華麗なるオーストラリアンライフ

渡豪17年。職業・看護師。
白熊のようなオージーの旦那1人とワンコ2匹で
ニューサウスウェルス州の田舎町で生息中。

モンぺがいたよ

2015年07月15日 23時19分59秒 | Weblog
今日からまたお仕事。今回は3つ。

初日の今日は午後シフト。午前中は家のことをゴソゴソしたのち、水曜日は特売の日なのでスーパーもはしご。基本的に安くなっているものしか買わないので、特売日はゆっくり見てまわる。とはいえ、そろそろ緊縮財政期なので、必要なものだけ買って帰宅。
Dの夕食にまたまた冷蔵庫一掃メニュー・なんちゃってキッシュを作った。冷蔵庫がスッキリして嬉しいわ。自分は最後のカレーを使ってカレーうどん再び。うまし。いや~、気に入ったわ、このカレー。また作ろう。

家を出る前に紅茶を飲みながらお笑い番組鑑賞。今日は「明石家電視台」。面白かったー。笑ったわー。

さてお仕事。
一時の満床からは多少患者さんが減っている。現在我が病院は大幅にレイアウトが変更されている途中で、いくつかのベッドが使えないようになっているのも理由のひとつ。工事はうるさいけど、病棟自体の騒々しい感じは多少落ち着いたかも。

私は6名担当。うち1人は緩和ケアだった。

申し訳ないけど、このおばあさん、おそらくこの一週間が山場。痛み止め以外の投薬もストップし、積極的な治療は何も行わないところまできている。こうなると私たち看護師がすることは、口内、床ずれ、そして排泄のケア。
ウチの病院では口内のケアは日に4回、床ずれのケアは2時間おきというのがだいたいの目安。なのでシフトが始まってすぐに床ずれのケアのために病室へ入った。
ところが。
このおばあさん、どうやら派手に転んだようで額に大きな傷。そして両肩を骨折している。モルヒネと筋肉弛緩剤の投与で意識は半分ないものの、背中やお尻に保湿クリームを塗るために転がそうとすると痛みで顔をゆがめる。付き添っていたお孫さんが「どうしてもそれをしないとダメですか?」というので、治療の理由を説明したものの、患者さんに痛みを与えてまでするケアではないので、このときは何もせずに病室を出た。

というくだりがあって夜。
こちらも一応義務なので、再度病室へ入り、床ずれのケアを“申し込もう”とした。するとそのときは娘さんが来ており、いきなりケンカ越しで「ちょっと。どうしてこのケアが必要なわけ? こんなもう何日も生きれるかどうかわからない人にすることなの?」という。いや、だから緩和ケアの際に必要とされるケアで、でももちろん状況によりますよー…と言い終わる前に「責任者は誰? 話をしないといけないわ! どんな治療も私を通してもらわないと困ります!!」ときた。人の話を聞けーっつーの。私に一秒たりとも説明するヒマを与えずにまくし立てる娘さん。面倒くさくなって、今日のリーダーに丸投げ。
あとで聞いたところによると、もうこちらの標準のケアは要らないとのことらしい。それはそれで患者さん(とその家族)の権利なので結構な話。無理強いする理由もない。

面白いなと思ったのは、リーダーと娘さんの会話の中で「うちの主人はドクターなのよ!」という言葉があったらしい。こちらとしては「だから?」ってなもん。相手が誰だろうと施すケアは同じ。そう告白することで一体何の効果を狙ったのか? もしも「ちゃんとしたケアをしなさいよ!」ということなら、自信を持ってウチの病院のケアはいいと言えるのでなんら臆することはない。ということはよほど医療関係者を信じてないってこと? 一体これまでどんなケアを受けてきたんだか。そして旦那さんであるドクターもいい加減な仕事してるわけ?と言いたくなった。

患者さんはいい人なのに、家族が面倒くさいというのはしばしばある話。もちろんひどい病院や施設の話は絶えないのでヤイヤイ言いたくなる気持ちはわかるけど、端から否定すると、こちらも人間なので、余計にいいケアは受けられなくなるよって感じ。そもそもだったらなんで病院に来たの?ってな話やし。いやいや、いろんな人がいるもんだ。
明日も十中八九担当になる。やれることをやるしかないんだけど、少々気が重い。

明日は午前のロングアワー。もう日付が変わるところ。早く寝よう。朝、ちゃんと起きれますように。
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