開催日 平成30年8月12日(日)午後1時~4時30分
会 場 我孫子駅前 けやきプラザ8階第2会議室
講 師 「新アララギ」選者 吉村 睦人先生
内 容 短歌作品の批評、添削指導
会 費 1500円/月(会員は6か月前払い)
8月2日(木)必着で歌稿(短歌3首)を大倉まで提出してください。
☆見学もできます。(見学の場合は1000円/回) 事前に短歌3首を提出すれば批評・指導が受けられます。
☆吉村先生は全国で屈指の短歌結社「新アララギ」の前代表です。開成高校教頭・青稜高校校長を歴任するなど教育者としても知られています。
☆見学または入会を希望される方は下記にメールしてください。
eizan@plum.ocn.ne.jp 手賀沼アララギ短歌会
< *印 新仮名遣い>
三谷和夫:我と同じく責負ひ職務に長時間働きて死にし人を思ひぬ(新アララギ2018.6)
佐々木フミ子:逝きまして早二十年か待ち待ちし住井すゑ氏の顕彰なりぬ (新アララギ2018.6)
須田博:ピーと鳴る留守番電話苦手なり伝言確かに伝はりたるや(歌会2018.6)
千葉照子:波荒き稲(いな)鯨(くじら)に獲る栄螺の身締まりて旨しと地の人は言ふ(歌会2018.6)
今野英山:エノケンに古川ロッパ伝説の役者に並びてわれらが「寅さん」(新アララギ2018.6)
高橋毬枝:食器棚のぐい飲みコップ茶碗皿転勤の聟と共に消えたり(新アララギ2018.6)
山崎日出男:ふるさとに九十五歳の姉訪へば別れの際(きは)に小遣呉れぬ(歌会2018.6)
麦島和子:*枯れ野のごとき田畑は一面耕され土くろぐろと春は近づく(新アララギ2018.6)
岸野トモヱ:*まず南天次に連ぎょう雪柳五月というに早剪定す(歌会2018.6)
大倉康幸:*この町を抜け出し世界に羽ばたくと若き日の想い消してはならず(新アララギ2018.6)
宮本通代:コマ撮りの顔は仁王か不動明王羽生結弦のジャンプの凄み(新アララギ2018.6)
葛岡昭男:*山茶花の花をいじめる粉雪を学童傘で落として行きぬ(新アララギ2018.6)
渡辺澄子:*風邪ひきて臥せいる夜半にひらめきし歌をかきとむ薬袋に(歌会2018.6)
石川芳江:*旧型の丹後鉄道外つ国の旅人と話すジェスチャー交えて(歌会2018.6)
丸山幸子:*この駅に降り立つこともなくなりぬ車窓より見る若き日の空(新アララギ2018.6)
立川多喜子:ピアノさらふ娘の伴奏に気がねなくわれは歌ひき「雲は天才である」(新アララギ2018.6)
戸田邦行:*父のなき我が父となる恐ろしさ何ができるか何もわからず(新アララギ2018.6)
鈴木英一:飛鳥には不思議な石像数多あり石工遊びて堀り刻みしか(歌会2018.6)
新アララギ 2018年6月号より
・とめどなく降る春の雪見つつ思ふ彼岸の雪の日君葬(はふ)りしを 深田久弥忌
・ヒマラヤより帰りし吾に電報一通「レンサイ アケテ オイデヲ マツ」と
・傾きし門柱荒縄にてしばりたり初めて訪ひし深田氏の家
・これが全部処女峰なのかと問ひましき次々映ししスライドを見て
・どの岸壁にも弱点ありと猫のごとルート拓きし吾が友なりき 小田川兵吉君
・谷川岳の西に突き立つ俎嵓(まないたぐら)もろき岩攀ぢき五十年前
新アララギ 2018年6月号より
・回り道して来たりたる甲斐ありて今日橋下に翡翠三羽
・洗足用水の跡をとどむる道のくねり片側のみの桜の並木
・歩みゐる人と思ひしが近づけば麦の畝を踏みてをりたり
・思ひたち今日は来たりぬ大井町の地名となりし寺の大井に
・短過ぎるスカートと思ひ目を移せばもつと短きスカートがあり
・学ぶことはいつでも出来ると思ひつつ過ぎてしまへりわれの一生(ひとよ)は
7月3日(火)、4日(水)の両日にわたって、東京御茶ノ水の東京ガーデンパレス湯島会館において「新アララギ第21回全国歌会」が開催され、
当歌会からは三谷和夫、木下和子、高橋毬枝、葛岡昭男、立川多喜子、今野英山の6名が参加しました。
立川多喜子は懇親会の司会を、今野英山は質問コーナーの司会を担当をしました。二人とも新アララギの編集委員であり、手賀沼アララギ短歌会の存在を再認識してもらえたと思います。
詠草提出者は86名、出席者は第一評と二評を輪番でおこない、第三評は6人の選者が交代で行いました。厳しい評もあったり、歌の背景にある歴史的な知識や文法の使い方を学んだり、充実した二日間でした。