白い煙が噴き出しているその向こう、窓のウッドブラインドのところに黒い影が。
「う・・・ウリ?!」
あほたれ~!!と私は息を止めて中に飛び込み、ウリを捕まえようとしたが、やつは逃げた。「だめだってば!」と追う私を尻目に再びロフトへ。ロフトへ上がった私を振り切って今度は下へ。スピードで猫にかなうわけなんかないっつーの!あー、もう息が続かん、と吸ったら・・・うわあ。殺虫スプレーを喉に向かって噴射したらこうじゃねえのという強烈な刺激。頭がクラクラする。これじゃ私より肺活量の少ない猫の方が明らかに先にやられるだろ!
下へ降りたら今度はドアの隙間から、ムギが入ってくるのが見えた。「ば、ばか!」大慌てでムギを優先して捕まえようとするが、遊びと勘違いしたのか逃げる逃げる。なんとか捕まえて一旦外に出て深呼吸。また息を止めて部屋に入るが、ウリはまたロフトへ逃げる。煙は上に昇ってくるのでロフト内は真っ白だ。すぐ息が上がって煙を吸ってしまうと、喉と肺が痛い。ウリが死んじゃう!と私はもうパニック状態。「ウリ、頼む!早く早く!」ウリは私の剣幕に何か感じたのか、それとも単に薬のせいか、今度は逃げずようやく捕まった。病院へ行くときのように私を蹴り飛ばして逃げたらどうしようと思ったが、多少もがくだけだったので、脇に抱えてハシゴを降り、外へ連れ出すことができた。
ううう、肺と喉が痛いよー、気持ち悪いよー(←酸欠?)、と私はベッドに転がった・・・。ああもう、気分はバックドラフトか海猿だ・・・。
やれやれ。あの煙式殺虫剤は、思ったより強力だということがよくわかったよ・・・。
教訓。殺虫剤を撒くときは、ちゃんと猫の数を数えよう!・・・「番号!」と叫んだら、猫たちが「1!」「2!」「3!」・・・と答えてくれたら楽なんだけどねえ