チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

きものに学ぶ

2011年10月27日 12時10分56秒 | 日記
きものから日本人の知恵を戴いた
知恵ばかりではなく
人間としての魂磨きも教えてもらった
これからはその恩返しの人生だと思って居る

翻ってきもののことを思うと
こちらも矢張り敗戦後から様相が変わった

まず貴族社会の解体でその貴族文化を教えるきもの教室が出来た
さらに戦争未亡人の職業援助のためのきもの学院
そして男発想のきものの学校

究極は都会の人たちがお米と着物を取り替えて
農家の女性達は今まで見たことも無いようなきものを手に
途方に暮れた
そういう人たちに対する着物の教室も出来た

「きものの着付けに流派があるのですか」
という質問があるが
実際はあるらしいが
「どう着たっていいじゃあないの」
とめんどくさがり屋のチャコちゃん先生は思う

品良く清潔であれば自分の体に合った着方が
最も美しいと思う

昨日もある老人ケアホームにいき打ち合わせをした
打ち合わせに集まった4人がそれぞれ自分に合うきものを着ていた
その姿を見た老婦人達が懐かしそうに近づく

「そういえばこの年代の方々はきもの世代ですものね」
そう
小さいときからきもので育った
思いでも深いのだろう

洋服を選ぶとき
手ざわりより形や色を優先する
きものは
「いい手触りね」のあとに色や柄がくる
触感を尊ぶ年代の人たちだ

きもので気持ちが和むのであれば
ケアマンションでフアッションショーやって
触っていただいたらいいのではないかと
話が盛り上がる

きものが新しい世界をチャコちゃん先生に与えてくれた

昨日はまた信濃毎日の新聞社の方がいらして
上田でチャコちゃん先生の講演を開いてくださることになった
12月3日日曜日1時半から 場所は丸山邸 

長野の上田は感慨深い
こちらに小岩井工場というつむぎ織りの工房があり
きものの仕事をはじめた当時取材に行った地だ
こちらは家族工房で両親の世代が主だった
親の言葉を聴くごとくいろんなことを教えていただいた

美しい格子のつむぎを購入し
そのきもので杉村春子さんの取材にいったら
「いい格子ね私も欲しいわ」
とおっしゃってさっそくお取寄せ
上田紬の縁で杉村春子さんはリラックスして
私的な話もしてくださった

きものは人の縁も深めてくれる






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