開催日 平成28年9月11日(日)午後1時~4時30分
会 場 我孫子駅前 けやきプラザ8階第二会議室
講 師 「新アララギ」選者 吉村 睦人先生
内 容 短歌作品の批評、添削指導
会 費 1500円/月
9月1日(木)必着で歌稿(短歌3首)を提出してください。
☆見学もできます。(見学の場合は1000円/回) 事前に短歌3首を提出すれば批評・指導が受けられます。
☆吉村先生は全国で屈指の短歌結社「新アララギ」の前代表です。開成高校教頭・青稜高校校長を歴任するなど教育者としても知られています。
☆参加を希望される方は下記にメールしてください。
yohkuraq@gmail.com 手賀沼アララギ短歌会
新アララギ 2016年7月号より
・歌えらぶわが膝に来て眠りたる猫といへどもこの重きもの
・人間の如き寝息をたてゐたりかく老いゆくか猫も吾らも
・湖(うみ)の上に夕べの光りいまだありスコッチ二杯ゆっくりと飲む
・バミアンの大仏破壊の録画見る今また胸のつぶるる思ひ
・カブールに吾が見し「ゼウスの左足」五十年経て真向ふ上野の森に
・博物館の森の梓のこの威容館長鴎外記しし如く
新アララギ 2016年7月号より
・「為政者」が「偽政者」と誤植されてゐき若しかすると誤植でないかも知れず
・「レッテル貼り」と避難しながら自らは「アベノミクス」「一億総活躍」「積極的平和」などと貼り捲っている
・「レッテル貼り」と言ふのもレッテル貼りなるに気付かぬほどの男ならむか
・「思考停止」「三本の矢」「平和法制」自分こそレッテル貼りが得意ではないか
・紅に白につづきて底紅も咲きはじめたり姫檜扇は
・黄華鬘(きげまん)も紫華鬘(むらさきけまん)もいづこにも見られずつひになりてしまひぬ
三谷和夫:翼ひろげアフリカハゲコウ野性を見すタンザニアの汝サファリに見しや(新アララギ2016.7)
佐々木フミ子:カッパらの戸惑ひてゐむ咲き咲かる花に賑はふ「河童の小径」(新アララギ2016.7)
木村和子:わが庭のわづかの土にきぬさやを蒔きてひと冬わが背(せな)を越ゆ(新アララギ2016.7)
今野英山:珊瑚礁をみおろす長き橋の上歩みあゆみて青のうつろふ(新アララギ2016.7)
高橋毬枝:一日を楽しく過ごさむ吾が心禅の「而今」に重なる思ひ(新アララギ2016.7)
麦島和子:*住宅が建つ毎に桜木消えゆきて寂しき春を迎えんとする(新アララギ2016.7)
大倉康幸:*対抗馬無いから続く現政権世の人材はどこに行ったか(新アララギ2016.7)
相川盈子:*高齢化は自然破壊に及ぶのか崩されし山に施設建つらし(新アララギ2016.7)
宮本通代:寒暖の波乗り切りて彼岸過ぐ緩みて風邪をひきたり(新アララギ2016.7)
葛岡昭男:*吊るし雛江戸の昔を子供らに告げるがごとくやさしく揺れる(新アララギ2016.7)
新アララギ 2016年6月号より
・高野山を赤く囲ひし地図残す最も訪ひたき所なりしか 義母逝く
・「パパさんはいい人だよ」と言ひくれき心許さぬ義母(はは)と見えしが
・娘御を連れ出し春のスキー行叱責うけしこともなつかし
・双方の親ともどもに酒酌みし新宿三丁目鮨屋の二階
・新宿の鮨屋残れどその時の板前広さんつひにみまかる
・所望せし鮪の代わりに堅魚握りき旬(しゅん)の魚を味はふべしと
新アララギ 2016年6月号より
・花の中にしやがみて草取る媼たち翁らは曲がりし柵を繕ふ
・シルバー何とかと言ふにてあらむ媼翁ら同じベスト着て楽しさうなり
・ここにあるシルバークラブは一日中囲碁打ち将棋さし麻雀をする
・鳥飼ふか兎を飼ふか自家用か今日も繁縷(はこべ)を摘みゐる媼
・覗き込むこの庭には畝立てて何種類かの野菜培ふ
・プランターにあふれ咲きゐる菫幾種ここにて交配したるもあらむ
三谷和夫:我が街の小さき工場につくりたるネジは宇宙を今し飛びをり(新アララギ2016.6)
佐々木フミ子:土手走る野火を映せる水面にゆったりと浮く鷭と白鳥(新アララギ2016.6)
木村和子:生ひ茂る草木に屋根まで被はれて大地震のままの放射能汚染地(新アララギ2016.6)
千葉照子:車掌吹くハーモニカ響く此の車両昭和十一年製戦地帰りなり(歌会2016.6)
須田博:ボール投げ禁止をされし公園に少年一人素振り繰り返す(歌会2016.6)
今野英山:成人の日の居酒屋車に溢れたり酒を飲ますが門出とばかりに(新アララギ2016.6)
高橋毬枝:頭(かうべ)振り冠毛三筋を長く引き鷺は川面に飛び立ち行きぬ(新アララギ2016.6)
小熊宗克:(歌会2016.6)
山崎日出男:楠若葉手に取り嗅げば思い出づ樟脳工場の貧しき娘(歌会2016.6)
麦島和子:*一台のバイクに三人(みたり)四人(よたり)と乗りて走るは珍しからず ベトナム・ダナン街道(新アララギ2016.6)
岸野トモヱ:*達子ちゃん、達子ちゃんでしょと追いかけて振り向きし顔半世紀ぶり(歌会2016.6)
大倉康幸:*納得の行くまで原因追求すソフトウェアに心置きなく(新アララギ2016.6)
小那覇暁美:*続く列木漏れ日にわが背温もりて春の日の朝平和な時間(歌会2016.6)
前澤重成:トランプがばばぬきでエース引き当てたさてどうするか安倍晋三よ(歌会2016.6)
相川盈子:*望月に寄り添い木星輝きぬフルート練習終えたる夜の(新アララギ2016.6)
宮本通代:花芽数多つけ居し小枝を折りて挿す移植をよぎなくせし花水木の(新アララギ2016.6)
葛岡昭男:*人は去り人の来たりしふる里に咲ける菜の花黄なる畑に(新アララギ2016.6)