開催日 平成28年8月14日(日)午後1時~4時30分
会 場 我孫子駅前 けやきプラザ8階第二会議室
講 師 「新アララギ」選者 雁部 貞夫先生
内 容 短歌作品の批評、添削指導
会 費 1500円/月
8月4日(木)必着で歌稿(短歌3首)を提出してください。
☆見学もできます。(見学の場合は1000円/回) 事前に短歌3首を提出すれば批評・指導が受けられます。
☆雁部先生は全国で屈指の短歌結社「新アララギ」の代表・選者です。登山家としても知られています。
歌集「ゼウスの左足」で島木赤彦文学賞を受賞しました。
☆参加を希望される方は下記にメールしてください。
yohkuraq@gmail.com 手賀沼アララギ短歌会
新アララギ 2016年5月号より
・大震災にも耐へ抜きし天主堂つひに消ゆ北上川のその中州より 一月、石巻にて
・何者の発案なるかハリストス正教会の跡さへも消す
・震災ののちの三年(みとせ)を凛として立ちゐし会堂仰ぎしものを
・漫画館の駐車場にでもせむとするか中州一帯の整地すばやし
・会堂の由緒記しし木札の草に埋もれて朽ちむ時待つ
・街の中へ移りし会堂見むも空し一月尽の雪降り出でつ
新アララギ 2016年5月号より
・武蔵鐙はやも芽を出だしきぬ去年(こぞ)より一つ数を増やして
・ロゼットの薺摘まむと来たりしに早も茎立て花付けてをり
・朽ちてゐる切り株の中の洞(うろ)からも一本(ひともと)出でゐる堅香子の花
・垂(しづ)る雪傘に受けて並木路を郵便投函に往復し来ぬ
・植ゑしもの枯れたる鉢も何かしら芽ぐむと思ひわれは水かふ
・花韮の花が一輪咲きてをり被りし雪の融けし鉢にて
三谷和夫:「白樺村」成りて百年この年を祝ひ語らむ幾つかの会に(新アララギ2016.5)
佐々木フミ子:ハイヒール履けば自づと背筋伸ぶ疾うに忘れゐし感覚にして(新アララギ2016.5)
木村和子:市になりて四十五年の去年春井野小学校は閉鎖されたり(新アララギ2016.5)
千葉照子:灰皿を見つけし夫は煙草吸ひ其の間を吾に甘酒勧む(歌会2016.5)
須田博:若き日に我憧れしはモンブラン山にはあらず萬年筆なり(歌会2016.5)
今野英山:ヒップホップにサルサダンスの地区祭これも戦後の沖縄の顔(新アララギ2016.5)
高橋毬枝:「お邪魔します」枕抱へて孫きたる弟のインフルエンザに暫しの同居と(新アララギ2016.5)
小熊宗克:百年を越す大臼につきし餅そのつきたてを呉るる老い友(歌会2016.5)
山崎日出男:水が飲める灯火(ともしび)点るお湯が沸く命を繋ぐ日々を尊ぶ(歌会2016.5)
麦島和子:*青空に映え咲き満つる紅梅の香り芳し早春の朝(新アララギ2016.5)
岸野トモヱ:*春彼岸突如逝きたる甥の通夜にスロージャズが流れていたる(歌会2016.5)
大倉康幸:*本当に戦うべきはどの相手見えずに迷走しているのでは(新アララギ2016.5)
小那覇暁美:*高野山いずこを歩いておらるるか雨降る夜に空海さまは(歌会2016.5)
前澤重成:大好きなウラシマソウの芽が伸びて種運ぶ鳥の姿も見たし(歌会2016.5)
相川盈子:*食洗機にあとを任せて星空を市民楽団の練習に行く(新アララギ2016.5)
宮本通代:いまだ残る「避難所はここ」の表示板浸水被害の中学校前(新アララギ2016.5)
葛岡昭男:*沈黙のあなたの空を仰ぐとき星になったり雲になったり(新アララギ2016.5)
手賀沼湖畔の「文学掲示板」、6月は当短歌会の作品です
手賀沼湖畔文学の広場にある「文学掲示板」、2016年6月は手賀沼アララギ短歌会の歌が6首掲載されます。
・血圧が急に下がりて父は逝く穏やかな春明け方近く(柏 大倉康幸)
・駆けまわる子らの歓声風に受け校庭の田園は青さ増しゆく(印西 小那覇暁美)
・針を持ちてもの縫ふときが何よりも楽しみとなりぬ老いたる今は(取手 木下和子)
・大雨を喜ぶ如く明日葉はつややかに伸ぶひと日のうちに(取手 木村和子)
・見るほどに旧かなの深み湧く思ひ「あはれ」と「あわれ」並ぶ短歌に(取手 木村和子)
・活きの良きやりいか刺身に捌きたり一口喰みて頷きあいし(柏 麦島和子)